数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

破局災害列島?その時は来たのか?

2016-09-26 19:11:25 | 地震災害
首都圏では茨城南部から関東東方沖、伊豆小笠原列島付近(深発地震)、そして東京湾北縁断層付近での地震が多発しています。
 また熊本では群発地震が収まらず、富山でも群発地震が発生し、列島各地・いや世界的(特にリングオブファイヤー沿い)にも地震活動が増加しているようです。
 未曾有の破局災害が迫っているような気がしてなりません。

(都道府県に東京都をチェックすると、東京北縁断層付近の震源を確認できます。)


 
 
「1930年(昭和5年)の2月から5月にかけて、伊東付近ではっきりとした群発地震があったことがよく知られている。後に「伊東群発地震」と呼ばれるようになった事件である。2月13日の夜から有感地震が始まり、2月後半から3月にかけて(第1期)と、5月(第2期)の2度の地震回数の高まりがあった。伊東港から川奈にかけての沖合に震源が集中したことや、付近の地盤が最大20センチほど隆起したことが測量によって判明するなど、その特徴が1978年以降の伊豆東方沖群発地震とそっくりである。このことから、1930年伊東群発地震は、現代の伊豆東方沖群発地震と同様に、伊豆東部火山群のマグマが地下に押し入ったことが原因とみられている。
 ただし、その規模はケタ違いに大きかった。1978年以降の群発地震の継続期間の多くは1ヶ月以内であり,有感地震回数は最多の1989年6~9月(伊東沖海底噴火をともなった群発地震)でも総計494回に過ぎない。マグニチュード(M)5以上の地震回数は、1回の群発地震につき2回以内である。これに対し、1930年伊東群発地震は、小康期間があったとはいえ3ヶ月以上の長きに及んだ上に、有感地震の回数は2~5月で何と4015回に達し、M5以上の地震(最大はM5.9)が10回以上にも及んだ。1978年以降の群発地震しか経験していない人にとっては想像を絶するほどの、活発なマグマ活動が過去に起きていたのである。また、先に述べた隆起量20センチは、1978年以降の伊豆東方沖群発地震にともなう総隆起量のほぼ半分にあたる。
 こうした地震や隆起量の規模の差は、1930年の群発地震時に地下へ押し入ったマグマの量がケタ違いに大きかったこと(2億立方メートル程度)によるものと考えられている。1978年以降のマグマ量は、1回の群発地震につき、最大でも2000万立方メートル程度に過ぎない。
 こうした大規模なマグマ活動であったにもかかわらず、1930年伊東群発地震は、幸いなことに噴火を起こすまでには至らなかった。しかし、影響は別の面に現れた。伊東付近の地下に押し入ったマグマは、伊豆北東部の地殻を北に押しやり、同じ年の11月26日に起きた北伊豆地震(M7.3)(本連載の第104回参照)を誘発したとみられている。(引用終わり)」
 熊本の群発地震はどうもマグマ活動と関係があるように思えます。


1.地球的規模による活動期突入の基本的背景 
 
太陽活動低下にともなう環境激変期に突入し、気候が変動し、マントルが活発化している。


 上記の太陽活動低下の影響を考えないでも、何らかのサイクルによりマントルの活動期に入っているようです。
  
参考:『検証!首都直下型地震 巨大地震は避けられない?最新想定と活断層』木村政昭監修 技術評論社
 
「…プレートを生み出す海嶺はどうも数千年に一度、爆発的に地殻を破って海底へとマグマを噴出(供給)しているようなのです。
…東太平洋海膨の、カリフォルニア沖からガラパゴス沖に至る何十キロもの広大な距離にわたって、1965年頃に海底で巨大噴火が発生し、溶岩が流出したというのです。
…溶岩に覆われた地帯一体は、バハカルフォルニアからイースター島までの、東太平洋海膨のほとんどを占め、3500キロメートルの長さにわたっていました。
…何よりこ発見が画期的なことは、新しい海洋性地殻が形成される方法は、従来考えられたより、もっと「間欠的」なのかもしれない、ということです。これまで「海底拡張」については、…マグマはじっくり流れ出すと考えられてきたのです。
…プレートが移動する速さは、東西の2方向にだいたい年間数センチから10センチくらいですが、これは平均値。先ほどの観察結果が正しければ、実際には100年間に1回くらいぐぐっと開くことがあるかもしれません。仮に東太平洋海膨でこのような間欠的な海洋底の拡大が起こったとしたら、環太平洋一帯で巨大噴火シリーズが始まったのもむしろ当たり前かもしれません。
…実際、太平洋の東岸では1980年のアメリカ・セントヘレンズ、メキシコのエルチョン、コロンビアのネバドデルルイスといった、それまで無名だった山々が突如、大噴火しています。一方、太平洋西岸の日本でも、三宅島、伊豆大島・三原山、手石海丘、雲仙・普賢岳などの噴火が相次いで発生しています。(引用終わり)」
 
