数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

地球環境激変、銀河系スパイラルアーム突入→太陽活動低下→宇宙線増加→気候寒冷化・マントル活発化、まだ始まったばかり?

2016-04-30 20:49:38 | 地震災害
熊本地震が発生しました。(4月中旬から震源が移動して断続的に継続中のようです)
(被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。)

 どうやら中央構造線が動き出したようです。中央構造線が動くということは、こういうことなのかと実感しました。つまり「構造線」を構成する活断層が連鎖的に移動しながら動き出すということです。
 参考:中央構造線で体験した“最初の地震” やっぱり難しい? 地震予知(なお島村教授は「地震予知」に懐疑的ですが、私は地震予知の可能性はあると思います)
 とにかく、残念ながら「異変」は始まったばかりのように思えます。

〔H28-06-20 熊本地震の見方は、上記のような中央構造線・活断層の動きというより、「沖縄トラフ・別府-島原地溝帯」の背弧海盆の拡大にともなうマグマ上昇とそれにともなう地震(活断層による)と見る方が適しているかもしれません。そして、このような状況は、地球が大きなマントル活動期に入ったためと思われます。

 また「日向灘地震(南海トラフ地震にも連動?)」発生の前兆とも見ることができるかもしれません。木村教授が指摘するドーナツ環の空白域を埋める地震や連動する火山噴火ではないかとも思えます。
 参考:『検証!首都直下型地震 巨大地震は避けられない?最新想定と活断層』木村政昭監修 技術評論社より。
「 その空白域の周辺では、地震の震源がドーナツ状に現われる「ドーナツ現象」が起きていることがはっきりすることがあります。…周囲には小さな地震が続発しているにもかかわらず、ドーナツの輪のなかだけは、人体にその揺れが感じられないくらい(無感地震も含めて)微小な地震すらも起きないほど、地震が少なくなっているエリアがあります。この状態の空白域を第1種空白域とします。
 …こういった傾向がさらに強くなっていくと、ドーナツの輪の中で小地震が頻繁に起こるような場所が発生するようになってきます。氏はこれを「地震の目」、あるいは「サイスミック・アイ」と呼んで警戒を強めます。地図かを上から見ると、ドーナツの輪の中に「黒目」があるような状態にまで達します。この状態を第2種空白域とします。そしていよいよ直前近くなると、このサイスミック・アイはますます発達して移動し始め、その延長線上で「本震」が発生するのです。(引用終わり)」
 (なお木村教授の理論は、先生が長年研究してきた結果を踏まえて帰納的に導き出した一つの仮説だと思われます。私は、この仮説はある程度説得力があるように思えます。)

 しかし、最近この世界的な一連の地震・噴火の活動期というのは、太陽を中心とする大きな変動周期(地球のプレートテクトニクスや地磁気の変動なども含め)に関係しているように思えて仕方がありません。

 太陽活動の低下(黒点の減少〔波長の長期化、波高の低下など〕)⇒太陽系磁気シールドの減少⇒宇宙線量の増大⇒大気・マントル活動の活発化⇒大地震・大噴火、気候寒冷化という流れです。

〔H29-02-14追記 上記の太陽活動のサイクルは、太陽が銀河系を周回するときに星雲の濃淡部分を通り過ぎるためにに引き起こされるのではないかと考える研究者もいるようです。
「小氷期は太陽活動の低下したマウンダー極小期と時期が重なり、太陽などの天体活動と気候を関連付けた初期の研究対象の一つとなっている。マウンダー極小期は1975年に太陽物理学者のジャック・エディ(英語版)によって名づけられており、論文は1976年に発表され[22]、その後の宇宙気候学の嚆矢となった (引用終わり」)
(追記終わり)〕
 
