むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

澎湖県におけるカジノ設置の是非を問う住民投票で反対多数、台湾人の良識が戻りつつある?

2009-09-26 22:04:20 | 台湾政治
雲林県の立法委員補選よりもさらに意義が大きいのは、澎湖県に国民党政権が設置をもくろんできたカジノの是非を問う住民投票が同じ26日に実施され、7万3651人の有権者のうち、有効票が3万0756票で、そのうち賛成が1万3397票に対して、反対が1万7359票(56.44%)と反対が多く、カジノが設置されないことが決まった。
国民党政権は「離島振興」と称して、澎湖県をマカオにならった一大カジノ場とする目論見だったが、治安悪化などを懸念する住民がそっぽを向いたことになる。

国民党政権の基盤は崩壊しつつある。

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2009-09-26 22:02:36 | 台湾政治
国民党前職の当選無効に伴い9月26日に実施された立法委員雲林県第二選挙区補欠選挙の結果、民主進歩党公認の劉建国候補が7万4272票、率で58.8%を獲得し、当選した。これにより民進党の議席は28議席に増え、総統罷免案の発議などに必要な4分の1にあと1議席に迫った。

投票率は本選挙だった昨年1月より13ポイントあまり低い45.55%。投票率の低さは、国民党支持層が棄権に回ったためとおもわれる。
雲林県は総統選挙では民進党が強いものの、立法委員選挙では同県を支配してきた国民党系の地方派閥・張家の力が強かった。しかし今回は国民党の失政への批判が高まったことと、国民党の張家が分裂したこと、民進党と台連が結束したことから、民進党候補が58%も獲得して圧勝した。
民進党候補が勝つことは聞いていたが、ここまで圧勝するとは思わなかった。劉氏は開票が始まった午後4時からわずか1時間半で当選を宣言した。

今回は国民党公認、および公認漏れの両候補が激しい買収不正選挙を展開したが、それにたいして国民党支持層のかなりの部分が棄権あるいは民進党支持に回ったことは、雲林県民の良識を示したものだ。同時に地方派閥張家の威信と影響力が国民党政権の失政もあって、大幅に低下していることも示した。

それにしても、台湾でも濁水渓以南はやはりマトモだ。北部の都市部の人間は出鱈目の基地外だが、台湾の良識は南部の農民にある。
だから、台湾南部の農民がつくったものは、安心して口にできる。できれば南部に移住したいものだ。

カダフィ大佐はやはり素晴らしい、国連で「安保理は核保有国が特権を持つテロ組織!」と正論

2009-09-24 18:18:32 | 中東
リビアの最高指導者カダフィ大佐(フスハーで読めばムアンマル・ル=カッザーフィー、リビア方言ではモアンマル・アル・ガッダーフィー)が、国連一般討論初日の23日、国連憲章には加盟国の平等がうたわれていながら、安保理は一部、しかも核保有国の特権だけがまかり通っており、不正義なテロ組織だ!と指摘した。(下の毎日新聞の記事参照)

まったくもってその通り。

しかし、共同通信の報道 「カダフィ節」さく裂 国連一般討論演説で では最後に「カダフィ氏は、かねて欧米諸国の痛烈な批判で知られ、かつては「中東の狂犬」の異名を取っていた。」などといらんこと書いている。

この指摘は狂人ではなく、正論でしょうが!
まあ、こんなこと書いているから、共同通信は経営が駄目なんだよね。共同通信はシステムに構造的問題があるので、そのうちつぶれるだろうけど。(早く辞めてよかったw)

それに、核を持った常任理事国が国連を牛耳っている体制に問題があるというのは、確かに「まともな政治家」なら言わないのかもしれないが、それは政治家としての常識であっても、人間としてはまともではない。

アラファトが死んで、フィデルが倒れてから、世界に骨太な指導者がいなくなっていたが、カダフィだけは健在だ。

カダフィといえば、2006年5月に陳水扁のりビア訪問を受け入れた際にも、中国からの横槍に対して「お前らはアラブの敵のイスラエルと仲良くしているくせに、アラブに口出しするな!」と一喝して黙らせたこともある。そして陳水扁に対しても「アフリカ諸国と改善を図るなら側面援助する」といって、かなり台湾にシンパシーを寄せていた。(もっともこの部分、米中しか眼中にない視野狭窄の国民党政権になったおかげで、リビアとの関係は冷えているのは残念だ)