 そのため、このマントル活動期はまだ始まったばかりであり、今後どの程度の期間に亘り継続するのか分からない。またどの程度の破局的災害をもたらすか、地球物理学者は固唾を呑んで見守っているのではないでしょうか。


 またマントル活動の活発化により、岩石から脱水によるマグマ発生、断層面に水が入り滑り易くしてしまうようです。
 


2.日本沈没の可能性?
 マントル活動期に入りプレートも移動速度を速めそのストレスを溜めつつ、プレート境界領域では沈み込んだ冷たいプレートの残骸が壊れて沈み、それにともないプレートが引きずり込まれて島弧の陸域も引っ張られて海没するという予想をしている専門家もいるようです。
 つまり映画の「日本沈没」の再現です。
 
 
 まさかとは思いますが、伊豆小笠原列島・海溝付近の深発地震の多発からすると、憂慮すべき状況のように思えます。

「2.マリアナスラブの同心円状屈曲と伊豆スラブの平面化
 小笠原海台小円区のマリアナスラブで2016年8月5日M6.4P534kmが起こった.今回の地震は,2013年5月14日M7.3p619kmによって明らかになった小笠原・マリアナ海溝から沈込むマリアナスラブが同心円状屈曲したまま下部マントル上面に到達していること(2013年日本全図年別,速報45,速報48)を支持する地震である(図190).」
「これまで,マリアナスラブが同心円状屈曲したまま下部マントル上面に達するとの論拠となっていたのは,1998年2月7日M6.4T552kmと2013年5月14日M7.3p619kmの2つの地震のみであった.今回の震源は1998年2月7日の震源に近接しており,同心円状屈曲の論拠を確かなものとした.2013年5月14日の地震はこれまでの最大地震記録M7.3を保持していたが,その座を2016年7月30日M7.7T233kmに譲った(月刊地震予報82).マリアナスラブは活発な活動をしており,今後更なる同心円屈曲を支持する地震の発生が期待される.
同心円状屈曲したまま下部マントルに到達するマリアナスラブの北側には,平面化して下部マントルにまで沈込む伊豆スラブが接していることが,伊豆スラブ南端の2015年5月30日M8.1t682kmと2015年6月3日M5.6-t695kmによって明らかになった(速報69).平面化した伊豆スラブの傾斜は,下部マントルまで沈込む南端でほぼ垂直に近いが,北に向かって次第に減じている.伊豆小円北区で2016年8月26日M6.1np498kmが起こった.この地震の前に伊豆小円南区で2016年8月22日M5.8+np419kmも起こっているが平面化スラブの傾斜が増大していることが分かる(図190).(引用終わり)」

3.地震空白域、震源のドーナツ現象、群発地震(サイスミック・アイ)、火山噴火
 木村教授の考えである、「地震空白域→震源のドーナツ現象・サイスミック・アイ→巨大地震・火山噴火」という考え方が、現在の状況に恐ろしいほど合致しているのではないでしょうか。

「以下は日本において現在も存在する主な空白域である。
北海道天売島西方沖〜稚内市西方沖
北海道積丹半島西方沖
北海道松前半島西方沖(18世紀に大地震が発生後、約250年大地震が起きていない)
秋田県男鹿半島沖(350年以上大地震が起きていない)
新潟県新潟市沖〜上越地方(新潟県中越地震や新潟県中越沖地震が起こっていない地域)
房総半島南方沖
伊豆半島東方沖
駿河湾〜御前崎南方沖(駿河トラフ)
島根県東部
中央構造線
高知県沖南海トラフ
天草諸島北部
(引用終わり)」