 上記の13ページの「過去2千年のデータから太陽活動が低いと周期が13-14年に伸びる」という期間を見てみますと、Dalton(ダルトン極小期、1790年から1830年)、Maunder(マウンダー極小期、1645年から1715年)、Spoerer(シュペーラー極小期、1420年頃~1570年頃(1450年~1550年頃とも)、Oort(オールト極小期、1040年~1080年 )に該当します。なおオールト極小期は太陽活動が活発な中で、太陽黒点数が減少した時期のようです?またオールト極小期の約200年前くらいから長周期(黒点数減少)が続いており、何か特異な時期のように思えます(この時期は平安時代の大地動乱の期間に重なると思います)
 
 なおプルームテクトニクスによるマントル活動にも上記の太陽活動の変化が何らかの影響を及ぼしているのではないでしょうか。
 
 上記から懸念されるのは、マウンダー極小期ダルトン極小期のような寒冷化、地震・噴火の活発化(少々時期がズレることもありますが)との相関関係です。

「慶長伊予地震 - 1596年9月1日、伊予国をおそった地震。M 7.0、寺社倒壊等。中央構造線沿いと推定される地震。
 慶長豊後地震(大分地震) - 1596年9月4日、豊後国をおそった地震。M 7.0~7.8、死者710人。中央構造線と連続している可能性がある別府湾-日出生断層帯で発生した(上記地震との)連動型地震とされる。
 慶長伏見地震 - 1596年9月5日、近畿地方をおそった地震。M 7.0~7.1、京都や堺で死者合計1,000人以上。伏見城の天守や石垣が損壊、余震が翌年春まで続く。有馬-高槻断層帯、あるいは六甲-淡路島断層帯における地震とされる。上記二つの地震に誘発されて発生した可能性がある。
 慶長地震 - 1605年2月3日、南海トラフ巨大地震の一つとされてきたが、伊豆小笠原海溝付近震源説や遠地津波説など異論もある。M 7.9~8.0。紀伊半島沖と房総沖が連動したとする説もあり、M 8.4~8.5ともされる。津波地震と考えられており、地震動による被害は少なかったが、現在の千葉県から九州に至る広範囲の太平洋岸に津波が襲来し、死者1~2万人を数えた。
 会津地震(慶長会津地震) - 1611年9月27日、会津地方をおそった直下型地震。M 6.9。寺社損壊、死者3,700人。
 慶長三陸地震(慶長三陸地震津波) - 1611年12月2日に三陸沖を震源として発生した地震でM8.1(8.1-8.7の諸説あり)。ただし、津波の痕跡の範囲などから、この従来の定説に疑義があるとされ、千島・色丹沖の震源と連動した大地震・津波だったとする説もある。この大津波による北海道・三陸の死者・被害甚大。地震被害の記録はほとんど無い。
 慶長十九年十月二十五日の地震 - 1614年11月26日に起こった地震。従来高田領大地震とされたが、会津から松山に至る日本各地に被害記録があり、震源は不明。(引用終わり)」


 伊賀上野地震 - 1854年7月9日(元年6月15日)発生の木津川断層(三重県上野市)が震源と推定される地震。
 安政東海地震 - 1854年12月23日(元年11月4日)発生の東海地震。
 安政南海地震 - 1854年12月24日(元年11月5日)発生の南海地震。なお、安政東海地震の約32時間後に発生している。
 安政江戸地震 - 1855年11月11日(2年10月2日)発生の江戸直下型地震。
 安政八戸沖地震 - 1856年8月23日(3年7月23日)発生の三陸沖北部の地震。
 飛越地震 - 1858年4月9日(5年2月26日)発生の飛騨・越後の地震。
 

 そうなりますと、これから南海トラフ大地震や伊豆小笠原地震などの海溝型巨大地震が発生、またそれに連動して直下型地震・火山噴火が多発するようになると思われます。この恐怖のドミノ倒しはまだ始まったばかりのようです。

参考:太陽活動と火山活動-泡箱としての火山- 上記の極小期外でも太陽活動低下時には火山噴火し易い環境になるとのことです。 

 なおさらに懸念されるのは、これらがポールシフトなどとも連動して影響し、人類絶滅に至るような地球環境の変動があるかもしれないと予想されていることです。これは都市伝説よりは可能性が高い予想だと思いますが…

