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米国CDCは,新たな推奨により,C. difficileなどの抗生物質耐性感染症から入所者を守るため,抗生物質処方を改善し不適切な使用を低減するよう全ての介護施設に対し呼びかけている。
約410万人の米国人が毎年介護施設に入所している。
抗菌薬は介護施設で最も処方頻度が高い医薬品であり、70%までの入所者が年間に1回以上の抗菌薬を処方されている。
また介護施設における75%までの抗菌薬は正しく処方されておらず、不必用な処方であったり、誤った薬剤、投与量、投与期間が選択されている。
この改善の指標のため,CDCは新たな情報源Core Elements of Antibiotic Stewardship for Nursing Homesを発表した。
ガイドでは、どのように介護施設責任者やスタッフにより抗菌薬使用を監視、改善できるかについて具体例を提示。
一般診療で使用されることでどのような改善があるか既に検討された職員が使用するチェックリストが利用できる。
しかしながら、これらの実施には資源が必要であり、施設によってはこれら重要な予防を実施するためにはより多くの時間を有するだろう。
nursing home antibiotic stewardship activitiesの要旨
- 責任者の関与:安全で適切な抗菌薬使用のための活動支援と関わりを明示する
- 説明責任:介護施設において抗菌薬の適正使用活動を推進し、管理する責任者を決める
- 薬剤の専門家:抗菌薬使用を改善するための研修及び経験のある専門家への相談方法を確立する
- 行動:少なくとも施設内での抗菌薬使用方法を改善するための新たな行動計画を実践する
- 追跡:施設内でどのように抗菌薬が使用され、抗菌薬による耐性菌感染などの問題が生じているか評価する
- 報告:施設内でどのように抗菌薬が使用されているかについて医療従事者やスタッフと情報を共有する
- 教育:医療従事者、看護スタッフ、入居者とその家族に抗菌薬耐性菌や抗菌薬使用改善のための方法について学ぶための資料を提供する。