カダフィも最近は欧米との融和路線に転換したとはいえ、しかしなかなか硬骨な部分は失われていないようだ。
米国にも中国にも噛み付いて物申す指導者は、世界にはそうそういないだろう。
普通は米国に噛み付くやつは中国に擦り寄る、中国に噛み付くやつは米国に擦り寄るからだ。

その点でもカダフィは私の中のヒーローだ。チャベスなんてぜんぜん小物w。

台湾の陳水扁も実はがんばって日本と近づき、中東や中米と接近しつつ、反中と抗米を同時にやろうとしたのだが、悲しいかな台湾の民度が低いのと米国の影響力が強すぎるために失敗してしまった。これは残念だ。
いま台湾人が陳水扁を叩いているのは、米国に洗脳されているからだ。
馬英九はもっとKYで、米国の影響力を無視して対中傾斜を図っているが、こんなことやっているようでは政権の寿命は長くないだろう。そもそも中国なんて頼れる相手ではないからね(大体総人口とGDPの実数すら把握できないような中国がまともな国であるはずがない)。


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毎日新聞カダフィ大佐:「安保理はテロ理事会だ」国連総会で初演説
 【ニューヨーク小倉孝保】国連総会の一般討論初日の23日、リビアの最高指導者、カダフィ大佐が演説した。大佐は、安全保障理事会で常任理事国だけに拒否権があることなどを批判し、「安保理はテロ理事会と呼ぶべきだ」と主張した。また、国連憲章の冊子を読み上げながら、憲章の精神が守られていないと冊子を放り投げるなど「カダフィ節」健在だった。
 大佐の国連訪問と演説は初めて。オバマ米大統領の演説を、大佐はリビアの席で最後まで聞いた後、総会議長に促されて登壇。気候変動、経済危機、食料危機など現在、国連はさまざまな挑戦に直面していると説明した。その後、国連憲章を読み上げながら、加盟国に同じ権利が保障されているはずなのに一部の国が拒否権を持っていると批判し、憲章の冊子を破ろうとした。
 また、大佐は「安保理で各国が同じ権利を有するには全理事国に拒否権を与えなければならない」と述べ、「今の安保理は核兵器を所有する国が特権を持っており、正義ではない」と主張した。
 大佐は途中、「国連が認めている武力行使は世界の平和にとって脅威になる場合に限られるのに、過去の世界の戦争のほとんどは1カ国か数カ国のために行われ、国連はそれを止めることもチェックすることもできなかった」と、安保理の機能に不満を示した。

あのミリバンドの息子の英外相が日本にインド洋での給油活動延長を要請だってさ(爆)

2009-09-23 18:19:43 | 世界の政治・社会情勢
今の英国の外相のデイヴィッド・ミリバンドといえば、左派にとってはきわめて馴染み深い新左翼の理論家のラルフ・ミリバンドの長男だが、その外相がこのほど国連総会に出席した際、日本の岡田勝也外相にインド洋での給油活動延長を要請したらしい。

父親が生きていたら、米国の無謀な「反テロ戦争」に反対し、今回の民主党政権のインド洋給与中止を支持したと思うけど。まあ、父親は父親で息子は息子なのか。とはいえ、ハーバーマスがNATOのコソボ空爆を支持したのと同じくらい、論理的にはなんだか釈然としない発言だ>ミリバンド君

英外相、岡田外相にインド洋での給油活動延長を要請
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJS854967720090923

アラブポップスの歌詞で勉強するブログ

2009-09-15 18:00:48 | アラブポップス
アラブポップスの歌詞やテレビ番組などを題材にアラビア語(フスハーおよび口語方言)を勉強している米国人のブログを見つけた。
The Arabic Student
これは面白い。

しかも、なんと!9月11日のポストにサウジ系ドバイのテレビネットワークMBCの番組紹介があって、その番組は今期日本特集だという。いきなりキャプチャーされた画面に「学校の食事」と日本語表記もある。しかも誤りがなくフォントも怪しくないという稀有な事例(ただ右下の「改善」はフォントが怪しいがw)。
Friday, September 11, 2009 MBC Program: خواطر (Thoughts)

