音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

Easy Meat

2007年12月22日 | ザッパ関連
  
○フランク・ザッパ「Buffalo」(1980/2007)
 「ZAPPA/WAZOO」と一緒にBarfko-Swillに注文したCD。1980年10月25日、ニューヨーク州バッファローでのライヴを収録した2枚組である。

 メンバーはフランク・ザッパ(Lead Guitar & Vocals)、スティーヴ・ヴァイ(Stunt Guitar & Background Vocals)、レイ・ホワイト(Vocals & Rhythm Guitar)、アイク・ウィリス(Vocals & Rhythm Guitar)、トミー・マーズ(Keyboards & Vocals)、ボブ・ハリス(Keyboards, Trumpet & High Vocals)、アーサー・バロウ(Bass & Vocals)、ヴィニー・カリュータ(Drums, Vocals)という8人編成。
 スティーヴ・ヴァイを筆頭にギタリストが3人いて(ザッパ御大を含めると4人)、リードヴォーカリストも御大、アイク、レイと3人、そして(ドラムス以外の)パーカッション担当がいないという、歴代ザッパバンドの中ではロックバンド的テイストを強く感じさせるメンツ。アルバムでいうと「Tinsel Town Rebellion」とか「You Are What You Is」あたりの音。
 
 自分が最初にザッパに夢中になった頃(1980年代中期)は、この時代の音源ばかりを聴いていた。
 今と違って60年代や70年代の作品が簡単に聴ける状況ではなく、手に入れやすかったのが80年代にリリースされた前述のアルバム群だった、というのが主たる理由だったわけだが、そこで聴くことのできた音楽は、なによりロック的躍動感に満ち、かつポップで楽しく、わかりやすかった。それまで主流ポップ&ロックをメインに聴いてきた自分にとっては、最良の入口だったと今も思う。

 というわけで、そんなことを思い出しながらこのライヴを楽しく聴いた。

 ヴォーカルナンバー主体でありながら、ギターソロもふんだんに含まれているし、「Dead Girls Of London」や「Ms Pinky」なんて曲もやっているし、23分にわたって演奏される「The Torture Never Stops」は途中で突然フュージョンぽい演奏になるし、「Honey, Don't You Want A Man Like Me?」で御大が歌をトチっているところもそのまま収録されているしで、聴きどころ満載。音質も抜群に良い。

 トミー・マーズが弾くシンセの音色は今となっては少々古臭さを感じるけれど、ヴィニー・カリュータのドラムスは文句なく素晴らしい。緩急自在。
 テリー・ボジオといいチャド・ワッカーマンといい、ザッパという人は、才能に溢れた若いドラマーをみつけてくる天才だったと思う。

 しかし、2時間20分をほぼノンストップ(メドレー形式)で駆け抜けていくんだから、このメンツの(いや、このメンツ、か)音楽的体力というのは凄まじいものだったんだな…。

 ちょいとメンバーは違うけど(スティーヴ・ヴァイ不在、ドラムスはデヴィッド・ローグマン)、1980年パリでの演奏。曲は「Chunga's Revenge」~「Keep It Greasy」。