参考:『検証!首都直下型地震 巨大地震は避けられない?最新想定と活断層』木村政昭監修 技術評論社
「…どこで地震が起こるかを精度よく予測していくいちばん最初の「鍵」となるのは、「空白域」の確定です。
…けれども空白域だからといって、どこもかしこでも地震が起きるわけではありません。木村氏によれば、空白域のなかでも…「地震の目」ができているところを探し出すことで、より大きな地震を発生させる空白域を絞り込むことふができる、と主張しています。
 
 空白域は「第1種空白域」(木村氏は「A型」と呼称)と、「第2種空白域」(同「B型」と呼称)の二つに分類されます。第1種空白域とは、過去に大きな地震のあった地域と地域との間にあって、これまで地震が密集して起こっていないエリアがポッカリとできている(空白の)場所です。

 その空白域の周辺では、地震の震源がドーナツ状に現われる「ドーナツ現象」が起きていることがはっきりすることがあります。…周囲には小さな地震が続発しているにもかかわらず、ドーナツの輪のなかだけは、人体にその揺れが感じられないくらい(無感地震も含めて)微小な地震すらも起きないほど、地震が少なくなっているエリアがあります。この状態の空白域を第1種空白域とします。

…こういった傾向がさらに強くなっていくと、ドーナツの輪の中で小地震が頻繁に起こるような場所が発生するようになってきます。氏はこれを「地震の目」、あるいは「サイスミック・アイ」と呼んで警戒を強めます。地図かを上から見ると、ドーナツの輪の中に「黒目」があるような状態にまで達します。この状態を第2種空白域とします。そしていよいよ直前近くなると、このサイスミック・アイはますます発達して移動し始め、その延長線上で「本震」が発生するのです。

 図…は、東日本一帯を対象に、東日本大地震前の1960年1月1日~2011年2月28日までに起きた、M6.0以上の通常の地震活動をプロットしたものです。地震の活動域を囲んでみると、M7.5未満の「地震の目」が見えてきます。通常のM6.5以上の大地震の「目」では、N6.5未満の地震活動が行われています。しかし、この「目」内ではM7クラスの地震活動が行われいます。
 一方、「地震の輪」は、北は北海道の襟裳岬から三陸沖を南下して房総半島沖に至り、さらにその南西方面から伊豆大島・三原山に向かって西に延び、駿河湾から本州を貫くフォッサマグナを北上し、新潟県中越地方を通って日本海を北上し、下北半島を突っ切って襟裳岬に戻る巨大な輪となっています。
 この「地震の目」の巨大さと目の中の地震規模の大きなことから、本震は「スーパー巨大地震」になることが予想されました。
 …このような「地震の目」は、1995年の兵庫県南部地震でも発生しており、実際、本震が起こる30年くらい前よりそのような地震発生の傾向が生じていました。同じような現象は、規模は異なりますが、奥尻島を壊滅させた津波を伴った1993年の北海道南西沖地震でも、1994年の三陸はるか沖地震のときにも見られた、いわば共通した現象です。(引用終わり)」


 木村教授は房総沖は指摘されておりませんが、伊豆小笠原地震は2012年+-5年で発生すると予想されています。

4.悪夢の現実化?
 マントル活動期を考えますと、次の悪夢が考えらえます。
(1)房総沖地震 
 津波災害で太平洋側は甚大な損害が出る可能性があります。東海村原子力施設群がやられれば首都圏を直撃します。
「核燃料サイクル工学研究所 
独立法人日本原子力研究開発機構 東海研究開発センター JAEAにはプルトニウム溶液と高放射性廃液がある。その危険についての部分を転記する。

 想定事故である「焙焼還元炉の水素爆発」に基づき、以下を想定。
焙焼還元炉の運転で使用する窒素水素混合ガス中の水素濃度が異常上昇して水素爆発する。炉に設けられている破裂板からグローブボックスへ爆発の圧力が解放されることにより、グローブボックスの一部が破損し主工程室にMOX粉末が漏えいし、建家換気系のフィルタを経て排気筒から放出する。

