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数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

原発震災列島(6)日向灘地震と連動の火山噴火、もし大噴火又は破局型なら列島は墓標になる?

2016-02-19 20:38:04 | 原発震災列島
〔注意、このブログは人文系の個人である私が、自分で考えたことのみを記事にしています。記事をお読みになられた方は、ご自分で十分検証されるようにお願い致します〕 

 木村政昭教授の予想では、日向灘地震の発生は、2014年+-5年で、マグニチュード8.7となっています。またそれに連動して火山噴火が起こることが指摘されています。

 ※木村教授の発生予想年はあくまで目安で、この予想年が過ぎても「当たるとか当たらない」という問題ではないと思います。これらの地震・津波は地質学的な調査によって繰り返されていることが分かっており、遅かれ早かれ発生する可能性は高いです。ますます危険性が迫っているというということです。

 wikipedeiaの解説では、日向灘地震ではマグニチュード8以上の規模の事例はないとのことですが、もしかすると宝永地震(日向灘も連動した可能性あり)のような南海トラフ大地震が起こることもあり得るのではないでしょうか。(マグニチュード8.7ということは相当広範囲に断層がズレ動くということになると思います。)
「南海トラフ全域をほぼ同時に断層破壊した地震は規模が大きく、宝永地震は他の地震よりもひとまわり大きいM8.6とされてきた。21世紀に入ってからの研究により、この宝永地震と同じ規模の津波堆積物は300 - 600年間隔で見出される事が分かった。さらに、宝永地震よりも巨大な津波をもたらす地震が約2,000年前に起きた可能性がある事も分かった。(引用終わり)」
 なお宝永地震の4年前には元禄地震が、49日後には富士山の宝永大噴火がありました。
 

 参考:『検証!首都直下型地震 巨大地震は避けられない?最新想定と活断層』木村政昭監修 技術評論社。
 
「噴火と地震の関係については、従来、日本の多くの研究者や政府の公的機関は、大地震のあとの噴火については両者に関係があるケースもあるとしていますが、先だって起きた噴火とその後の大地震は、無関係である、という態度は一貫しているようです。つまり大地震により、ストレスが取れた地域の火山活動が活発化する場合に限って、両者の関係を認めています。けれども大地震の前の火山活動に関しては、その地球物理的な関係については言及していないように思われます。
 ここで、地殻を単なる「剛体」としてみるか、地殻とマントルを併せた「弾性体」としてみるのかによって、前者では地震と火山はまったく関係がなく、後者では非常に関係が深い、とする立場に分かれます。
…プレート・モデルは、プレートは剛体ゆえに変形しないから、火山のマグマ溜まりには変形がないはず-したがって、地震と火山は無関係、となります。しかし…地殻とマントルを一緒に扱った弾性体モデルとして考えると、弾性体は変形し、マグマ溜りを押し縮めて圧力を加え、噴火を促進します。したがって…地震と火山活動は、互いに切り離せない密接な関係があることになります。」

「…実際に起こった地震をよく見ていくと、噴火活動にはP1、P2、P3という三つの段階が読み取れます。ここで「P」と記したものは、火山活動がどういった状態にあるのかという「相」を意味するPhaseと、火山性地震の発生回数の頂点(Peak)を意味する二つの単語に共通するものとして用いられています。

〔P1:群発地震発生期〕
 地震の根元的な原因である「プレートの移動」により、日本列島にはストレスがかかり続け、火山周辺にひづみを生じていきます。プレートが押してきて圧力応力がかかってくると、このひずみが原因で火山帯周辺にひび割れができ、群発地震が発生し始めます。これをP1(ピーク1)とします。このとき、マグマは上昇し始め、しばしば小噴火を伴います。

〔P1とP2の間:中規模地震の発生期〕
 プレートは常に押し続けて力をかけて圧迫してくるので、ひずみによるストレスがさらに大きくなり、中破壊(中規模地震)が起きて、ひずみは一時的に解消されます。そのため群発地震もなくなり、マグマの上昇もいったん止まります。

〔P2:大噴火の発生期〕
 さらにプレートが押し続けてくるので、圧縮応力によるストレスが溜まり、そのうちまた群発地震が発生し始め、やがて火口からマグマが溢れ出し、大噴火となります・

〔P2とP3の間:中規模地震の発生期〕
 やがてそのうち、付近で中規模地震が発生してストレスが解消されるため、噴火・地震活動が一時期、止まります。

〔P3:小規模噴火の発生時期〕
 プレートにさらに押され続けると、周辺の地殻にまた微妙な割れ目が生じ、群発地震が発生してP3に入ります。こときは噴火活動を伴いやすいのですが、一度噴火を起こしているため、P2よりは穏やかな噴火になる傾向がみられます。

〔大地震の発生期〕
 さらにプレートが押してくと、付近の大きな断層やプレートが動いて巨大地震が発生します。それでほとんどのひずみを開放し、ストレスが解消され、そのあとこの火山は、比較的長い休止期に入ります。

 1912年に起こった大島・三原山の大噴火は、11年後の1923年に起こった大正関東地震の予兆ともいえるものでしたし、1950年に大島・三原山が噴火したときはその3年後、1953年に房総沖地震が起きています。1995年に起きた兵庫県南部地震(M7.3)は、1991年に起きた雲仙・普賢岳が警告を発していました。噴火してから4年後、普賢岳から490キロメートル離れた阪神で、大地震が起きています。
 …噴火のあと、いつ頃どこで地震が起きのかというデータを丹念に調べていった結果、「時空ダイヤグラム」が生まれたのです。(引用終わり)」

 また火山噴火・地震の(破局的な)活動期というものは、海嶺が数千年に一度くらいの頻度で爆発的にマグマを供給することによってもたらされるものかもしれません。そして、その時期が今なのかもしれません?

「…プレートを生み出す海嶺はどうも数千年に一度、爆発的に地殻を破って海底へとマグマを噴出(供給)しているようなのです。
…東太平洋海膨の、カリフォルニア沖からガラパゴス沖に至る何十キロもの広大な距離にわたって、1965年頃に海底で巨大噴火が発生し、溶岩が流出したというのです。
…溶岩に覆われた地帯一体は、バハカルフォルニアからイースター島までの、東太平洋海膨のほとんどを占め、3500キロメートルの長さにわたっていました。
…何よりこ発見が画期的なことは、新しい海洋性地殻が形成される方法は、従来考えられたより、もっと「間欠的」なのかもしれない、ということです。これまで「海底拡張」については、…マグマはじっくり流れ出すと考えられてきたのです。
…プレートが移動する速さは、東西の2方向にだいたい年間数センチから10センチくらいですが、これは平均値。先ほどの観察結果が正しければ、実際には100年間に1回くらいぐぐっと開くことがあるかもしれません。仮に東太平洋海膨でこのような間欠的な海洋底の拡大が起こったとしたら、環太平洋一帯で巨大噴火シリーズが始まったのもむしろ当たり前かもしれません。
…実際、太平洋の東岸では1980年のアメリカ・セントヘレンズ、メキシコのエルチョン、コロンビアのネバドデルルイスといった、それまで無名だった山々が突如、大噴火しています。一方、太平洋西岸の日本でも、三宅島、伊豆大島・三原山、手石海丘、雲仙・普賢岳などの噴火が相次いで発生しています。(引用終わり)」
 
 そして、この「地震や火山噴火の活動期」は「太陽黒点の活動(増減)」に連動しているかもしれないようです。
 



 もし数千年に一度の太陽黒点活動の大異変(減少)→宇宙線量の増大→マグマの爆発的活動ということになるのであれば、破局噴火も起こり得るかもしれません。
 また「破局噴火」に至らなくても、太陽黒点活動の中変異(減少)によっても、千年に一度程度の大噴火(十和田湖の平安時代の大噴火クラス)でも、原発50基を抱えた日本列島には、致命的な災害を及ぼす可能性が高いと思われます。

 九州の姶良カルデラには相当マグマが蓄積されているようです。もしこれから(宇宙線量が増加して)マグマ活動がますます活発化するようになると、流量が一気に増えるといこともあり得るのでしょうか?
 


 木村教授は、伊豆小笠原地震、日向灘地震など、またそれらに連動する火山噴火を予想されていますが、現在の九州の火山活動の活発化などはそれらを裏付けるもののように思えてなりません。

 伊豆小笠原地震や日向灘地震など(それらに連動する他の巨大地震(直下型含め)、火山噴火(最後に破局的又は大噴火?))は、国策原発約50基及び六ヶ所村などの再処理施設にどのような影響を及ぶすのでしょうか?
 日本列島が「墓標」になってしまう可能性もあり得るのではないかと思います。



 
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原発震災列島(5)緊急警戒が必要?「伊豆小笠原地震・房総沖地震」+首都圏直下型地震は起こるのか?

