むじな@金沢よろず批評ブログ

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カダフィ大佐はやはり素晴らしい、国連で「安保理は核保有国が特権を持つテロ組織!」と正論

2009-09-24 18:18:32 | 中東
リビアの最高指導者カダフィ大佐(フスハーで読めばムアンマル・ル=カッザーフィー、リビア方言ではモアンマル・アル・ガッダーフィー)が、国連一般討論初日の23日、国連憲章には加盟国の平等がうたわれていながら、安保理は一部、しかも核保有国の特権だけがまかり通っており、不正義なテロ組織だ!と指摘した。(下の毎日新聞の記事参照)

まったくもってその通り。

しかし、共同通信の報道 「カダフィ節」さく裂 国連一般討論演説で では最後に「カダフィ氏は、かねて欧米諸国の痛烈な批判で知られ、かつては「中東の狂犬」の異名を取っていた。」などといらんこと書いている。

この指摘は狂人ではなく、正論でしょうが!
まあ、こんなこと書いているから、共同通信は経営が駄目なんだよね。共同通信はシステムに構造的問題があるので、そのうちつぶれるだろうけど。(早く辞めてよかったw)

それに、核を持った常任理事国が国連を牛耳っている体制に問題があるというのは、確かに「まともな政治家」なら言わないのかもしれないが、それは政治家としての常識であっても、人間としてはまともではない。

アラファトが死んで、フィデルが倒れてから、世界に骨太な指導者がいなくなっていたが、カダフィだけは健在だ。

カダフィといえば、2006年5月に陳水扁のりビア訪問を受け入れた際にも、中国からの横槍に対して「お前らはアラブの敵のイスラエルと仲良くしているくせに、アラブに口出しするな!」と一喝して黙らせたこともある。そして陳水扁に対しても「アフリカ諸国と改善を図るなら側面援助する」といって、かなり台湾にシンパシーを寄せていた。(もっともこの部分、米中しか眼中にない視野狭窄の国民党政権になったおかげで、リビアとの関係は冷えているのは残念だ)

カダフィも最近は欧米との融和路線に転換したとはいえ、しかしなかなか硬骨な部分は失われていないようだ。
米国にも中国にも噛み付いて物申す指導者は、世界にはそうそういないだろう。
普通は米国に噛み付くやつは中国に擦り寄る、中国に噛み付くやつは米国に擦り寄るからだ。

その点でもカダフィは私の中のヒーローだ。チャベスなんてぜんぜん小物w。

台湾の陳水扁も実はがんばって日本と近づき、中東や中米と接近しつつ、反中と抗米を同時にやろうとしたのだが、悲しいかな台湾の民度が低いのと米国の影響力が強すぎるために失敗してしまった。これは残念だ。
いま台湾人が陳水扁を叩いているのは、米国に洗脳されているからだ。
馬英九はもっとKYで、米国の影響力を無視して対中傾斜を図っているが、こんなことやっているようでは政権の寿命は長くないだろう。そもそも中国なんて頼れる相手ではないからね(大体総人口とGDPの実数すら把握できないような中国がまともな国であるはずがない)。


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毎日新聞カダフィ大佐:「安保理はテロ理事会だ」国連総会で初演説
 【ニューヨーク小倉孝保】国連総会の一般討論初日の23日、リビアの最高指導者、カダフィ大佐が演説した。大佐は、安全保障理事会で常任理事国だけに拒否権があることなどを批判し、「安保理はテロ理事会と呼ぶべきだ」と主張した。また、国連憲章の冊子を読み上げながら、憲章の精神が守られていないと冊子を放り投げるなど「カダフィ節」健在だった。
 大佐の国連訪問と演説は初めて。オバマ米大統領の演説を、大佐はリビアの席で最後まで聞いた後、総会議長に促されて登壇。気候変動、経済危機、食料危機など現在、国連はさまざまな挑戦に直面していると説明した。その後、国連憲章を読み上げながら、加盟国に同じ権利が保障されているはずなのに一部の国が拒否権を持っていると批判し、憲章の冊子を破ろうとした。
 また、大佐は「安保理で各国が同じ権利を有するには全理事国に拒否権を与えなければならない」と述べ、「今の安保理は核兵器を所有する国が特権を持っており、正義ではない」と主張した。
 大佐は途中、「国連が認めている武力行使は世界の平和にとって脅威になる場合に限られるのに、過去の世界の戦争のほとんどは1カ国か数カ国のために行われ、国連はそれを止めることもチェックすることもできなかった」と、安保理の機能に不満を示した。

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