むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

自由時報に陳義仁牧師の台湾語4コマ漫画

2007-03-05 04:18:42 | 台湾言語・族群
自由時報の投書面「自由広場」に陳義仁牧師の台湾語4コマ漫画が掲載されるようになった。2月17日に最初に気づき、次に3月3日にも掲載されていたが、どういう周期なのか不明。今度編集者に聞いておこう。
ただ、台湾語のブログ・西拉雅.馬卡道.放索社の記事「台語 4 格 Bàng-kah: 寶島南風 by 陳義仁」によると、どうも昨年12月2日にはすでに始まっていたようだ:(http://www.wretch.cc/blog/uav&article_id=2305722)。
陳義仁牧師とは、屏東高樹教会にいた1992年ごろ(今もいるのか知らない)《Hong-hiong3(風向)》という純ローマ字による台湾語の隔月刊(雙月刊)ニュースレターを18号まで出していたが、その後90年代後半ごろから台湾基督長老教会の機関週刊紙「台湾教会公報」の母語の面に4コマ漫画を描き始めるようになった。それらの漫画は、いずれも台湾・前衛出版社から「我m是罪人」「信耶穌得水牛」「上帝愛滾笑」と3冊にまとめられて出版されている。内容的に台湾語を用いた駄洒落や基督教そのものも笑うものなどもあって、面白い。
実は、「自由広場」では昨年2月ごろから8月ごろまで、ほぼ毎日固定で台湾語と客家語による投書が掲載されていたが、ほんの半年ほどで突然姿を消してしまった。台湾語のニュースレター「台文通訊」153号(2006年12月)の李勤岸教授へのインタビューで明らかにされているところによると、どうやら教会ローマ字(白話字)以外の表記を進めている台湾語運動家が圧力をかけて止めさせたらしい。これはある事情通によると、日本在住の通用ピンイン派の許極燉氏という話だが、氏にそこまでの力があるとは思えないので、ほかにも複数の非白話字派が圧力をかけたのだろう。しかしこれはとんでもないことだ。私自身は、白話字で台湾語を学んだし、白話字に勝る表記法はないと今でも思っているが、台湾語の表記法がまだまだ創生期であることを考えると、通用派がそれを普及させたいなら、通用ピンインで書いて投書して、中身で競えばいいだけのこと。
自由広場のデスク何新興氏は客家人で、自身の母語でもある客家語の復興も願って、母語文の起用に積極的だったのだが、一部の心無い人のおかげで残念なことだ。ただ、何デスクは、客家語はもちろん台湾語にも好意的であり、だからこそ投書は取りやめたものの、陳義仁牧師の漫画を載せることにしたのだろう。


最新の画像もっと見る