2015-08-13 21:24:38 | 原発震災列島
 なにやら不気味な兆候が続き、もはや限界点かもしれません。念のため「伊豆小笠原地震・房総沖地震」+首都圏直下型地震に対する災害対策を至急行うようにお願いします。
 特に「津波地震」になる可能性が高いと思われますので、沿岸部の方はすぐに逃げれるように準備をしておくべきかと思います。
 そして「浜岡原発」及び「東海第二原発(東海村原子力施設群)」の関係者は、Z旗が掲げられたと思い、『皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ』の覚悟で臨んでいただきたいと思います。経済産業省や文部科学省、原子力規制委員会、電力会社などだけではまったく対応できないと思われます(福島第一原発で実証済み?)。自衛隊、消防、米軍、ありとあらゆる手を打って、使用済み放射性廃棄物の漏出(拡散)を防いでもらいたと思います。
 しかし、浜岡・東海村で新たな大惨事が起これば、それこそシャットダウンのような幕引きになると思われます。笑顔で満ちた現生の楽園は、一転して放射能まみれの暗黒(死の)世界に変わってしまいます。


(村井教授の研究について)
〔(注)村井さんの研究には批判も多いようです。コメントもいただきました(こんなブログを読んでいただき有難うございます)。しかし測量学の権威である村井さんの解析は、非常に有用(システム化できる)だと思います。震源予測が外れても、地表の異常な動きがあることは事実だと思われます。震源も予測できなくて、何が予知かと言われる方もおられますが、村井氏は地震を予知するというより、「異常な測定数値(変異)」と「地震」との関係を数学的に解析され、何らかの相関関係を見つけようとしているのだと思われます。また村井さんの研究に関しては、ノイズによるものとか、基準点の取り方による違いだとか、いろいろと言われているようです。細かい点では、いろいろと疑問なところもあると思われますが、測量学の世界的権威の方が、その解析について、すべて出鱈目であるとは思われません。私も「地表の3次元の動き(基盤の動きとまったく同期しないと思われますが)」と「地震」とは何らかの相関関係があると思います。村井さんは、ラドン濃度や電磁波の測定するより、地表の測定をする方が観測箇所が多く、測定し易く(GPSで瞬時に分かる)、詳細なデータが得られると確信されているようです。
 阪神淡路大震災、東日本大震災において、地震学者(その他すべての研究者)はまっく無力でした。
 地震の研究は地震学者の専門分野なのでしょうか?
 例えば、断層のズレによる地震間隔をはっきりさせたのは、米国の「地質学者」によるトレンチ掘削による直接的な観察方法でした。地震学者がリスクモデルや力学モデルを駆使して神学論争のようなことをやっていても、具体的な災害(多くの犠牲者、愛する多くの人々の死)にはあまり役に立たってこなかったように思います。

 私は、「ストレスの蓄積、アスペリティ周辺(外堀?)での地震(比較的固着性のない場所の断層のズレ)、そしてアスペリティの微小地震のクサビ打ちにより(内堀もやられ)、限界に達し大断層(固着領域、本丸?)が一気に破壊される(私の感じたこと)」という木村教授の考え方が理解しやすいと思います。そして村井さんの地表の測定により、その変異(累積値も含め)による捉え方も、木村教授の理論と非常に親和性があり、細かい動きの把握により、それを補うものだとの思います。
 予測が当たるか当たらないかが重要なのではないと思います。象牙の塔に籠って神学論争している方より、使命感を持ち、俗世で辻説法まがいの教えを説き、その有用性を社会に積極的に問うている異端の方に敬意を払いたいと思います。

 なお村井さんを批判されている方は、村井さんの研究のどこが出鱈目だと思われているのでしょうか?
(1)村井さんが地震に関係すると見ている「変異データ」はすべてノイズか勘違いであり、正しいと思われるものはまったくない。
(2)一部「変異データ」はノイズや勘違いではないが、それが地震と関係している相関関係はまったくない。
(3)一部は相関関係があると思われるものもあるが、村井さんの予測した震源域がまったく違ったりして、信用できない。
(4)地表の「変異データ」と「地震」の相関関係はあると思うが、村井さんの計算方法は出鱈目だ。
(5)地表の「変異データ」と「地震」の相関関係などあるはずがない。

(1)はちょっと考えられません(村井さんは世界的な測量学の権威とのことですから)。(2)(3)(4)の場合は、批判されている方が相関関係を正しく表す法則性を考案されてはどうでしょうか。システムの精緻化に繋がると思われます。(5)の方は偏見だけのように思われますが…、以上素人が考えたことです。〕

 なお、地震前に地殻変動するかということについて、新潟地震の前兆的地殻変動が有名のようです。新潟地震前の水準測量結果についての一解釈ただしこの記事では再考するべきでないかとのことです。
 ネットでいろいろ調べましたが、なかなかこれを研究している地震学者はいないようです。
 ただ、海上保安庁の「GPS等による沿岸地殻変動観測」の「2005年宮城県沖の地震に伴う地殻変動について」のデータを見ていましたところ、「東西」の欄で、本震前の1週間前ほどに素人が判断してもあきらかに前兆と思える変化がありました。これは何らのかのノイズでしょうか?それとも地震とはまったく関係ないデータなのでしょうか?

〔H27-08-26追記 村井教授の研究とその批判に関して、私ごときがあれこれ言うのも荷が重いですが、少し追記します。なお科学の仮説を「信じている」とか「信じていない」とか言うのは、本当に宗教に似ていると思います。というか、数理論理教(科学教)の宗派争いそのもだと思えてなりません。所詮、どんな理論も「現在的な仮説」でしかないと思いますが…

 まず「アスペリティ」や「ゆっくりすべり」の研究には、GPSの測定結果は欠かせないものとなっているようです(他の測定機器との絡みもありますが…)。
海域から陸域までの総合的調査・観測によるアスペリティの実体解明「静岡県中西部において、GPS稠密観測網による観測を行った。GEONET観測網とあわせ統合的な解析処理を実施した。こうした中、愛知県で発生した短期的スロースリップによるものと思われる遷移的変位を捕らえることができた(濱、2008)。(引用終わり)」
ゆっくり滑りの発生機構とアスペリティとの相互作用の解明「 東北日本で小繰り返し地震クラスターの活動と周囲のゆっくり滑りの時空間分布を陸上の地震観測及び GPS 観測網を用いて詳細に調べる.特に,ゆっくり滑りの時空間変化と小繰り返し地震活動のゆらぎに着目し,アスペリティ周囲のゆっくり滑りがアスペリティに及ぼす影響を評価する.(引用終わり)」

 また『予測できなかった超巨大地震 苦悩する地震学者たち NHK特集』で指摘されたように、地震学者が予測できなかった原因の一つには、GPS観測網のデータに否定的なためだったとのことです。
「予測できなかったもう一つの原因。
それは研究者の思い込みでした。
阪神・淡路大震災以降全国に、くまなく張り巡らされたGPS観測網。
陸地の動きを解析すると沖合に大きなひずみがたまっていても、おかしくないという指摘がありました。
しかし、多くの研究者はこの見方に否定的でした。
その理由は同じ東北沖で発見され注目を集めていた「ゆっくりすべり」という現象でした。
これは、プレートの境界にたまったひずみが大きな地震を起こすことなくゆっくりと解消されていく現象です。
そのため、このエリアでひずみがたまっても、徐々に解消されていくと多くの地震学者が思い込んだのです。
震災後、地震学会が行ったアンケートです。
そこには、根拠のない思い込みや先入観に対する研究者たちの自責の念がつづられています。
「ヒントとしては全然なかったわけではない 思考停止というか きちんと考えていなかったことの証明になると思いますけどね
そういう意味でじくじたるものですね。」
(引用終わり)」

そのため、GPS観測網のデータと地震との関係は極めて相関性があると思います。
 そのため、まず(2)の長期的な「隆起と沈降」傾向で目星を付け、(3)で確認して、(1)で直前の前兆を捉えるということではないでしょうか。
 これは木村教授の空白域、ドーナツ現象、地震の目、火山噴火との関係などから導き出される結果と重なり合うように見えて仕方ありません。
 (1)の1週間の短期の異常変動に関しては、ノイズではないかとの指摘もあり、実際そのようなこともあるようです。しかし(2)の長期的傾向でおおよその地域の目星を付けているので、(3)の方向性もいろいろ指摘もあるようですが、(1)が信頼できないデータであっても、まったく出鱈目ということにはならないと思います。また(1)もすべてがノイズという訳ではないと思います。
 また(2)、(3)、(1)によっても「当たらない」という指摘もあります。しかし、「当たる」とか「当たらない」という二者択一ではなく、データと地震の相関性の問題ですから、相関係数のような相対的なモノサシで比べる必要があると思います。
 なお、(1)のノイズにより意図的(悪意)に地震予知を行っているとしたら問題ですが、そのような詐欺行為を行う主観的な要因は私はあり得ないと思います。有料メルマガの読者を増やそうと、多少のアピールは民間研究ですからあると思いますが、健康食品や霊感商法のような詐欺を働く動機があるとは到底思えません。(以上素人が考えたことです)〕



(村井教授の記事)
「 異例の出来事だ。震度5以上の地震を本誌で幾度も的中させてきた村井俊治・東大名誉教授の「MEGA地震予測」を主宰する民間会社JESEA(地震科学探査機構)の幹部から「週刊ポスト」編集部の担当者に連絡が入った。

「南関東の警戒レベルを最大に引き上げた。これは我々が東日本大震災後にメルマガを開始してから初めてのこと。村井は国民に警告を発しなければならないと考えている」──村井氏がこれほどまでに危機感を募らせているのはなぜか。

 村井氏の「MEGA地震予測」の分析に用いているのは、主に日本全国の電子基準点の1週間の上下動による「異常変動」、地表の長期的な「隆起・沈降」(上下動)、地表が東西南北のどの方向に動いているかの「水平方向の動き」の3つである。今回、南関東ではそのすべてにおいて大地震の前兆現象と考えられる動きが確認された。まず「異常変動」について見ていこう。

「昨年7~8月に全国で一斉変動が見られた後、静謐期間(大きな変動のない期間)が続いていたが、6月28日~7月4日の週に神奈川の山北で4.2cm、箱根で4cm、湯河原で4.3cm、静岡の宇佐美で5cm、伊豆諸島の三宅で5.5cm、八丈で4.4cmと、一斉異常変動が見られた。経験則として、長い静謐後に異常が見られたら、近いうちに大地震が起きる可能性が高いと考えられます」(村井氏)