歌詞と英訳専門で以前からあるブログは
Arabic Song Lyrics and Translation

これは逸材かも!シリア出身の歌手シャハド・バルマダーちゃんデビュー!【追加・再アップ】

2009-09-15 17:49:31 | アラブポップス
シリア・アレッポ出身のシャハド・バルマダー شهد برمدا Shahed Barmada ちゃん。youtubeをサーフしていたときにオーディション番組の場面を見つけて、昨年から注目していたんだが、どうも今年春にレバノンでデビューしたらしい。
この美貌と歌は、逸材だといえよう。今後の発展を期待したい。

MVのクレジット見ると、レバノンは東ベイルートのSin el Fil シン・エル・フィールにある Music is my life の所属みたいだ。
ということは、キャピキャピ娘ミーリヤーム・ファーレス Myriam Fares ميريام فارس とか 最近ブレークしたヤーラー Yara يارا と同じか。
すごいな売れっ子3人もいて。

日本や韓国の昔の歌謡曲風の wayyak 7abibi
جديد شهد برمدا - وياك حبيبي - ميرنا وخليل
http://www.youtube.com/watch?v=MrAkEeeRKec

普通のレバ・ポップBa'd Elly Saar
شهد برمدا - بعد اللي صار
http://www.youtube.com/watch?v=pduIMxMxvtE

オーディションのとき、同じシリア出身のアサーラ Asalah أصالة の曲 taSawar تصور 歌って、講評を受けているところ、かわいい!
http://www.youtube.com/watch?v=GgIpPLiUWQ8

シャハドちゃんが崇拝しているというウンム・クルスームの名曲 ألف ليلة و ليلة を歌っているところ
http://www.youtube.com/watch?v=kFW_i5_q_xI

ヤーラーの本名と出身地

2009-09-15 17:30:13 | アラブポップス
昨年大ブレークした ヤーラー Yara يارا 。以前からアラブポップスファンの間で何者か話題になり、ロシア人説もでていただが、昨年ブレークしてから背景などがわかるようになって、wikipedia英語版に公開されている(アラビア語wikiは例によって詳しくない)。
本名はCarla Nazih Berkachi(カールラ・ナズィ・ベルカーシー、アラビア文字表記は不明)で、ベカー高原のデイル・エル・アハマルDeir el Ahmar出身だそうだ。シーア派が多いベカー高原にあってこの村はマロン派ばかりのようで、マロン派の尼さんで聖歌歌手のマリー・ケイルーズ Marie Keyrouz とか 人気女性歌手のエリーッサー Elissa إليسا‎ も同郷のようだ。
なので、ヤーラーもエリッサのいとこだという話もあるが、前回レバノンに行ったとき芸能情報通に聞いたところでは否定的だったが、本当のところどうなんだろう?

ロシア人とはまったく関係なさそうだが、それにしても何でロシア人みたいな芸名つけたんだろうね。

Nancy Ajram(宗派はローマカトリック?)が歌うlamma raa7 el-6obri

2009-09-15 13:52:17 | アラブポップス
ナーンシー・アジュラムが歌う Nancy Ajram Lama rah el sobr meno EXCLUSIVE 2009 english は、エジプトのシャリーファ・ファーデル Sharifa Fadel شريفة فاضل が歌った lamma raa7 el-6obri لما راح الصبر (彼が我慢できなくなったとき)のカバーなんだが、このMVの3:00過ぎたところに出てくるのはGemmayzeh地区のGourau通りとGemmayzeh Cafeだな。
それから、ナンシーの宗派だが、マロン派とばかり思っていたが、wikipedia英語版のカテゴリーではローマ・カトリックになっている。
ほかにも yahoo answers: Is Nancy Ajram................?  とか waleg,com: Nancy Ajram - Atabtab wa Adalaのコメント欄に「同じ教会に行っている人の書き込み」なんかもあるが。
レバノン人にも東方帰一教会ではないローマ・カトリック教徒もごく少数いるといわれているが、ナンシーって割と由緒ある家の出身ではなかったか?としたらマロン派かメルキトと考えるのが普通だが、ローマカトリックって本当だろうか?本文に言及がなくカテゴリーだけだというのも怪しいが。

