音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

Big Swifty

2007年12月02日 | ザッパ関連
  
○フランク・ザッパ「ZAPPA/WAZOO」(1972/2007)
 Barfko-Swillから無事届いた2枚組CD。1972年9月24日ボストンでの"Grand Wazoo"バンド(ザッパ自身の呼び方に従えば"Mothers of Invention/Hot Rats/Grand Wazoo")によるライヴを収録しています。

 ここでのバンドメンバーは20名という大所帯。うち12名が木管/金管セクションという構成になっているのが特徴的です。このザッパ流ビッグバンドによるライヴは72年9月に計8回しか行われず、このボストンでのコンサートがそのラストとなります。

 まずザッパがバンドメンバーを一人一人紹介しながらコンサートは始まります。最後に「スライド・ギター、トニー・デュラン!」と呼びかけると、デュラン氏があのギターリフを弾き始めて「The Grand Wazoo」に突入する、というオープニングがたまらなくかっこいい。生々しい音質も素晴らしいです。

 こうして計1時間36分3秒にわたる演奏が良好な音質のもとに展開されていくわけですが、ディスク1は全体的にジャズロックぽく、それに対して「The Adventures of Greggery Peccary」(のヴォーカルなしVer)がメインとなるディスク2は、現代音楽ぽい印象を受けました。実際のコンサートでは「Greggery Peccary」の後に演奏されていたという「Big Swifty」が、CDの収録時間の関係でディスク1のラストに収められているというのも、その印象を強めているのでしょうけれど。
 で、自分としては圧倒的にディスク1に興奮してしまったと。

 それから少し88年バンド(ザッパ生前最後のツアー)を思い起こしたりもしました。あれも(これほどではないにしろ)ホーンセクションが目立っていましたから。

 この後、このバンドは10人編成の"Petit Wazoo"に縮小され、72年終りまでライヴを続けていくわけですが、その音源を収録した「Imaginary Disease」に対して持った不満は、今回の音源に関してはほとんど感じませんでした。プチよりグランドの方が断然好きです。 
 
 ところでひとつ疑問点が。これ、完全収録なんでしょうか。
 このツアーでは、他に「For Calvin」や「Low-Budget Dog/Meat」といった曲も演奏されたと聞いているのですが(ブックレットに写真が掲載されているバンドメンバー用スコアにも記載がある)、この日は演奏されなかったのかな。セットリスト探してみるか…。
 

 「The Grand Wazoo」を聴いたことのないひとのために。(静止画なので念のため)
 


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