むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

ギリシャは欧州じゃなくて、中東だろ!

2010-07-04 22:20:10 | 中東
デスピナ・ヴァンディのライブ場面についても指摘したように、ギリシャは欧州じゃなくて、中東だろう。
コンサートの雰囲気といい、音楽の曲調・好みといい、ほとんど中東である。
実際、youtubeで再生回数をクリックすると出てくる地域別視聴状況やコメント欄を見ると、ヴァンディはトルコやエジプトでもよく見られている。

ギリシャ発のユーロ危機が指摘されているが、そもそもギリシャをユーロやEUに入れたのはおかしい。ギリシャを入れるなら、トルコやレバノンを入れないといけないはずで、トルコを入れないなら、ギリシャも入れるべきではなかった。
昨日3日もNHKスペシャルでも指摘されていたが、ギリシャのユーロ加盟は書類偽造・帳簿操作の末のものだったようだ。

別にギリシャや中東を蔑視しているわけではない。逆だ。オスマン文化に発すると思われる現代中東文化や中東そのものはそれなりにすばらしいものがあるし、私自身中東文化は大好きだ。
もともと「欧州」ではないのに、欧州崇拝から欧州に加わりたい一身で詐称までしなくても、中東という位置づけでそのなかでの発展とか協同を目指したほうが、うまくいったような気がする。
別に欧州だけがすべてじゃないんだし。

というか、当人たちはとても嫌がることだが、トルコとギリシャって、人種も文化もほとんど一体でしょ?どこも違いはないじゃん。
ギリシャとトルコが反発しあうことが多いのは近親憎悪というべきもの。傍から見ていると、ほとんど違いはない。
「ギリシャ」というけど、古代ギリシャを人種的にも文化的にも継承しているんじゃなくて、その後はスラブも入っていれば、近世以降のオスマン支配によるトルコ・アラブ・ペルシャ系文化の受容はかなりのもの。それが音楽にも現れている。
また、ギリシャとトルコは宗教的には違うように見える。しかし、ギリシャ正教は実はトルコ以外の中東全域にひろがっているし(特にレバノンに信者は多い)、イスラームとギリシャ正教は似たところが多い。また、ギリシャは反イスラエル・親パレスチナの気風も強いようだ。

youtubeのコメント欄を見ると、トルコにもヴァンディのファンは多いようで、しかも賞賛を惜しまない。音楽が両国の憎悪を超越させているといえるかもしれない。
だとしたら、ギリシャはとっとと文化的近似性から、中東にアンデンティファイしたほうがいい。トルコが嫌なら、レバノンやエジプトと結びついてもいいではないか。
これはやはり問題になっているスペイン、イタリア南部、あるいはキプロス、それから言語的にはアラビア語の方言に違いないマルタについてもいえるだろう。

ギリシャはどうみても中東だ。欧州ではない。

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