 長期の「隆起・沈降」傾向についてはどうか。静岡の伊豆半島西部の戸田、駿河湾に面した榛原、御前崎は沈降し、静岡の函南と戸田の高低差は、今年に入ってから6.8cmに拡大している。伊豆諸島では、八丈島以南の父島、母島、青ヶ島は沈降し、以北の神津島、大島、三宅島は隆起しており、青ヶ島と三宅島の高低差は、今年に入ってから7cmに拡大した。

「いずれも隆起と沈降の境目に大きなゆがみが溜まっていると考えられる。特に伊豆諸島は小笠原諸島西方沖地震以降も隆起・沈降が続いているので、エネルギーは放出されきっていないと思われます」(村井氏)
不安に拍車をかけるのが、「水平方向の動き」だ。千葉の房総半島南部、神奈川の三浦半島、静岡の伊豆半島南部に周囲と違った動きが見られる。

「特に注意すべきは房総半島です。北東部にある銚子と南部にある館山で水平方向の動きが真逆になっており、そのゆがみが拡大している」(村井氏)

 村井氏は予測精度を高めるため、今年4月から神奈川県大井町と小田原市に「自前の電子基準点」を導入した。

「導入間もないので軽々に判断することはできませんが、小田原の基準点で7月に異常が見られています。特に13~14日に大きな異常が確認されました。過去に関東地方を襲った巨大地震の例が示しているように、危険な兆候が表われている地域のどこで地震が起きても首都圏は甚大な被害が予想される」(村井氏)

 最新の研究では、江戸時代の元禄地震の震源は千葉県、大正時代の関東大震災の震源は神奈川県であったと判明している。しかし、いずれも江戸=東京の被害が最も大きかった。これは関東のどこが震源でも、地盤の緩い首都圏が一番揺れる可能性が高いことを示している。現実に、昨年5月5日の伊豆大島近海地震で震源に近い大島では震度2だったが、東京の千代田区では震度5弱を記録している。(引用終わり)」

 村井教授も木村教授も、マスコミがいろいろと脚色して報道するので、少し胡散臭い人なのかと思われてしまうのは仕方がないかもしれません。両教授は、自分の研究が社会に役立ってもらいたいがために、一般庶民に分かり易く興味を引くように報じてくれるマスコミを利用しているのだと思われますが、マスコミの方は危機を煽ったりするのに利用しているのかもしれません。

 
(伊豆小笠原地震の危険性)
 大局的には、木村政昭教授が伊豆小笠原地震の危険性を以前から予測されていました。そしてそれを裏付けるような火山活動や地震が続発していました。

 「 琉球大学の木村政昭名誉教授(地震学)がそう指摘するのは、伊豆半島の東側から東に伸びて日本海溝とつながり、そのまま南に向かって走る「伊豆・小笠原海溝」だ。

「伊豆・小笠原海溝は東日本大震災を起こした日本海溝とつながっています。三陸沖の海溝に長い年月をかけて蓄積された歪みは東日本大震災で解消されましたが、伊豆・小笠原海溝の周辺には依然ストレスがたまった状態。実際、この海域では1960年以前に頻繁にM7クラスの地震が記録されていますが、1960年以降はピタリと止まっており、不気味な状況です」(木村名誉教授)
 現在、伊豆・小笠原海溝を震源とした地震への注目度は決して高くないが、木村名誉教授は“発生間近”と予測する。
「誰も伊豆・小笠原海溝については言及しないが、東日本大震災が発生するまで、三陸沖での巨大地震の可能性も多くは語られていなかった。私は2015年までに、最大M8.5の伊豆・小笠原地震が発生すると予測しています」
 つまり、あと1年あまり。今この瞬間に来てもおかしくないというのだ。では、ここで巨大地震が発生したらどうなるのか。
「この海溝でM8.5の地震が発生したら、伊豆・小笠原諸島は震度7の揺れに襲われるでしょう。首都圏や本州沿岸部でも最大で震度6程度が想定できます。より深刻なのは津波です。この海域にあるフィリピン海プレートは柔らかく、地震時の跳ね上がりは東日本大震災の比ではない。
 最悪の場合、房総沖から西日本沿岸にかけて、東日本大震災を凌駕する30m級の大津波に襲われる可能性もあります」(木村名誉教授)

木村政昭ホームページ  近年予想される大地震と富士山噴火予想図 伊豆小笠原地震は2012年+-5年、マグニチュード8.5と予想されています。
 
〔H27-06-13追記 なお平成27年5月30日に小笠原諸島西方沖で地震が発生しましたが、木村教授の解説では、上記想定した地域とは異なるため、引き続き注意が必要とのことでした。
「小笠原諸島で、2015年5月30日に大地震(M8.1)(深さ682km)がありましたが、上図の2012±5(M8.5)の想定地震とは地震の部屋(震源域)が違うため、別のものであると考えられます。2012±5(M8.5)の想定地震については、今後も注意が必要かと思われます。〕
 
〔H27-07-18追記 
『【注意】伊豆諸島で大地震の前兆か?群発地震が発生!M4.7やM4.6、M4.5、M4.2などが多発!東日本大震災以降では最多!〕』(真実を探すブログより)「伊豆諸島の八丈島近海で14日頃から群発地震を観測しています。この2日間だけで10回以上の有感地震を捉えた上に、震度1以下の無感地震に至っては20回以上も観測しました。
このような群発地震を伊豆諸島沖で観測したのは東日本大震災以降では初で、何らかの大地震の前兆である可能性が高いと考えられます。
 東日本大震災前に群発地震を観測していたことは有名ですが、他にもチリ沖地震など世界中の大地震で本震発生の数日から数週間前に群発地震を捉えていました。今回もそのような前震に似ていることから、当面は伊豆諸島沖周辺の強い地震に注意が必要だと言えるでしょう。(引用終わり)」〕
(伊豆小笠原地震引用終わり)」 


(房総沖地震危険性)
 伊豆小笠原地震だけでも十分恐ろしいですが、もし房総沖にも連動するれば、どうなるのでしょうか?
 また伊豆小笠原地震ではなく、房総沖地震が先に起こるかもしれません。

「1.房総沖地震「房総半島の東方沖は北アメリカプレートと太平洋プレートの境界域である日本海溝の南端部に当たる。この地域では日本海溝付近を震源とする海溝型地震、北アメリカプレート内部における大陸プレート内地震、太平洋プレート内部における海洋プレート内地震が発生する可能性がある。また、この付近では北米プレートに対してフィリピン海プレートも沈み込んでいるため、フィリピン海プレート内部におけるスラブ内地震(海洋プレート内地震の一種)が発生する可能性もある。
 なお、房総半島の九十九里浜付近や銚子市付近を震源とする千葉県東方沖地震や相模トラフに起因する房総半島南方沖の地震とは発生地域が異なり区別される。
 2012年5月、産業技術総合研究所によれば発生間隔は約400年とする研究結果が報道された。
(Wikipediaより)」

 延宝房総沖地震「延宝房総沖地震(えんぽうぼうそうおきじしん)は、延宝5年10月9日(1677年11月4日)に房総半島東方沖付近で発生したと推定される地震。規模はM8-8.34とされている。房総沖地震の一つと考えられているが、震央位置については諸説ある、詳しい地震像については解明されていない。
 地震動による被害が確認されないのに対し、津波被害が顕著な津波地震との見方がある。(引用終わり)」

「1677(延宝5)年に千葉県房総沖を震源とする延宝房総沖地震で発生した津波の高さが、同県銚子市の沿岸の一部で約17メートルに達していたとの解析結果を、東北学院大や東北大などのチームが古文書や津波堆積物の調査などから4日までにまとめた。波が陸をさかのぼる「遡上高」も最大20メートルに達したとみられる。
 政府の中央防災会議は、ほぼ同じ震源域で起きると想定される房総沖地震が、首都圏などに大きな津波をもたらすと警戒している。
 房総沖地震の発生周期は不明だが、300年以上同様の巨大地震が発生していない。東日本大震災でのプレート(岩板)の動きに影響を受ける可能性もある。政府は発生の確率を今後30年で7%と見積もっている。
 チームは、古文書で延宝房総沖の津波が到達したとされる標高約10メートルの池の底にたまった堆積物を調査。地震の規模をマグニチュード(M)8.34と推定。海底地形や当時の海岸線を考慮してコンピューターで再現して津波高を割り出した。(引用終わり)」
(房総沖地震引用終わり)」


 なお、津波警報というのは、最初の地震波の検出により、事前に10万通りほどシュミレーションした地震波と津波の高さのデータの中から、もっとも適したものを発表するとのことです。実際、どこかで津波を監視しているシステムがある訳ではないようです。巨大地震では、マグニュチュードが時間とともに大きくなる(成長する)ので、最初の地震波だけで津波警報をだすと過小評価になってしまうとのことです。そのため現在では「念のため注意して下さい」のようなテロップが流れるようになったようです。
 
(首都直下型地震)
 もし大規模なプレート境界の断層が動いたなら、それに連動して直下型地震も起こる可能性も高いです。

 首都圏の活断層(又は活断層と思われる、又は「活でない」断層(最近動いていない?))
 (不動産・建設関係、金融関係、地方自治体、地主、政治家、官僚さんたちは、なるべく不動産(財産)のマイナス要因となる活断層の存在を認めたがらないようです。原発周辺では活断層の隠ぺい工作があったようですが…)
 