ナンシーは以前はあまり趣味ではなかったが、結婚してむしろかわいく、そして色っぽくなっているような気がするが。Nawal el-Zoghbiの劣化とは対照的だ。最近のナンシーはけっこう良いと思う。

グーグルニュース、セネガルのフランス語も加わっていた

2009-09-11 01:28:55 | 世界の政治・社会情勢
グーグルニュース、今日チェックしたら、セネガルのフランス語も加わっていた。
http://news.google.co.jp/news?ned=fr_sn
サハラ以南では、これまで英語圏ばかりだったので、サハラ以南では民主度やメディア発達度も高いほうに属するセネガルが加わったのはよいことだ。次はマリあたりが加わるとよいだろう。

グーグル翻訳、欧州語から英語の場合はわりと使える

2009-09-11 01:26:54 | 世界の民族・言語問題
最近台湾がつまらないので、現実逃避に東欧中欧の歴史文献をネットサーフィングしている。当然ハンガリー語、チェコ語、ポーランド語、クロアチア語などの文献にもぶち当たる。もちろんこれらの辞書も持ってはいるが、本格的に勉強したわけではないので、昔なら辞書を引くのは苦痛だった。

しかし、最近は便利になったものだ。
グーグルの翻訳、translate.google.com だ。
日本語への翻訳はおそらくいったん英語を通しているのだろう、使い物にならないが(おそらく韓国語以外は使い物にならないだろう、私自身は韓国語は問題ないので使う必然性はないが)、欧州言語から英語への翻訳は、けっこう使える。
スラブ系のロシア、セルビア、クロアチア、スロベニア、スロバキア、チェコ、ポーランド各語で試してみたら、けっこう読める英文になる。細かい点は妙な部分もあるが、大意をつかむにはまったく問題ない。
しかも驚いたことに、言語構造が違うはずのハンガリー語から英語へもけっこういける。
一応読めるからあまり使わなくてもよいフランス、スペイン、イタリア各語から英語も、これがかなりきれいにできる。
ところが意外なことに、ドイツ語とオランダ語から英語がうまくいかないことがある。ドイツ語は構文解析が機械には無理なのか、けっこうヘロヘロになることがある。しかもネットで引っ掛けるドイツ語の古い文献だと、方言表記もあったりするってことも理由のひとつだが。
でも、オランダ語がスラブ系よりもうまくいかないのは納得できない。英語と近いはずなのに。それとも、オランダ語文献の需要が少ないから、サボっているんだろうか?これは不思議だ。

まあ、いずれにせよ、欧州言語については、いまやグーグルで英語へ翻訳すればいいことがわかった。
歳とると語学習得の意欲が弱まるんだが、この分だと、欧州言語でわざわざ習得しようという気は失せるな。昔はポーランド語、チェコ語、ハンガリー語あたりはやってみようかとも思ったが、必要なさそうだw。
まあ、旅行用に簡単な会話を覚えるという道はあるんだが。

次に行ってみたいところは、レバノンとの内戦つながりでボスニアを含めた、イタリア語でパンノニアと呼ばれている地域。
だから、スラブ系とハンガリー語は必要なんだけど。

大久保利通を評価しない李登輝は、実は日本をバカにしているのでは?

2009-09-10 19:25:55 | 台湾その他の話題
李登輝が現在訪日中のようだが、今回ははじめて坂本龍馬に言及して、龍馬を褒め称えているようだ。
今「はじめて」と書いたが、李登輝は「日本通」を自称しているわりには、これまで幕末明治の志士や偉人に触れたことがあまりなかったからだ。
しかも今回触れたのも坂本龍馬!とほほ。
あのね、龍馬なんてのは、大正か昭和になってからやっと発掘されて評価されただけで、明治時代そのものではほとんど知られていなかったのよ。しかも肝心の維新のときにはすでにこの世にいなかったし。

幕末維新の人物で能力と功績を評価するなら、やはり大久保利通、木戸孝允、岩倉具視だろう。好みによっては、西郷隆盛、江藤新平、板垣退助、大隈重信、勝海舟あたりを入れてもいいが。
私ならやはり大久保を挙げる。日本のシステムを作ったという意味では、やはり彼が筆頭だ。岩倉は頭がいいが、人間的にすきではない。好みとしては江藤も挙げられるが、江藤は当時としては理想主義にすぎた。

