むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

シーア派って、人によって大きく違うみたい

2006-06-24 16:59:42 | 中東
レバノンのムスリムはシーア派が多いし、今回の旅行ではカタールやレバノンでイラン人もたくさん見かけた。つまり、シーア派との接触が多かった。
シーア派というと、日本では米国メディアの宣伝に洗脳されてか、戒律が厳しく頭が固いというイメージがあるが、実際にはそうでもない。実はきわめて保守的で教義戒律に忠実な人もいれば、それと対極にきわめて開放的で奔放な人もいたりと、実は両極端に分かれているようだ。
これはシーア派そのものが、いろんな宗派に分かれた総称であって、さらに自由意志を強調している宗派が多いということがあるのかも知れない。
前回ヒズボラのショップで会った女性は、ヒジャーブもつけていて、握手を求めると胸に手を当ててちょっとお辞儀して握手を断ったくらい、男女の別に厳格で保守的だった。ただ、礼儀はきわめて正しかった。しかし、今回会ったアマルは、歌手として顔をさらしているわけだし、けっこう露出度が強くてフランス風のスタイルをしている。
レバノンで、イランで作られたというパンク音楽のビデオを見たが、それは宗教指導者の演説会場で、指導者が紙をばらまいたりして、演説会場がわやわやになってしまうというシーンで、なんだかシュールだった。
帰りのドーハ空港で、待ち時間が5時間くらいあったので、床に座っていたら、隣の男4人の集団が酒を勧めてきた。疲れているので飲まないといったら、いきなり「あんた、飲まないってことはムスリムなの?」と聞いてきた。こっちが「そういうあんたらどこよ」と聞いたら、なんとイラン人だった。「いやあ、俺らもムスリムなんだけど、それは神が決めることだし、別に酒は禁止されていないからな。ははは」みたいなテキトーなことを言っていた。
イランは戒律が厳しいとされているけど、本で読んだら一時婚という制度もあるわ、「のぶろぐ」でも紹介(http://blog.livedoor.jp/nobuta04/archives/50683852.html)されているように、ある女優がヒジャーブをつけているのに、胸のあたりのラインがすけすけになっているような服を着ているはで、実はかなり柔軟なんだと思った。
まあ、イランは歴史的に文明文化大国だったからね。外界の文明の時間が浅い日本人や米国人には、よくわからない奥の深さや懐の深さみたいなのがあるのか知れないし、シーア派も一筋縄に「戒律が厳しい、保守的な宗派」といえないということだ。


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