シンガー『ナターシャ』のブログ

関西・東京・名古屋・広島、そして台湾もグローバルに歌うシンガーソングライター、jazzシンガーナターシャのブログです

おとこまえ

2008-06-26 | おもうこと
そういえば、昨日のコンサートのメインでないほうのギタリストのお兄さんはとってもオトコマエでした。かっこいいわあ・・と思ってたら、彼が紹介されたとき前の方の観客のノリノリのおじいさんが、「よっ、おとこまえ」と叫びました。

「へえ、私がかっこいいと思う人が他の人と一緒なんだ。」とそのおじいさんと私の趣味は同じなのね・・と不思議な感じでした。

しかし、男の人を見て「いやあん、かっこいい」って思うこと・・むちゃくちゃ久しぶり。そういえば日本に帰ってからなくなってしまったような気がする・・と悲しいことに気がつきました。

フランスでは3日に1回くらいは「いいわああ」というルックスの人が街角やカフェやバスやいろんなところに居て、友達と「ああいうのがいい、こういうのがいい・・」とカフェでよく話していたもんだけど、日本でそんな会話しているのなんて、マクドナルドでだべっている高校生くらい? 大人は忙しすぎるのかもしれないし、街角にそうそう自分が素敵!と思える人がいないから、テレビのタレントの話になるのかも。

別に後つけてナンパする積極性はないけれど、異性を見て素敵だわあと思うことって自然なことだと思うし、だから恋愛テロワール(土壌)指数の高いかの地ではいくつになっても男であり女であるのだと思います。

20代の頃、ヨーロッパで真面目にナンパするおじいさんに本当にびっくりしたけれど、今冷静に考えるとそういうじいさんたちって話題も豊富で女の子を褒めちぎる言葉をいっぱい持っていて、愛の詩や文学作品を教えてくれたり、年季はいっている分なかなか面白い人間だったよなと思います。日本ではそういうおじいさんは、ただの「えろじじい」とか言われちゃうんだろうけど。

カップル年齢差たかだか20歳くらいで大騒ぎするし日本は恋愛するのにとっても不自由、頭の中の手かせ、足かせがいっぱい。恋愛に限らず日本では「何歳でどんな感じ」というモデルがかなり強固にあるようですね。そして、そのモデルに自分はならなければならないし、他人もそうあって当たり前だというのが潜在意識としてあるのでしょう。ま、ある種の洗脳ですけれど・・それが、日本ではひじょう~に強い。

日本で面白いと思うことの一つに、知らない人と話すときの歳のさぐりあいがあります。特に同性同士だとあるのかな。私が独身であり、子供がいない・・という状況だと分かった途端、すごい若い人かと思われて急に若僧扱いされたり(おそらく相手の方が年下)面白いなあって思います。人は色々やっちゅうねん・・と心で思いながら、その人のその「xxはxxであるべき」という思考パターンを言葉の端々から探ってふ~んと分析するのは結構面白い。時には、自分はもうおさらばしたと思っていても、まだ持っている不必要な思考パターンも見つけたりできるし、そうなれば若僧扱いしてくれた人にも「ありがとう」と感謝できるし、人間観察は面白いですな。