ところが、李登輝は一貫して、大久保や木戸に触れようとしない。これは穿った見方をするなら、大久保や木戸を挙げてしまったら、自らの不明、台湾の新たな憲法や体制を作れなかった自らの器量の小ささが浮き彫りになってしまうからではないか?
李登輝は退任後、陳水扁を攻撃した。「憲法を作れない」と。しかしそれをいうなら、責めはむしろ李登輝にこそある。少数与党で経験不足から発足した陳水扁政権よりは、独裁体制を引きついだ李登輝政権は、その気になれば憲法制定が可能だった。
いや大久保のように殺されてもいいという勇気があれば、李登輝はやり遂げただろう。しかし李登輝は大久保や木戸になれなかった。岩倉の頭のよさにも及ばなかった。

李登輝程度の人物がもし幕末維新に生きていたら、確実に三流の人物として埋もれていたに違いない。
それだけ大久保と木戸や岩倉らは偉大で聡明で立派だったわけだが、だからこそ李登輝は大久保や木戸や岩倉には絶対に触れようとしない。

そういう意味では、謝長廷は勝海舟が好きみたいで、それはそれでひねくれていてずれているとはいえるが(まあキャラは似ているけど)、勝海舟も立派な人材だったことを考えれば、謝長廷のほうがまだちゃんと日本の歴史を評価しているといえる。李登輝は日本をわかっていない、というより、バカにしているのではないか。

坂本龍馬は明治時代にまったく知られていなかった。近代日本を築いた最大の功労者は、大久保と木戸と岩倉だ。その三人にまったく触れず、この三人に比べれば知恵と功績では劣るが、やはり人材としては一流の西郷、江藤、板垣、大隈、勝にすら触れようとしないのは、日本通とはいえない。

しょせん李登輝も蒋経国の下で、国民党員として育った半分中国人だ。そこには蒋経国譲りの日本への侮蔑があるのだろう。だから、李登輝は大久保と木戸を評価しない。そして、評価すれば、自らの不明と無能が浮き彫りになるという恐怖もあるのだ。

子供がやってきて「叔叔,ni 很帥喔」と叫んだ、台湾は長期的には希望があるかも

2009-09-09 19:12:36 | 台湾その他の話題
2週間くらい前にプールに行ったとき、食べたばかりなので消化待ちで待合室で本を読んでいたら、隣にやってきた6歳くらいの子供がおもむろに私の顔を見て、「叔叔,你很帥喔!」といった。
前段の呼びかけは異議があるが、後段の評価は正しい。
台湾の大人はこうした正しい評価ができない。だから馬英九みたいなものを選んだ。
私に「很帥」という子供は決して馬を評価することはないだろう。

そういう意味では、その子供が育って選挙権も得る15年から20年後の台湾は希望が持てるかもしれないと思った。

毎日新聞のおかしな偏見「キリスト教徒だからダライラマを歓迎しない」?

2009-09-09 19:11:54 | 台湾その他の話題
ダライラマが最近台湾を訪問した。これは八八水害の被災地の被災者への慰問が目的だ。
台湾では仏教が主流だが、最近はチベット仏教が勢力を拡大している。さらにダライラマは宗教指導者としては世界的にも認められている。台湾の被災地において大いに歓迎され、心のケアに大きな効果を発揮した。
ところが、毎日新聞に、はっきりいって罰あたりというか、まったく宗教の本質というものをわかっていない唯物論者の言いがかり記事があった。
ダライ・ラマ:台風被災地で犠牲者を供養 台湾
ダライ・ラマ14世:台湾訪問 台風被災地へ 「純粋な宗教の旅」強調

この中で

>被災者の大半は台湾の先住民族で、8~9割はキリスト教徒。このため、訪台の意義を疑問視する声もあるが、小林村で親族を亡くした道教徒の女性は供養の様子を見て「宗派は異なっても、心の安らぎを得られた」と涙ながらに語った。

