国際医療について考える

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免疫不全 臓器移植と感染症

2012-07-28 | 感染症内科 各論
・CMV
ドナー陽性、レシピエント陰性の移植5-10%に起こる
ウイルスがいるだけで問題となる
PCRで血中にいなくても生検しないと評価できないことが多い

予防 VS 治療
予防:費用かかる、副反応の可能性だが簡便(多い)
→ 感染が遅れるだけ? 、予防期間が長くなる

症状後に治療:週2回チェック→面倒
ガンシクロビル静注 5mg/kg bid
治療効果を短期間(1W)でPCRによる評価はできない
施設によっても定量の値(カットオフ値)が様々
アンチゲネミアは評価が難しいので使用頻度低い

ガンシクロビル耐性に対しては
・免疫抑制剤を減らす
・フォスカネットに変更or追加
・ガンシクロビルを増量
・免疫グロブリンを使用
・その他の薬剤 (leflunomide, artesunate, sirolimus/everolimus, maribavir, lipid conjugate of cidofovir:腎機能障害多い)


・肝臓移植後の発熱
鑑別:カンジダ、アスペルギルス、クリプトコッカス、Tb、CMV、HHV


・クリプトコッカス
移植1-3年後が多い
HIV→髄膜炎
移植後→肺炎、皮膚疾患(8%)
術後すぐならドナーから or もともと感染
数ヶ月 → reactivation 軽症
数年後 → 再感染 重症化していることが多い

抗原検査の感度は決して高くない
髄膜炎で90%まで、結節影単発ならしばしば陰性

LAmB + flucytosine, fluconazoleで12ヶ月フォロー
タクロリムス使用でクリプトコッカス発症が減少

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