 放出放射能量 ギガベクレル(GBq) 3x10-2乗ギガベクレル
 実効線量*(μSv)         4x10-1乗マイクロシーベルト(全身)
 *現有するプルトニウム溶液の液組成に基づき、放射性物質が放出された際、敷地境界外において放射性物質の
 空気中濃度が最大となる地点での周辺公衆の実効線量の評価値

 再処理という作業は、
 原子炉を運転して出てきた使用済みの燃料の中から、プルトニウムという物質を取り出すため、それを目的にした工場です。で、プルトニウムというのは、長崎原爆の材料になった物質でして、もともとは米国がマンハッタン計画という原爆製造計画を進める中で、どうしてもプルトニウムを取り出したいとして開発された技術です。
 東海再処理施設でも、これまで「ふげん」という原子炉が日本にあったのですが、そこから出てきた使用済み燃料を、「ふげん」というのは敦賀にあったんですが、敦賀から東海村まで持ってきまして、その使用済み燃料、もともとは個体なのですけれども、それをドロドロの液体にまず溶かしまして、溶かした液体の中からプルトニウムという物質を分離しようという、そのために作られた工場でした。(引用終わり)」

(2)伊豆小笠原地震
 硫黄島の破局噴火+伊豆小笠原地震(断層のズレ)による巨大津波による被害。
 首都圏、東海、近畿、四国、九州の沿岸部、特に沖積平野の被害が甚大になると思われます。津波の高さは想像を絶するものになるかもしれません。また伊豆小笠原地震に刺激されて「日本沈没型のプレート破壊」が促進されるようなことになれば、沿岸部の多くは海没する恐れもあります。
 箱根又は富士山が大噴火すれば首都機能は完全に麻痺します。箱根が破局噴火すれば神奈川辺まで火砕流が到達する可能性があります。

「硫黄島でもっとも問題視されているのは、マグマによる隆起が4年に1mという世界でも珍しいペースを保っている点だ。第二次大戦中の米軍上陸(1945年)当時と比べ、なんと17mも隆起しているという。この島で破局的な噴火が起きることは、もはや時間の問題とされ、“その時”には高さ25mほどの大津波が日本列島や香港などを襲う危険があるという。1458年、バヌアツのクワエ火山が同規模の噴火を起こした際は、ニュージーランドを高さ30mの津波が襲い、それがポリネシア文化の崩壊につながった。(引用終わり)」


最新の地殻変動情報(国土地理院)
 全国、水平ベクトル、期間1年を表示しますと、硫黄島の隆起量の異常さが分かります。
 注記にも「硫黄島では、島内の地殻変動が見られます。」とあります。


(3)直下型地震
 もし東京湾北縁・北部断層、それに繋がっていると思える荒川断層や元荒川断層が連動するようなことになれば、相当な大きなマグニチュードになり、建物倒壊(地盤崩壊)・火災・液状化などの甚大な被害がでると思われます。キラーパルスが発生するとRC構造物も危険になると思われます。


 安政江戸地震、関東大震災の震源が東京北部・北縁断層又はその周辺と関係があるということであれば、この断層はズレ動く可能性があるということかもしれません。(ただし政府の見解では「活断層」ではないとしています)


 




(4)相模トラフ型地震
 関東大震災級の災害になります。数千年の一度級の活動期に入ったのならば、房総沖地震、伊豆小笠原地震、相模トラフ型地震、首都圏直下型地震、南海トラフ地震と連続して起こることもあり得ると思われます。


(5)南海トラフ地震
 浜岡原発がやられれば、やはり首都圏も直撃すると思われます。東海地方には致命的な被害がでると思われます。南海トラフ地震に刺激されて日本沈没型プレート破壊が起きれば、太平洋沿岸は広く海没すると思われます。最悪は映画の通りになるかもしれんません。
 

(6)阿蘇破局噴火(九州火山破局噴火)
 熊本の群発地震がマグマ活動によるものとすると、阿蘇の破局災害の可能性もあり得るのではないでしょうか。九州の大半・山口県辺りまで火砕流が到達する可能性があります。


最新の地殻変動情報(国土地理院)
 表示を九州、水平ベクトル(期間1年間)にすると、熊本の群発地震の地域は南北に引っ張られていることが分かります。また中国地方・四国は時計回りに九州に向かって移動しているようです。
 表示を九州、垂直ベクトル(期間1年間)にすると、熊本の群発地震地域は沈降し、周りはすべて隆起しています。ただし(期間1ヶ月間)では上記地域以外でも沈降するところが目立ちます。

(7)白頭山、十和田湖の大噴火
 韓国での群発地震など考えますと、白頭山などの火山も噴火するかもしれません。マントル活性化によりマグマも大量に湧き出て来るということでしょうか?