荒川断層など北西-南東に走向している断層群は、東京湾北部断層にも繋がっているように思えてなりません。
安政江戸地震を引き起こしたのもこの活断層ではないでしょうか? この活断層群は要注意だと思われます。
「計算から求められた3成分加速度波形を用いて地表の各地点での計測震度を求めた。震源深さがA)8km, B)35km, そしてC)80kmの3つの場合の震度分布を比べると、安政江戸地震の広域震度分布(図14)は浅い(h=8km)地殻内地震のシミュレーション結果に近いことがわかる。このとき震源距離150~500km以上の広い範囲にわたって見られる震度4の揺れは、地殻内トラップS波(Lg波)によるものであることが計算波形から確認できた。」
「これらの広域震度分布の特徴を考えると、1855年安政江戸地震は、関東平野直下の地殻内で起きた浅い地震であった可能性が高いと結論づけられる。このことは、古い地震にしては珍しく多くの前駆現象(地中の共鳴、地下水の湧きだし、発光現象など)の記録が多く残っていること(武者、1934)や、地震後に活発な余震活動があったこと、そして、津波は起きなかったが、深川蛤町・木更津付近で海水の動揺があったこと(宇佐美、1996)など浅い地震の示唆する情報とも整合する。
  これが事実であるならば、関東平野直下にも大地震を引き起こすような活断層が存在し、将来的に兵庫県南部地震のような直下型地震が関東にも起きうる可能性を考えなければならない。(引用終わり)」
 阪神淡路大震災の震源は地下約16kmの地殻内の活断層によるものです。
 万が一、荒川沿いを北西-南東に向かって伸びる断層が動いた場合は、相当な覚悟が必要と思われます。安政江戸地震が、この断層沿いが震源であった場合、この断層は危険な「活断層」になると思います。

 また都内のど真ん中に上記の走向とは違う、北東-南西方向の活断層があるようです。
「「巨大地震の後」が危ない
〈JR田端駅近くから、飯田橋駅付近を通り、外濠に沿って四ツ谷駅付近に至る全長約7kmの活断層が存在する可能性がある〉

 8月20日、地質学の専門家が集まる日本第四紀学会で発表された、衝撃的な調査結果が防災関係者たちのド肝を抜いている。

 東日本大震災から、まもなく1年半。首都圏直下でも大地震が起こる可能性があることは、たびたび報じられてきた。だが、首都のド真ん中を縦断する巨大な活断層の存在が、これほど強く示唆されたのは初めてと言ってもよい。

 研究グループの豊蔵勇・元日本活断層学会副会長はこう語る。

「私たちが本来、知りたいと思っていたのは荒川方向に伸びている北西―南東の断層の活動性だったのですが、ずっと調べていくと、田端―飯田橋―四ッ谷という北東―南西系統の断層があるとわかった。これは無視できないと考え、今回の発表に至りました」

一番長いものは、巨大ターミナル・上野駅の4つ隣の田端駅付近から南下し、最高学府・東京大学付近を通過、文京区役所、東京ドーム付近を通り、飯田橋駅周辺から外濠沿いに進む。近隣には東京理科大学、法政大学、そして上智大学と若者たちの学び舎が林立。その先には迎賓館と、皇太子ご一家をはじめ皇族が暮らす赤坂御用地がある。

 また、皇居に近い東側の短い断層付近には格闘技やコンサートの聖地・日本武道館、英国大使館、ラジオのエフエム東京などが並び、最高裁判所もほど近い。

 そして西側の短い断層は、市ケ谷の防衛省の敷地付近を通っている可能性が示唆されている。

 さらに、皇居、国会議事堂、霞が関の官庁街、大手町のオフィス街、東京駅と、官民ともに日本の司令塔となる施設が断層から3kmの至近距離に密集している。

 もし今回発見された断層を震源とする地震が起これば、これらの機関が一度に壊滅する可能性さえある。まさに、日本の中枢を揺るがす「最悪の場所」に存在すると言っていいだろう。

 このような重大な危険がなぜこれまで見過ごされてきたのか。地形学が専門の池田安隆・東京大学大学院准教授はこう解説する。

「今回発見されたのは、南北方向の『正断層』というもの。実は、これは房総半島などでもたくさん見つかっています。ところが今までは、なぜ関東平野に正断層が存在するのか、理屈が分からなかったんです」

南北方向の正断層は、大地が東西方向に引っ張られることで発生する。しかし東日本大震災以前、日本列島は太平洋側のプレートに押されて東から圧縮されていた。押されているのに、なぜ引っ張られたときの断層が存在するのか---。

「活断層の専門家は扱いに悩んだ末、これらを無視してきた面もあるんですね。

 ところが3・11でプレートの歪みが解消されると圧縮されていた日本列島がもとに戻ることによって東西方向に伸びた。つまり、これらの正断層は、巨大地震のあとになって、お付き合いで、追い打ちをかけるように動くのではないかと分かってきた」(同前)

 無視されてきた正断層は、3・11のような巨大地震のあとに動く可能性が高い、恐ろしい存在だったのだ。
(引用終わり)」

 関東平野は関東造盆地運動によって巨大な盆地状になっており、その上に洪積層や沖積層が厚く堆積しているので、下の基盤のズレが表面まで現れないことも多いようです。そのため活断層は無数にあるかもしれません。

 それにしても、「原発震災」だけは防いでもらいたいです。さもないと、この世は「夢幻か」ということになってしまいます。
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土建屋帝国主義、すべてがクロではどうにもならぬ、原発震災列島の遠因

2015-07-15 21:43:51 | 原発震災列島
森功著『泥のカネ』文藝春秋を読了しました。
 
内容は大雑把に以下のようです。
1.建設業界は日常的に談合組織体制になっている。昔は堂々と行っていたが、官庁や政治家・自治体首長との不明朗なカネのやり取りが糾弾され、最近は目立たないようにやっている。表向きには、建設業界はもう談合はやりませんと言っているが、政治家・官僚・地元首長などとの腐れ縁やスーパーゼネンコン5社の独占状況の基、今でも核心的な案件では談合を行っている。
2.各社には、談合の担当者(業務屋と呼ばれる)がおり、定期的に集まり情報交換している。その中でも談合の分配を行う者がいる。田中角栄が絶大な影響力を持った後、それに近い者が代々引き継いできた。例えば、○島建設 植良氏西○建設 平島栄氏など。
田中角栄亡き後は、また新たな分配役が現れた。東北地方は小沢さんがずっと握ってきたとのこと。二階氏も地元和歌山周辺では権力を持っている。
3.水谷建設の元水谷会長は、政治家・地元首長・闇組織・官僚など幅広い人脈を持ち、積極的な受注工作を行っていた。ばら撒く現金は、中古重機(水谷建設は土木重機工事が主力)を海外で売って、香港などの業者にプールさせていた。中古重機は減価償却特例制度で大幅に償却でき(簿価を安くできる)、海外ではメンテナンスの行き届いた中古重機は新品の1~2割程度で売却できるため、簿価で売ったことにすれば、多額の現金を裏金にすることができた。ODA利権の闇もあるとのこと。
4.業界では「現金」ばら撒きは日常化していた。名目としては以下のようなものがあるとのこと。●挨拶料(5百万円程度):これは別段理由なく、談合により工事が分配されたときに渡す。●保険料(1千万程度):談合による分配から漏れないように、念のために分配役に渡すお金。●「天の声」の代金(数千万~):一度談合で決まった(受注できなかった)後、それを覆すために実力者に渡すお金。
5.小沢一郎事件・福島県知事(佐藤栄佐久氏)事件は、水谷建設の不明朗なカネの流れがすべて検察に握られたために行われたものであり、氷山の一角に過ぎない。水谷建設では数十億円の使途不明金があったが、その大部分はどこに行ったか突き止められなかった。水谷会長はマカオで賭博に負けた、暴力団の親分に渡したなどと供述して逃げ果せたとのこと。
 小沢一郎さんや佐藤栄佐久とも、胡散臭いカネは流れていたようです。しかしそれは、通常の建設土木業界の慣例からすると、至極当たり前のもので、偶々事故のようなものであつたとのこと。しかし、小沢さんと佐藤さんが狙われたのは、ある政治的な陰謀もあるように思います。
6.原発工事入札受注のため、電力会社などにも様々な工作を行った。特に原発を造るためには、土木・建設関連業界などに巨額な金が動くので、裏金攻勢も物凄いものがあった。
7.建設土木業界の選挙の集票能力はスバ抜けている。大阪府知事選挙(大田房江前知事の最初の選挙時)では、業界の談合関係者(業務屋)が関西のスーパーゼネンコンに集められ、自民党からの要請のもと、10万票近くの上乗せに成功したとのことです。

