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○ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ「フル・サークル」(2007)
不気味なくらい良い。
アルバム1枚と数枚のシングルだけを残して伝説となったソフトロックグループのほぼ40年ぶりの新作なわけだけど、昔とまったく同じ味わいの音楽がストレートに展開されている。
「セカンドアルバムのために当時録音されたものの、事情によりお蔵入りになっていた音源」と言われたら信じてしまうに違いない。まるで1968年にタイムスリップしてしまったような気分だ。
特にマレイ・マクレオドの声の変わらなさは驚異的。40年を経て、どうしてこんなにみずみずしい青年のような声を出せるんだろう。
ロジャニコさん自身、前作(95年に出た「ア・サークル・オブ・フレンズ」名義作品)の失敗をふまえて制作したのかもしれない。アレンジや音色に細心の注意を払った様子がうかがえる。リスナーが自分たちになにを求めているかをよく認識&分析して、見事にそれに応えたという感じ。
当時の写真を使ったアートワークも素晴らしい。内ジャケを見ると、メリンダさんの変わりように驚愕しますけど。
まあとにかく今年一番の驚きでした。ソフトロック好きはだまされたと思って聴いてみるとよいです。
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