などと「キリスト教徒だったら、ダライラマのような仏教指導者は排撃するはずだ」という、マトモなキリスト教徒が目にしたら到底信じられないとんでも論がかかれているのだ。また「宗派は異なっても」という談話も挿入している。宗派の違いが大きな違いだという先入見があるからこんな記事になる。
「疑問視」しているのは、おそらく何の信仰も持たない唯物論者の妄想だ。
キリスト教徒だから、ダライラマを歓迎しないと思っているバカは、ダライラマがこれまで欧米キリスト教徒にいかに歓迎されたかをもう一度反芻してみることだ。
しかもチベット仏教が仏教、哲学史の中で、どれほど深い意味を持っているかも、おそらく毎日新聞は不勉強で知らないのではないか?

信仰を持つということは、他宗教や他宗派の排斥を意味するものではない。
唯物論者は、異なる変種をお互いに排斥しあったから、他人もそうするものだと思い込んでいるのだろうが、信仰を持っている人間は、お互いに異なる宗派や宗教を尊重しこそすれ、排斥などしない。儀式が異なっていても信仰や宗教が目指す宗教的真理は同じだからだ。

レバノンあたりに行けば明らかだが、イスラーム教徒が最も排斥するのは「信仰というものを持たない唯物論者」であって、キリスト教や仏教ではない。私自身キリスト教徒で、レバノンでそのために排撃されたことはない。レバノンのキリスト教徒はクルアーンを好んで読むし、イスラーム教徒は新約聖書も好む。
ヨハネ・パウロ2世は生前中東のイスラーム教徒や、アジアの仏教徒に多いに歓迎され、尊敬を受けた。
ダライラマを一番ありがたがっているのは、欧米のキリスト教徒だ。
台湾でも、大愛という仏教系の慈済が運営するテレビチャンネルがあるが、私は澄厳法師の特に台湾語による法話を好んで聞いている。知り合いの台湾人キリスト教徒も大愛をよく見ている。
台湾で聖書を好んで読むのは、仏教をまともに信仰している人たちだ。

また「宗派の違い」も、レバノンやシリアでマロン派やシリア正教、アルメニア正教、メルキトカトリックなど数ある宗派と接してきたものから見れば、どうでもいい問題だ。

まして、ダライラマはチベット仏教の指導者である。チベット仏教は仏教史、およびすべての哲学史の中で、きわめて特異というか深い意味を持っていることを、毎日新聞の記者とデスクは知らないのではないか?
日本では仏典は、母語に訳されていない。漢訳をそのまま読み下していて、民衆が聞いて理解できないものとなっている。しかも、漢訳には誤まりも多く、音訳で残しているものもある。
ところが、チベットでは違う。仏典はすべてチベット語に訳されている。いやチベット文語は仏典を翻訳するために作られていった言語でもあるのだ。
だから、仏教哲学や仏典の研究には、チベット語は必須である。
チベット語でどう訳されているかで、仏典の意味がわかるというものが多い。
そういう意味では、チベット仏教は、仏教の中で最も深遠で極致を示している。
それを代表する指導者が、宗教や宗派の別と関係があるわけがない。

私自身キリスト教徒で、宗教指導者としてのダライラマを尊敬している。ただしチベット解放運動という政治的な側面ではダライラマはナイーブで軟弱すぎてとうてい支持も尊敬もできないが、あくまでもチベット仏教の指導者として仏教への理解の深遠さという意味では、尊敬できる。

宗教や信仰とはそういうものだ。
毎日新聞の記者とデスクは、そういうものだということがわかっていない。
それは宗教や信仰というものを冒涜している。

キリスト教徒はダライラマを排斥するなどというのは、それこそ馬鹿げた無知蒙昧の唯物論者の妄言だ。毎日新聞はまともな信仰をバカにしているから、だから、倒産寸前になっているのではないか?!