(私の感想)
1.表面に出る「ゼネコン汚職」は、本当に氷山の一角なのだと思いました。その全容解明はは不可能に近い。政治家・官僚らの鉄壁の防御の基、所詮官僚組織に過ぎない検察などができることは、見せしめために何人かお縄にする程度のようです。要するに政治家・官僚・地元首長・関係者(業者含め)がすべてクロなので、お茶を濁す程度のことしかできないのは当たり前かもしれません。
2.検察は、米国の謀略組織(下請け)ではないかと思ったこともありましたが、制約はありながらも、あまりにも腐り切った部分を摘発するため、それなりに努力しているようです。ただし制約があり過ぎるようです。
3.小沢さんは改革者で、自民党・検察が国策捜査で潰そうとしたというシナリオがよく語られましたが、小沢さん含め大物政治家はほとんどがクロなので、たまたま水谷建設の資料から尻尾を捕まれ、自民党中枢にも関係なかったので(そういう意味では謀略とも取れる)、集中攻撃されたのかもしれません。小沢さんは東北地方の建設・土木関係では、絶対的な権力を持っていたようです(当然業界慣例のお礼ももらっていたと思います)。特に水谷建設は実績のない東北地方で積極的な営業をかけていたのですから、相当のお礼が動いたものと思います。
4.しかし、なぜこのような土建屋国家(賄賂が当然のことにような慣例になっている社会)になってしまったのでしょうか。田中角栄さんの影響も大きかったようですが、そもそも明治維新から、官僚中心の経済振興政策を行い、長らく官僚が地方自治体のトップになることも多く、また官僚上がりや官僚べったりの政治家も多かったことを踏まえると、そもそも日本の近代化と賄賂は渾然一体となっていたということではないでしょうか。官僚・自治体・政治家などは、許認可権等を握り、民間の企業の首根っこを押さえて、利益のうちの一部を確実にリベートとしてもらう仕組みを作っていた。どんなに批判されても、全てがクロなので、どうにもならないような気がします。
5.この土建屋的な精神の基、ダムや空港や道路(その他様々な無駄なサービス・研究)と同じように、「原発」も乱造してしまったのではないか?巨額の構造物は造れば造るほどリベートも多く入る、利益が上がる、もうどうにも止められなかった。原発の科学技術的な危険性などまったく頭に入らない、拝金主義の偶像崇拝者のような強欲の属性の人たちが群がって、強引に進めて行った。原発反対者などは邪魔者だけであって、自分の利益の前では蝿のような存在に見えていたのかもしれません。

『田中角栄に消えた闇ガネ「角円人士」が明かした最後の迷宮』森省歩著 講談社
 
 この本の中に、柏崎原発の立地の土地売買の話がありました。日本海に面する不毛の砂丘が結局東京電力の原発用地になるのですが、当時の柏崎市長が通産省に誘致のために陳情に行ったときのエピソード(「トンチンカン問答」)がありました。これは、当時の柏崎市長が通産省の役人に、原発の立地には盆地が良いのでないか?(もし爆発したとき被害が最小になるので、素人考えで)と聞いたところ、そこには水はたくさんありますかと尋ねられ、ある程度はありますと答えたところ、無尽蔵の水が必要ですと言われ、あっと気が付いた(砂丘!)という顛末です。
 原発誘致を進めていた自治体のトップが、このような認識でいたとは、開いた口が塞がりません。原発推進派の多くが、ほとんどこのような知識の基、カネの分配に預かろうと必死に工作を行っていたようです。しかし当時としては、このような知識レベルなのはごく標準的だったと思います。自治体は、工場誘致に必死で、雇用・税収・開発のことで頭がいっぱいだったと思います。開発・工業化⇒よりより文明的な暮らしがしたい!

 しかし、一般市民も拝金教(偶像崇拝思想)のような現世主義にどっぷり浸かっていたと思います。誰でもカネが回れば万々歳です!当たり前かもしれません。リベートも当り前。科学技術などというのは、カネのためになるものだけ(カネのためになる面のみ)が必要だ!すべての人がカネに狂奔して、「原発」を乱造してしまいました。国民を含めてすべてクロではどうにもならばいと思います。

 どうしたらこの偶像崇拝的思想(拝金教)から抜け出すことができるのでしょうか?カネは確かに神がかり的に魅力がありますが、それを超絶する抽象的・合理的な理想思想を尊ぶ精神が備われば、どうにかなるのでしょうか?

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原発震災列島(4)伊豆小笠原地震+南海トラフ地震、慶長大地震に類似?浜岡原発は砂上の楼閣?

2015-05-20 20:27:16 | 原発震災列島
「南海トラフ地震」のことは警告されることが多いですが、「伊豆小笠原地震」の発生も間近との研究もあるようです。どちらも津波被害が尋常ではないようです。

「「国の地震研究者は南海トラフ地震のことばかり指摘するが、実はこちらのほうが危ない」

 琉球大学の木村政昭名誉教授(地震学)がそう指摘するのは、伊豆半島の東側から東に伸びて日本海溝とつながり、そのまま南に向かって走る「伊豆・小笠原海溝」だ。

「伊豆・小笠原海溝は東日本大震災を起こした日本海溝とつながっています。三陸沖の海溝に長い年月をかけて蓄積された歪みは東日本大震災で解消されましたが、伊豆・小笠原海溝の周辺には依然ストレスがたまった状態。実際、この海域では1960年以前に頻繁にM7クラスの地震が記録されていますが、1960年以降はピタリと止まっており、不気味な状況です」(木村名誉教授)
 現在、伊豆・小笠原海溝を震源とした地震への注目度は決して高くないが、木村名誉教授は“発生間近”と予測する。
「誰も伊豆・小笠原海溝については言及しないが、東日本大震災が発生するまで、三陸沖での巨大地震の可能性も多くは語られていなかった。私は2015年までに、最大M8.5の伊豆・小笠原地震が発生すると予測しています」
 つまり、あと1年あまり。今この瞬間に来てもおかしくないというのだ。では、ここで巨大地震が発生したらどうなるのか。
「この海溝でM8.5の地震が発生したら、伊豆・小笠原諸島は震度7の揺れに襲われるでしょう。首都圏や本州沿岸部でも最大で震度6程度が想定できます。より深刻なのは津波です。この海域にあるフィリピン海プレートは柔らかく、地震時の跳ね上がりは東日本大震災の比ではない。
 最悪の場合、房総沖から西日本沿岸にかけて、東日本大震災を凌駕する30m級の大津波に襲われる可能性もあります」(木村名誉教授)
(引用終わり)」

 伊豆小笠原地震は2012年+-5年、マグニチュード8.5と予想されています。

 木村教授は地震空白域での小地震が頻発している場所を「地震の目」として、震源域を予想しているようです。
 これは、ストレスが解消した地域(巨大地震が発生した地域)以外のストレスが蓄積してる地域(地震空白域)の中から、断層破壊活動の前兆である小地震(これは岩石を割るときの「クサビ打ち」に似ていると思います)集積地点を探し求めて、巨大地震の震源域を予想するものだと思われます(私の考え)。
「木村教授は地震の空白域と小規模な地震の発生回数に着目し、空白域で小地震が頻発している「地震の目」と呼ばれる場所を発見しました。この「地震の目」が観測されると、その付近ではかなり高い確率で大地震が発生するため、木村教授はこれを利用して地震予測の手法を確立させたとのことです。
番組中で木村教授は「伊豆諸島や鳥島沖(小笠原諸島)付近で地震の目が観測されている」と発表し、その裏付けとして昨年に発生した西之島の大規模な火山噴火などをあげています。
 地震と噴火には密接な関係があり、かつて関東大震災が発生する前にも伊豆諸島では大規模な噴火が発生していました。木村教授はこれらの情報をまとめた結果、2017年までに伊豆諸島でマグニチュード9クラスの巨大地震が発生するという予測を導き出したと述べています。
(引用終わり)」

 なお1605年に起こった慶長地震は従来南海トラフが震源域だったと言われていましたが、伊豆小笠原海溝が震源域ではないかとの研究もあるようです。
「2013年10月の地震学会で、石橋克彦・原田智也らは、慶長地震が
南海トラフのプレート境界型地震ではなく伊豆・小笠原海溝の一部(鳥島付近100km四方前後)の
M8.2-8.4の地震を仮定すると津波の再現ができるとした。

※石橋克彦, 原田智也(2013):
1605(慶長九)年伊豆-小笠原海溝巨大地震と1614(慶長十九)年南海トラフ地震という作業仮説,
日本地震学会2013年秋季大会講演予稿集,D21-03

東京大の原田智也特任助教らは伊豆・小笠原海溝で津波が起きると、各地でどれくらいの高さになるか試算した。
図2014117-1で示した12カ所の震源域を組み合わせて試した結果、
四角の斜線領域、鳥島の東側の100キロ四方の領域のM8・4程度の地震、海溝の東側の細長い領域のM8・2程度の地震の場合、
記録に残る慶長地震の津波の高さと最も一致した。(引用終わり)」

 また慶長年間は大地震が続発した時期のようです。慶長大地震
「慶長大地震(けいちょうおおじしん)は慶長年間(1596年-1615年)に日本列島で起こった地震。慶長の大地震(けいちょうのおおじしん)ともいう。ただし、正確には慶長伊予地震、慶長豊後地震、慶長伏見地震発生は文禄5年であり、その後、これらの天変地異を期に文禄から慶長に改元されている。
 1596年の3つの地震は記録の日付が錯綜しており、豊後地震を9月1日とするものもある。1605年慶長地震は定説であった南海トラフが震源ではないという異論も出され、従来三陸沖が震源とされた1611年の地震も北海道太平洋沖に震源を持つ超巨大地震との説が出される等、震源域に諸説あって不明なものが多い。

慶長伊予地震 - 1596年9月1日、伊予国をおそった地震。M 7.0、寺社倒壊等。中央構造線沿いと推定される地震。

慶長豊後地震(大分地震) - 1596年9月4日、豊後国をおそった地震。M 7.0~7.8、死者710人。中央構造線と連続している可能性がある別府湾-日出生断層帯で発生した(上記地震との)連動型地震とされる。

慶長伏見地震 - 1596年9月5日、近畿地方をおそった地震。M 7.0~7.1、京都や堺で死者合計1,000人以上。伏見城の天守や石垣が損壊、余震が翌年春まで続く。有馬-高槻断層帯、あるいは六甲-淡路島断層帯における地震とされる。上記二つの地震に誘発されて発生した可能性がある。

