国際医療について考える

国際協力という分野に興味を持つ人たちとの情報共有、かつ国際協力に関する自分としてのより良いありかたについて考える場所。

スロベニアでの11-14歳に対する学校での予防接種プログラムにおける有害事象報告の解析

2016-04-11 | Vaccine トピックス

Eurosurveillance, Volume 21, Issue 14, 07 April 2016
ADVERSE EVENTS FOLLOWING SCHOOL-BASED VACCINATION OF GIRLS WITH QUADRIVALENT HUMAN PAPILLOMAVIRUS VACCINE IN SLOVENIA, 2009 TO 2013

スロベニアで11-14歳に接種する4価HPVワクチンの有害事象報告についての解析。
学校での予防接種プログラムにおける4価HPVの流通量を分母にして、11-14歳での年間有害事象報告を計算した。
2009年9月から2013年8月の間に、89名の被接種者で211の有害事象が報告され、流通する100,000ドーズ当たり149.5回の割合であった。
5名の被接種者で、重篤な有害事象が報告され、流通する100,000ドーズ当たり8.4回の割合であった。
最も頻度の高い報告は、疲労感、頭痛、38℃以上の発熱で、それぞれの頻度は、53.8、40.3、35.3/100,000接種であった。
永続的後遺症の報告はなく、重篤と分類された報告の全ては、1日の入院と規定されたものであり、学校でのHPVワクチンプログラムの安全性が再確認された。
HPVワクチンプログラムのサーベイランスと安全性の評価に対して、今後も有害事象の観察が実施される。

コメント:
前提として、コントロール群がないので、特定の症状と予防接種の因果関係は評価できない。
日本の副反応疑い報告と同様に、トレンドをモニタリングしている内容。
2013年までのデータに限られているので、日本などからの情報バイアスがはいった2013年以降には、報告頻度のトレンドに変化が生じている可能性も考えられる。 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ポリオワクチンに関するWHOの... | トップ | アンゴラでの黄熱の流行について »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Vaccine トピックス」カテゴリの最新記事