「「脱水反応」による大量の「水」の放出
 更に温度や圧力が上昇すると含水鉱物の脱水反応が起きる。プレート年代が古くて冷たいプレートが沈み込む場合には、含水化した海洋地殻の脱水反応は深さ30km付近から始まり、深さ400km低度で完結する。脱水反応によってスラブの上部に位置する陸(島弧)のマントルウェッジの中に噴水のように大量の(自由)水が放出される。
 この「脱水反応」とは何か?
 プレートの沈み込み境界域に沿って海洋地殻の最上部にあるスメクタイトやゼオライトに富んだ海洋性堆積物・変質海洋地殻物質は、海水を大量に吸着しながら、次第に沈み込み帯の深部に沈み込むだろう。温度・圧力が上昇するに従い、スメクタイトはより温度・圧力が高くなるとイライトに変化する。注目すべきことは、イライトはスメクタイトと全く異なった物理学的性質を持っていることである。イライトは層間水もないし、膨潤性も示さず、力学的特性も造岩鉱物からなる岩石に近い。
 かんらん岩に含まれるH2Oの量は、主に蛇紋石および緑泥石(クロライト)の脱水分解反応の条件を境として大きく変化し、これらの含水鉱物が安定な600-700℃以下かつ5Gpa以下では、かんらん岩は8%程度のH2Oを含み得る。一方、600-700℃を超えこれらの鉱物が不安定な場合に、かんらん岩の含み得るH2O量は急減する。
 つまり、沈み込みに伴う温度・圧力上昇の下、含水鉱物であるスメクタイトがイライトへ、同様にかんらん岩が蛇紋石や緑泥石に変化することで性質が大きく変わり、結晶構造的に“含水できなくなる”ことで、大量の「水」が放出されるわけです。(引用終わり)」
 沈み込みにともなうマグマ発生場所は岩石の違いで2箇所あるようです。
 (1)110km辺りでの「角せん石・緑泥石(クロライト)の脱水」箇所
 (2)170km辺りでの「かんらん石の脱水」箇所
 ということは、低角度でフィリピン海プレートが潜り込む近畿以西では、もしかすると(2)の箇所が相当大陸寄りになることも考えられるのでしょうか?
 そして未曾有の活動期に入ると、それまで地下で滞留していたマグマが大噴火するということもあり得るかも知れません。

「 地球の中の水といえば、真っ先に思いつくのは「海の水」です。海には1.4エクサトン(エクサは10の18乗)もの水があります。地球表層の水としては、海洋水がほとんどを占めます(下図参照)。
では、地球内部ではどれくらいの水があるのか?驚くべき事に、地球内部には海洋水以上の水が存在するのです。
地球の内部、地殻やマントルでは、水はH20ではなく、水酸化物OHとして鉱物の中に含まれています。このような水を含む鉱物は「含水鉱物」と呼ばれます。地球内部にどれくらいの水が蓄えられているのかという問題は、地球の中にどんな種類の含水鉱物がどれくらい存在するのかを調べればよいことになります。
鉱物は水を含むと膨らみます。高野豆腐を水で戻すと膨らむようなものです。体積が大きくなるのですから、密度は小さくなります。これを利用して、マントルの密度と比較して、含水鉱物の種類と量を決めることが出来ます。
このような方法で大まかに水の量を求めてみると、その結果は、上部マントル(670km不連続面より上部のマントル)には、約4エクサトン、下部マントルにも約1エクサトンもの水が蓄えられていることとなりました。以上より、マントル(上部マントル+下部マントル)には、海洋水約1.4エクサトンの3倍以上もの水が存在しているのです。
海洋の下には、それより大きなもう一つの海が広がっている、とでも表現すればいいのでしょうか?(引用終わり)」


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