慶長地震 - 1605年2月3日、南海トラフ巨大地震の一つとされてきたが、伊豆小笠原海溝付近震源説や遠地津波説など異論もある。M 7.9~8.0。紀伊半島沖と房総沖が連動したとする説もあり、M 8.4~8.5ともされる。津波地震と考えられており、地震動による被害は少なかったが、現在の千葉県から九州に至る広範囲の太平洋岸に津波が襲来し、死者1~2万人を数えた。

会津地震(慶長会津地震) - 1611年9月27日、会津地方をおそった直下型地震。M 6.9。寺社損壊、死者3,700人。

慶長三陸地震(慶長三陸地震津波)- 1611年12月2日に三陸沖を震源として発生した地震でM8.1。従来の定説に疑義があるとされ、千島・色丹沖の震源と連動した大地震・津波だったとする説もある。この大津波による北海道・三陸の死者・被害甚大。

慶長十九年十月二十五日の地震 - 1614年11月26日に起こった地震。従来高田領大地震とされたが、会津から松山に至る日本各地に被害記録があり、震源は不明。
(引用終わり)」

 上記の地震と現在を比較しますと、慶長伏見地震→阪神淡路大震災、慶長三陸沖地震→東日本大震災と仮定しますと、発生の時期は前後しますが、これから慶長地震→伊豆小笠原地震、慶長19年地震(南海トラフとそれに連動する直下型地震?)→南海トラフ地震が起こるかもしれません。あまりにも短絡的ですが、木村教授の予測でも伊豆小笠原地震の2年後あたりに日向灘地震(南海トラフ)が想定されています。もしかすると南海トラフに連動して中央構造線も動くかもしれません。また伊豆小笠原地震に連動して房総沖(東日本大震災の割れ残り)や相模トラフ(大正関東地震の割れ残り)などが連動することはないのでしょうか?

 伊豆小笠原地震及び南海トラフ地震による「津波被害」で最も危惧されるのは、浜岡原発です。放射能まみれになったら復興も何もあり得ませんので…。

「浜岡原発は、想定される東海地震の震源域の直上にあります。」
「浜岡の地下には、南東側から北西側に、フィリピン海プレートが年間およそ4cmの速度で沈み込んでいます。そのため浜岡の岩盤は少しずつ引きずりこまれていきます。(図11)
 図のように浜岡は、20km内陸の掛川とくらべると、毎年5mmづつ傾き下がっています。それとともに岩盤中には年々ひずみがたまっていきます。そして、限界に達したときに一瞬に岩盤が破壊されてずれ動きます。
 このとき、いままでの沈降分のほとんどは数10秒間に隆起します。その隆起量は1mていどになると予想されています。」
「1.原発の重要な建物は、建築基準法の3倍の強度で作ってあるという
  が・・・
 通常の耐震基準は、建物が壊れても人命に被害が及ばないことを目標にしています。
しかし原子力発電所では、放射能が漏れ出すことは許されません。」
「2.「活断層の上に建てない。周辺の活断層を調査している」としている
  が・・・
 浜岡原発から3~7kmのところには、活断層が姿をあらわしています。(図13)浜岡原発は、御前崎が隆起していく折れ目にあります。
原発のすぐ近くに、地表からは見えない活断層がないという保証はありません。 2001年鳥取県西部地震は、マグニチュード7.3の浅い地震ですが、活断層が知られていなかった場所で発生しました。」
「4.「堅い岩盤の上に直接建設」としているが・・・
 「固い岩盤」と聞くと、普通の人は「固い石」を思い浮かべるでしょう。ところが、原発の地盤は相良~掛川層群比木層という400万年前の砂と泥の地層です。工学的には「軟岩」に分類されます。
 東海地震説の提唱者である石橋克彦神戸大学教授は「浜岡での地震動の時刻歴や持続時間は、兵庫県南部地震の震度7の地点よりも複雑で、長時間で、はるかに激しいはずである。」と述べています。(『科学』1997・10月号)
 固い岩盤から軟岩へ入るところで地震波は増幅されます。軟岩から柔らかい沖積層へ入るところで再び地震波は増幅されます。地下の構造によって地震波は増幅・反射・屈折・干渉を起こします。地下の深いところの構造はほとんど分かっていない。神戸では、六甲から大阪湾の底へ続く固い岩盤の形から、場所によって地震波が大きく増幅されたと考えられています。また、神戸では強い揺れは10秒間ぐらいでしたが、東海地震の浜岡では2分とほど続く考えられます。(引用終わり)」

「東海地震の震源域に位置する中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の前面の海域には、浅い海底が外洋に突き出すように広がり、津波のエネルギーが集中しやすい地形であることが、東京大地震研究所の都司嘉宣(つじ・よしのぶ)准教授(地震学)の分析で分かった。
 浜岡原発の前面には、深さ200メートルより浅く、約20キロ沖まで舌状に広がる「御前崎海脚」と呼ばれる海底があり、その先は深さ500メートルまで急激に落ち込んでいる。また、御前崎海脚の両側も急に深くなっている。
 津波の速度は水深が深いほど速く、浅いほど遅い。都司准教授によると、海から陸に向かう津波は、海脚の中央に近いほど速度が遅くなる一方、中央から離れるほど速度が速く、津波の進む向きが中央方向に曲げられる。そのため、光が凸レンズを通過して焦点に集まるように、海脚の根元に当たる同原発周辺に津波のエネルギーが集中するという。(引用終わり)」

「1波1波の間隔である波長が非常に長く、波高が巨大になりやすいことが特徴である。地震による津波では波長600km、波高5m超のものが生じた事がある(津波が陸上に達するとこの値は大きく変わる)。
 津波という現象は、例えるならば大量の海水の塊の運動であり、気象など他の要因で生じる波とは性質が大きく異なる。大きな津波は陸地に浸入し、種々の災害を発生させる。」
「断層が活動して地震が発生した時に、海底にまで断層のずれが達して海底面が上下に変化すると、海水までもが上下に移動させられてその地形変化がそのまま海面に現われ、水位の変動がうねりとなって周囲に拡大していき、津波となる。大地震においては、数十kmから時に1,000kmを超える長さ、数十kmから数百kmの幅の範囲で、数十cmから数十mという規模で、数十秒から数分の間に、海底が一気に隆起する。この体積変化のエネルギーは巨大で波長が非常に長いため、ほとんど失われることなく海水面の隆起や沈降に変換されて津波を生じる。」
「津波は、沖合から海岸に近づき海底が浅くなるにつれて波高が高くなり、海岸線では沖合の数倍に達する。湾口で2mのものが湾奥で5m超になった事例もある。また海底が浅くなるにつれて波長は短くなるが、海岸線でも数百m - 数km程度ある。
 上陸した津波は、依然として大きな水圧を伴った高速の波として、数分から数十分の間押し寄せ続けたら(押し波)、今度は海水を沖へ引きずり続け(引き波)、しばらくしたら再び押し寄せて(押し波)、という具合に押し引きを繰り返し、やがて減衰していく。大きな津波は、陸上にある建物、物品、そして人間を押し流し、景色を一変させ、甚大な被害をもたらすことがある。また大きな津波は海岸に続く河川を遡るほか、海上でも被害をもたらすことがある。」

 津波は「大量の海水の塊(波長数十Km~)」のエネルギー体です。地形による増幅により波高は激変します。


 どうも防波堤も当てにできるものではないようです。


「…使用済み燃料集合体6,575体(2011年末)の「死の灰」は広島型原爆約60,000発分です。巨大地震と巨大津波の襲来で全電源が失われ、炉心及び燃料プールの冷却に失敗したならば、福島第一原発で現実となったように、炉心溶融→水素爆発や(水蒸気爆発) →放射性物質の大量放出→広域放射能汚染 (大気・河川・湖沼・海洋・土壌・動植物・人体など) を避けることはできません。(引用終わり)」

 使用済み核燃料も冷却できなくなるとアウトになります。またこのような原発の立地地盤・津波被害を考慮しますと、容器自体が損傷して漏出するということも考えられるのではないでしょうか。

 浜岡原発は文字通り「砂上の楼閣、砂上の原発」のようです。

 また南海トラフ地震に連動した中央構造線が動けば、伊方原発もタダでは済まないと思います。

〔H27-06-13追記 なお平成27年5月30日に小笠原諸島西方沖で地震が発生しましたが、木村教授の解説では、上記想定した地域とは異なるため、引き続き注意が必要とのことでした。
 なお5月30日の震源の深さは682kmもあり、他のブログではプレートのスラブ破壊による沈降(その反動によるホットプルームの上昇)ではないかとの意見もあるようです。いずれにしても、環太平洋地域のリングオブファイアーは活動期にあり、それにともない日本列島でも地震・火山噴火が多発する可能性が高いです。
 『検証!首都直下地震~巨大地震は避けられない? 最新想定と活断層』技術評論社によると、太平洋の海嶺から湧き上がるマグマは間欠的に(ある周期で)一度に大量に出るようです。それにともないプレートの動きも間欠的に強く(移動速度が速く)なる時期があり、プレートが純粋な剛体でなく「剛体と弾性体の中間のようなもの」だと仮定すると、ある時期(活動期)に地震と火山噴火が集中して起こるようです。現在がその集中期のようです。〕