グーグルニュースにレバノンなどアラブ主要国が加わる

2009-09-09 19:10:55 | 中東
グーグルニュースにこのほど、レバノン、エジプト、UAE,サウジといったアラブ主要国が加わった。

従来はArabic http://news.google.com/news?ned=ar_me
だけだったのが、

UAE http://news.google.com/news?ned=ar_ae
KSA http://news.google.com/news?ned=ar_sa
Lebanon http://news.google.com/news?ned=ar_lb
Egypt http://news.google.com/news?ned=ar_eg

が新たにくわわった。
しかも先進国以外ではジャンル分けは「トップニュース」「当該国」「当該国が属している地域」などの順で、「経済」などは世界経済を意味しているのに、アラブ諸国のジャンル分けは先進国と同じように「トップ」「政治」「アラブ世界」などとなっている。

人口では少ないレバノンがあるのは、この国のメディアの種類の豊富さ、自由度、活発さを考えれば当然だろう。
その意味ではサウジがあるのは「?」で、そのかわり「パレスチナ」あたりを入れてほしかった気もする。米企業には無理な望みかもしれんが。

八八水害まだ復興の目処もつかず、新型流感も蔓延の恐れ、馬政権下の台湾は後進国に

2009-09-09 19:10:22 | 台湾政治
八八水害から昨日で丸1ヶ月になったが、被災地では土砂の撤去なども相変わらず進まず、復興の目処は立っていない。そうこうしているうちに、被災地では消毒の遅れから、新型流感はじめさまざまな疫病の発生が憂慮されており、危機意識ゼロの馬政権の下で、新型流感は世界最大、最悪の情況に直面しそうだ。

馬政権の下では、MRTも満足に動かない。従来何の問題もなかった路線すら故障が出始めているくらいだ。
台湾はこの1年あまりで準先進国から、後進国に一挙に後退した感がある。
これなら、フィリピンやインドネシアのほうがまだ良い。物価は安いし、政府や人民は底抜けに明るくて人が良いからだ。馬政権下では政府は腐敗無能、人民の質もシナ化している。

おまけに第2四半期は、台湾だけアジアで唯一マイナス成長だった。失業率も7月はついに危険ラインの6%を超えてしまった。

陳水扁政権時代が本当に懐かしい。今は陳水扁のことをボロクソにいっている台湾人、陳水扁時代には台風の水害は多数あったが、こんなに救援が遅れたことはなかったし、MRTもちゃんと動いていたじゃないか。陳水扁はその意味では実は台湾の歴史上最も有能な指導者だったのだ。
おそらく陳水扁を超える指導者は台湾ではもう出てこないだろう。

李登輝は駄目。921のときだって、対応ははっきりいってまずかった。だからこそ半年後の総統選挙で連戦は惨敗したんだよ。今になって李登輝の921の処理は良かったなどとメディアはいっているが、ぜんぜん嘘。そりゃ馬に比べたらマシだったことは事実だし、そんなことあたり前だが、李登輝の処理だってぜんぜんほめられたものじゃなかったし、あのとき李登輝だって今の馬と同じで「こんなにいいことをした」と自画自賛が目立ったよな。
台湾人は健忘症でバカだから、そういったことを忘れているだけ。

災害対策で光っていたのは、陳水扁のほう。陳水扁は実は有能だった。

もちろん、日本の明治維新や終戦直後と比べたら、陳水扁ですら大したことはないし、だから在任中は私も陳を無能だといったこともある。しかし、今から考えると、台湾の歴史では最高水準の能力だったといえないか?
台湾は人材不足だ。上がいない。もちろん下もいない。とんでもないバカはいない。だからこそ、とんでもない優秀なのもいないのだ。

陳水扁も本人と会うとつまらんやつだが、しかし彼が台湾の災害のたびに示した能力、行動の速さ、二次災害を事前に食い止めた力はピカ一だったといえる。

そういう陳水扁の価値を台湾人が理解できず、ボロクソにいっているのは、台湾人がバカだからだと思う。台湾人は根拠もなく、自分は頭がいいと思い、自惚れているバカが非常に多い。
ところが、そんなに頭がいいなら、なんで台湾人自身の自前の国やシステムを作れないのか?
228の犠牲者は優秀で、それが全部やられたから台湾には人材がいなくなったという説も、実は単なる言い訳に過ぎない。そんなに優秀だったら、国民党ごときを相手に、簡単に騙されて、殺されるはずはなかった。

国民党みたいな三流の悪党相手にいとも簡単に敗れた時点で、228の犠牲者もぜんぜん優秀じゃない。台湾人に本当に優秀な人間は出てこなったし、今後も出てこないだろう。