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英国でSerotype Bの髄膜炎菌ワクチンが定期接種として条件付き推奨

2014-03-30 | Vaccine トピックス

要旨:
英国のワクチン諮問機関が条件付きでB型髄膜炎菌ワクチンの定期接種化を推奨、そのプロセスではワクチン価格、予防接種方法、関連する現在の定期予防接種プログラムの変更を含めた議論が行われている。

 

the UK Joint Committee on Vaccination and Immunisation (JCVI)は独立した専門家が英国保健省に特定の科学的助言を行う国家機関で、the National Health Service(NHS)によるとJCVIはプログラムが費用対効果に優れるときだけ新たなワクチンの採用を推奨できる。 

検査の調査結果からはSerotype Bに対する髄膜炎菌ワクチン(4CMenB)は英国のB型髄膜炎菌の88%をカバーする。

2013年7月に発表されたJCVIの仮の結論では、4CMenBはいかなる費用でも費用対効果に優れないとの結論。

健常者のモデルにおいて、費用対効果、集団免疫、医療費削減に影響するその他の情報に関するあいまいだった部分に情報を追加し2013年10月に再度評価を開始

JCVIと独立した経済的評価グループが2014年2月の会合でモデルに使用されたパラメーターの妥当性について評価し同意。

結果、下記の条件で4CMenBの定期接種への追加を推奨

  • 費用対効果が出る費用までワクチン価格を下げること
  • 費用対効果を改善するため生後2, 3, 4, 12月の4回接種を生後2, 4, 12月の3回接種に修正すること
  • 4CMenBが一部のC型髄膜炎菌にも効果があることから、生後3月に接種を行っているMenCを中止すること

尚、思春期以降の接種に関する推奨については、4CMenB接種による長期のキャリアの抑制効果等をみながら検討。

Reference: Lancet. 2014 Mar 20. pii: S0140-6736(14)60226-9. Group B meningococcal vaccine: recommendations for UK use.


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