〔H27-07-18追記 
「伊豆諸島の八丈島近海で14日頃から群発地震を観測しています。この2日間だけで10回以上の有感地震を捉えた上に、震度1以下の無感地震に至っては20回以上も観測しました。
このような群発地震を伊豆諸島沖で観測したのは東日本大震災以降では初で、何らかの大地震の前兆である可能性が高いと考えられます。
 東日本大震災前に群発地震を観測していたことは有名ですが、他にもチリ沖地震など世界中の大地震で本震発生の数日から数週間前に群発地震を捉えていました。今回もそのような前震に似ていることから、当面は伊豆諸島沖周辺の強い地震に注意が必要だと言えるでしょう。(引用終わり)」
 これは「地震の目」でしょうか?クサビを打って固着岩盤(アスペリティ)にヒビを入れ、やがて一気に断層破壊するのではないでしょか?
いずれにしても「緊急事態」だと思われます。伊豆小笠原地震に対する緊急防災体制を至急取るべきだと思います。」

参考:
『検証!首都直下型地震 巨大地震は避けられない?最新想定と活断層』木村政昭監修 技術評論社より引用します。
「…どこで地震が起こるかを精度よく予測していくいちばん最初の「鍵」となるのは、「空白域」の確定です。
…けれども空白域だからといって、どこもかしこでも地震が起きるわけではありません。木村氏によれば、空白域のなかでも…「地震の目」ができているところを探し出すことで、より大きな地震を発生させる空白域を絞り込むことふができる、と主張しています。

 空白域は「第1種空白域」(木村氏は「A型」と呼称)と、「第2種空白域」(同「B型」と呼称)の二つに分類されます。第1種空白域とは、過去に大きな地震のあった地域と地域との間にあって、これまで地震が密集して起こっていないエリアがポッカリとできている(空白の)場所です。

 その空白域の周辺では、地震の震源がドーナツ状に現われる「ドーナツ現象」が起きていることがはっきりすることがあります。…周囲には小さな地震が続発しているにもかかわらず、ドーナツの輪のなかだけは、人体にその揺れが感じられないくらい(無感地震も含めて)微小な地震すらも起きないほど、地震が少なくなっているエリアがあります。この状態の空白域を第1種空白域とします。

…こういった傾向がさらに強くなっていくと、ドーナツの輪の中で小地震が頻繁に起こるような場所が発生するようになってきます。氏はこれを「地震の目」、あるいは「サイスミック・アイ」と呼んで警戒を強めます。地図かを上から見ると、ドーナツの輪の中に「黒目」があるような状態にまで達します。この状態を第2種空白域とします。そしていよいよ直前近くなると、このサイスミック・アイはますます発達して移動し始め、その延長線上で「本震」が発生するのです。

 図…は、東日本一帯を対象に、東日本大地震前の1960年1月1日~2011年2月28日までに起きた、M6.0以上の通常の地震活動をプロットしたものです。地震の活動域を囲んでみると、M7.5未満の「地震の目」が見えてきます。通常のM6.5以上の大地震の「目」では、N6.5未満の地震活動が行われています。しかし、この「目」内ではM7クラスの地震活動が行われいます。
 一方、「地震の輪」は、北は北海道の襟裳岬から三陸沖を南下して房総半島沖に至り、さらにその南西方面から伊豆大島・三原山に向かって西に延び、駿河湾から本州を貫くフォッサマグナを北上し、新潟県中越地方を通って日本海を北上し、下北半島を突っ切って襟裳岬に戻る巨大な輪となっています。
 この「地震の目」の巨大さと目の中の地震規模の大きなことから、本震は「スーパー巨大地震」になることが予想されました。
 …このような「地震の目」は、1995年の兵庫県南部地震でも発生しており、実際、本震が起こる30年くらい前よりそのような地震発生の傾向が生じていました。同じような現象は、規模は異なりますが、奥尻島を壊滅させた津波を伴った1993年の北海道南西沖地震でも、1994年の三陸はるか沖地震のときにも見られた、いわば共通した現象です。(引用終わり)」

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原発震災列島(3)活断層密集地域(近畿トライアングル)、若狭湾原発銀座、造ったのは狂気の沙汰?

2015-04-26 19:56:54 | 原発震災列島

 プレート境界型の巨大地震(南海トラフ地震など)が発生すると、それと連動して、複数の巨大直下型地震が起こると予想されています。  

 

 その活断層による巨大直下型地震で、最も危険な地帯(原発震災が起こると思われる地域)は、原発銀座のある若狭湾一帯だと思います。  

Yahoo知恵袋 若狭湾では、無数の活断層が網の目になっている?現在陥没運動をしており、「陥没湾」として知られている?原子炉は、わざわざその地塊の縁の崖や断層谷に作られた?より

「 『若狭湾の活断層と原発位置 & 近畿トライアングル』    

大飯原発停止にあたって、活断層のことをよく耳にしたと思います。 ご専門は、自治・行政である市村先生は、足尾山地の地質を永く研究しておられ、この経験から若狭湾についてコメントをいただきました。既知の資料を組み合わせて、活断層の集中を門外漢にもよくわかる資料を作っていただきました。あまりの多さに息をのみます。地図の下の文は、市村先生のコメントです。

 大飯原発の再稼働の動きがあるので、その地質的な安全性について、地質図を睨んで、タダの地質趣味なのですが、及ばずながら、その地質的な安全性について考えました。

若狭湾は、構造盆地というか、断層系が網の目になっていて地塊のブロックを動かし、現在陥没運動をしており、「陥没湾」として知られています。原子炉は、わざわざその地塊の縁の崖や断層谷に作られています。

 若狭湾の陥没運動には、過去の大地震の事例(天正地震1586、寛文地震1662、北丹後地震1927)をみると、地震の際、方向の違う、交差する断層が何本も連動しているという特徴があります。それぞれの断層によって役割が異なっており、上下にずれたり、左右にずれたりしました。天正地震は、東海地方側から若狭湾までの大変動でした。  関電等が今年保安院の指示に従って行った再検討は、連なる数本の断層が連動したら(これは普通にみれば一本の断層のようにみえるもののことです。)、どのくらいの規模(ガル)の地震を起こすか、というものでした。「連動地震」があっても700ガル程度で、現在の大飯の原子炉は安全だという結論を出したようです。しかし、若狭湾のこうした過去の起震構造からすれば疑問を感じます。  大飯原発の岬の海底を通っている熊川断層は、京都から続く花折断層、三方五湖を作る三方断層・日向断層、敦賀断層などと連動して動いている大規模な共役断層群の一部です。この断層は、若狭湾の陥没を作る断層系の一つなので、交差する断層を考慮して、全体の破壊力の規模を把握すべきだと思います。ここにあるのは日本列島を形成している主役の断層群であり、列島の東西圧縮のストレスが解消する近畿トライアングル、近畿三角帯の頂点をなすところです。  その若狭湾の中でも主要な断層の真上や突き当たり、あるいはすぐそばに、敦賀原発、もんじゅ、美浜原発、大飯原発が作られています。  敦賀原発が、浦底断層の作る高度差100mの断層谷の断層の上にあることには唖然とするしかないですが、大飯原発もまた、大島半島という奇妙な場所にあります。半島付け根側はオフィオライトの基底である超塩基性岩の塊(エンスタタイトの輝石岩が一部にありますからかなり深部のものでしょう。)であり、半島の先端側はそれより浅いところで出来た塩基性岩です。両者は整合ではなく断層で接しており、本来離れていた別個の岩体であるようです。原発のある谷間もまた、その塩基性岩がずれてできたものであるようにみえ、付加体特有のデュープレックス構造がさらに細かく分断されているようなのです。左横ずれの断層が屈曲している熊川断層が動くとき、その北西側の地塊がこの半島を強烈に押すことになりますから、大飯原発がはめ込まれている半島の小さな谷のリニアメントの地面も破壊されて、上下、左右にずれるおそれがあるのではないかと怖れます。原発の北側の山だけが岬状に海の中に延びているのが気になります。それは北と南の岩体は違う動きをしていることを示唆しているように思えるからです。  若狭湾では、長い断層が起こす揺れだけが問題なのではなく、①共役断層が同時に動いたらどうなるか、②断層の近くでは地盤が壊れることによる被害がどうなるか、が問題だと思います。もちろん津波もですが。  近畿トライアングルの概念は、1962には出されていたのですから、当事者には、このような地域にはそもそも原発を作らないという判断をしてほしかったと思います。(引用終わり)」

 若狭湾の活断層と 1662年 「若狭湾東部の活断層は、5列の断層帯にまとめられる。  このうち三方(みかた)‐花折(はなおれ)断層帯北部は1662年、寛文(かんぶん)2年の近江・若狭地震を発生している。  右側の図は、古文書の被害記事から推定された各地の震度。    長野県下伊那郡阿南町大下条では、この地震の揺れで新第三紀富草層群の地すべりが起こり、深見池ができた。  若狭湾の西方では1927年北丹後地震、1925年北但馬地震、1943年鳥取地震。東方では1948年福井地震が発生している。(引用終わり)」  なお地震により送電・変電設備もズタズタになるようです。

 
 『3月11日の地震により東北電力で発生した広域停電の概要 平成23年9月10日 』    『若狭湾の原発銀座-背後に山が迫る恐ろしい立地』院長の独り言様 『若狭湾周辺海域の第四紀構造運動』  若狭湾沖も相当危ないようです。  これでは巨大地震が襲った場合、当然電気の送電はストップすると思われます。それより、立地している地盤がどうなってしまうのか心配です。  しかし、このような危険地帯になぜ原発を造ったのでしょうか?いや、なぜ造れたのでしょうか?少しでも合理的精神があれば、この危険地帯に原発を造ることは、自滅行為だと判断できたと思います。

  『原発銀座、若狭湾の巨大地震と津波 小海キリスト教会牧師所感』    断層の存在を認めない電力会社の姿勢は 原発建設段階から現在まで何も変わっていない  山崎久隆(たんぽぽ舎) 「進歩」を拒絶する原発-生越忠氏が活断層を警告したのに-  日本の地震学、地形学は30年間で飛躍的に進んだことを否定する者はいないであろう。例えば「活断層」一つとっても、以前は「地震が起きると活断層が現れる」との考えが主流だったが、今では「断層のうち、繰り返し活動をしてきた断層を活断層という」との考え方が一般的だ。繰り返し活動をしてきた以上、今後も動くと考えられるわけで、そのような断層上に重要構造物を作ることは危険なのは言うまでもない。  敦賀断層は紛れもない「活断層」であり、この断層は繰り返し活動をしてきたことについて敦賀原発を建てた日本原電も「認めて」いる。しかし敦賀原発を建てた時点から「認めて」いたわけではない。浦底断層を活断層と認めるのは2008年のこと。  それまでは断層は動かない。つまり「死断層」だと主張していた。  

 これは和光大学元教授の生越忠氏が1980年代から主張をしていた。たとえば「検証・日本列島」などの著書や多くの論文などで国や電力による「活断層値切り、活断層隠し、活断層無視」があったと警告した。  「原発」は今や、地震学や変動地形学の「新たな知見」を取り入れることも拒絶している。「巨額の損失をどうしてくれる」などと関電、日本原電などは開き直っている。原発震災を準備しているに他ならない。国には、もっともっと厳しく「廃炉要求」を迫る必要がある。なぜならば、これらは既に経営破綻を来しているのだから。  柳ヶ瀬・関ヶ原断層帯との連動-活断層の値切りに警告(宮内崇裕教授)  千葉大学大学院理学研究科の宮内崇裕教授は、浦底断層を含む断層群の「大きさ」も忘れてはならない重大問題であると警告している。  生越さんも指摘をしていた「活断層の値切り」が、やはり敦賀原発にも存在していた。

  一般に原発において活断層の大きさを評価する際には複数の断層の連動を考慮する場合は断層の距離が5キロ以内であることを条件としている。しかし5キロ以上離れていれば連動しないとする科学的根拠などない。  宮内教授によれば、浦底断層の位置は、敦賀半島をほぼ斜めに切っているが、その陸側には「柳ヶ瀬山断層」がある。ここを繋ぐと差し渡し約35キロの断層になり、マグニチュードは7.4級、さらに先には「柳ヶ瀬断層」「鍛冶屋断層」と連なるので、これらの連動を想定すれば差し渡し65キロ、実にマグニチュードは7.8級、内陸最大の直下地震である濃尾地震に匹敵する第一級の起震断層として捉える必要があるとする。  この断層の真上に建っているのが敦賀原発だ。さらに「もんじゅ」も「美浜」も、「白木丹生断層」や「C断層」の上にあり、原発の真下で大きな地震が起きる可能性が同様に否定できない。

 破砕帯問題-「活断層無視」の電力会社  地震を起こす断層も危険だが、脆弱な地盤の上に立つ原発も危険である。  これはいわば浦底断層を「死断層」としてしまった日本原電が、それにより自動的に破砕帯も「活動しない」ことにしてしまったことから、建設当時から極めて弱い地盤であることが明確だった破砕帯の真上に原発を建てても「問題ない」と勝手に決めつけたことに端を発する。  浦底断層が活断層と認定された以上、その断層活動により引き起こされる想定される揺れは、「遠くて大きい地震」ではなく「直下の巨大地震」に変化したのに、相変わらず安全とし続けるために敢えて目をつぶる「活断層無視」につなが った。  生越氏の「検証・日本列島」では既に敦賀原発の破砕帯について「周辺に比べて極めて脆弱な地盤」と指摘し、大きな揺れにより地盤が変状する危険性を指摘している。  東洋大学の渡辺満久教授も破砕帯が動けば原発の基礎がずれてしまい、重要配 管などは破断してしまうと警告している。  破砕帯は地震断層ではないなどと電力会社は反論をしているが、結局大きくずれることに変わりはない。どっちにしても大規模な事故につながるような場所に原発などがあって良いはずはない。(引用おわり)」

 
 
 「全国の原発建設当時から反対の地質学者の生越忠氏は東大で助手どまり。建設許可出した松田時彦は設置許可書の松田式モデル採用で活断層の権威で名誉教授。2007年に柏崎の事故で生越が正しかったのは証明された。いつも産業側の学者が重宝される」  生越忠氏の闘いは決し無駄ではありませんでした。石橋教授の遥か以前から、活断層による原発の危険性(日本の永遠の破滅=原発震災列島)を警告されていました。開発優先の皮相的な思想洗脳の中で、私たち日本人は合理的な精神をまったく失ってしまったのでしょうか?  なぜ、こんな場所に原発を造れたのか?今となっては、どう見ても狂気の沙汰としか思えません。すぐにこの危険地帯から放射性物質を撤去しないと、本当に放射能まみれになってしまうと思われます。

 〔H28-09-29追記 Every Moment of my feelings.の記事の中より引用 「南海地震予測に見直しか? 西日本の陸の下に潜り込んでいる巨大な板状の岩盤で、東南海・南海地震などを引き起こす「フィリピン海プレート」が、近畿と中四国の間の地下で裂けているとみられることが、防災科学技術研究所などの地震波解析でわかった。従来の東南海・南海地震に関する予測は、ひとつながりの岩盤と考えて行われてきており、想定震源域や予測震度の見直しも迫られそうだ。広島市で開かれている日本地震学会で27日、発表した。 フィリピン海プレートは、太平洋から、西日本の陸を構成するプレートの下へ年に4~5センチの速度で沈み込む。プレートの境界付近ではひずみがたまり、東南海・南海地震を起こす。 防災科研の汐見勝彦・高感度地震観測管理室長、東京大の井出哲・准教授らは、過去10年間の約700の地震波を詳しく解析して、プレートの深さを推定。紀伊半島ではプレートは急な傾きで沈み込み、和歌山市付近で深さ約60キロに達する一方、中国・四国地方はなだらかに沈み、岡山市付近で深さ約40キロだった。 こうした結果から、プレートは、紀伊水道から兵庫県西部を通る線を裂け目として、傾きが急な領域と緩やかな領域の二つに割れていると推測。東京大地震研究所が震源の深い地震12例を解析すると、裂け目の領域で強い波動の乱れが確認された。 梅田康弘・京都大名誉教授(地震学)の話「東南海・南海地震の発生時期や揺れに関するこれまでの予測では、フィリピン海プレートが断裂していることは想定されていない。地震の起こり方から考えを変えていくことになり、研究を進める必要がある」 (2010年10月27日 読売新聞)」 「【 東京大学と防災科学技術研究所の研究グループは、日本列島の地下深く潜り込み大きな地震をもたらす原因となる「フィリピン海プレート」が、近畿から中国地方にかけて大きく断裂している可能性があるとする分析結果をまとめた。 日本列島の形成過程の解明に加え、西日本の地震リスク評価の見直しなどにもつながる。解明したのは、東大理学系研究科の井出哲准教授と防災科研の汐見勝彦室長らの研究グループ。 西日本で観測された地震の震源の深さの分布などをもとに、地下のプレートの形状を推定した。その結果、紀伊半島の西端から淡路島中部を通って鳥取市近辺へと至る地域の地下で、プレートが裂けている可能性が高いことが分かった。 裂け目は地表から、地下約70キロメートル程度までの深さに達しているとみられるという。 同プレートは約200万~400万年前に、日本列島の地下に沈み込む方角を北北西から西北西へとわずかに変えたことが知られている。このときに、プレートの中でも海山の並んだ一部分に力が加わり、断裂をもたらしたと、研究グループではみている。 断裂の結果、中国・四国地方の下にはプレートがあって下から支えられているのに対して、近畿地方の下はプレートが深く沈み込み、支えのない状態になっている。 近畿地方で活断層が多く、中国・四国地方で少ない理由と考えられる。また断裂部を通って地下深部から水などがわき上がっており、これが和歌山県から兵庫県北部にかけて、白浜・有馬・城崎などの温泉ができた理由だとみられるという。 わき水は内陸型地震の発生にも影響を与える。研究チームによると1995年の阪神大震災も、プレートの断裂部を通って地下から上がってきた水によって影響を受けた可能性があるという。 井出准教授は「活断層の存在だけでなく、今後は地下からわき上がる水の供給も踏まえて西日本の地震リスクを考え直す必要がある」と指摘する。 またフィリピン海プレートは東南海・南海などの海溝型巨大地震を引き起こす原因になる。これまでプレートの断裂は、海溝型巨大地震の発生を想定したシミュレーション(模擬実験)の研究などでは想定されていなかった。 海溝型巨大地震が連動して起こる可能性などリスク評価にも、今回の成果が影響を与える可能性もあるという。

  日本経済新聞 2010年7月9日」 「公益社団法人 日本地震学会Webページ表紙より 「<表紙の説明>  フィリピン海プレートの断裂と西日本の地震火山活動.Ide et al. (2010)によるプレートの等深度線と第四紀火山(▲),過去約百年の内陸地震(□,◇),プレート境界の低周波地震(・)および内陸の低周波地震(○)を示す.プレートは過去数百万年の運動変化の結果,現在の中国四国地方と近畿地方の間で断裂しており,その運動史と形状によって地下からの流体の供給ルートが規定されるだろう.内陸の地震火山活動はそれらを反映する.」 (引用終わり)(追記終わり)〕  近畿トライアングルの活断層密集地域に上記のフィリピン海プレートの断裂も関係しているのではないかと思われます。  阪神淡路大震災もこの断裂帯のストレスと関係しているようです。

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