「まずポールシフトが起きる前兆として地磁気(地球の磁場)が急激に弱まるということだが、この磁場が弱まると地球は最大で200年もの間、太陽放射にダイレクトにさらされる危険がある、とNASA(米国航空宇宙局)の科学者が警鐘を鳴らしている。この強力な太陽光放射により人類は皮膚ガンを発症、世界中の電子機器がダウンする。もちろん人工衛星や飛行機などの無線システムにも多大なる影響が出るということだ。
 また前述した主張を裏付けるようにNASAの火星探査計画「MAVEN(メイブン)」の主要計画者であるコロラド大学ボルダー校ブルース・ジャコスキー博士も、「ポールシフトが発生する際、太陽からの放射線を防御する地球の磁場は非常に弱くなり、地球は危険な放射線に無防備にさらされることになる」と語っている。(引用終わり)」

「過去360万年の間に11回は逆転し、現在では、2つの逆磁極期があったことが判明している。約500万年前から約400万年前の逆転期は、「ギルバート」と名づけられ、258万年前から78万年前の逆転期は「松山」と名づけられている。なお、国立極地研究所らの研究によれば、より精密な年代決定を行った結果、最後の磁気逆転の時期は約77万年前と報告されている。(引用終わり)」


 そうしますと、もしかすると日本海が形成されたときのよう巨大火山噴火が起こるかもしれません。これはミニ中央海嶺のような状況ではないかと思います。

 「島根半島には、地質時代で新第三紀中新世(2600万~650万年前)と呼ばれる時代の地層が分布している。この時代は、日本海が拡大し、日本列島がユーラシア大陸から離れたという、日本の自然史において大きな変換期のひとつ。島根半島で見られる岩石の多くは、広がりつつあった日本海の海底や海岸付近で形成された火山岩や堆積岩である。その成り立ちは、地球規模のダイナミックな変動と無縁ではない。」
「日本海が拡大した過程には、海底が拡大し、日本列島が横に移動したという説(拡大説)と、日本海部分が陥没した(陥没説)という2通りの説がある。近年は拡大説で説明されることが多く、本章でもこれに基づいて紹介する。
 中新世の初期、当時のユーラシア大陸東縁部で活発な火山活動が始まった。それに伴い、大地が拡大を始めた。拡大の中央には地溝帯と呼ばれる谷が形成され、次第にその幅が広がった。同様の現象は現在でも見ることができる。アフリカ東部の大地溝帯(グレート・リフト・バレー)がそれである。大地溝帯はマントルの上昇流によって大地が引き裂かれつつある場所で、拡大を続けている。このまま拡大が続くと、アフリカ大陸は大地溝帯を境に分断されることになる。拡大を始めた当初の日本海付近は、大地溝帯のような状況だったのだろう。」
「広がりつつあった日本海の海底と海岸では激しい火山活動が繰り返された。島根半島には海底火山の噴出物が広く分布している。海底火山の活動によって海底に堆積した火砕岩(凝灰岩類)は緑色を帯びることが多く、それは島根半島でも見ることができる。中新世に日本海の海底火山の影響を受けて形成された地層は、緑色の凝灰岩が普遍的に含まれることが特徴であることから、この地層が分布する地域は「グリーン・タフ(緑色凝灰岩)地帯」と総称される。グリーンタフ地帯は島根県以東の日本海沿岸地域を中心とする範囲で、鉱物資源に富む地域として知られている。島根県には、この火山活動の影響で形成された金属・非金属鉱床が多く存在する。(引用終わり)」


 白頭山のマグマはどこから供給されるのかと思いましたが、マントルが活発化すると、様々なところにマントルプルームが上昇してくることもあるのでしょうか。プレートの沈み込みよるマグマ形成も増進されると思いますが、ひょっこりとマントルプルームが湧き出してきたら、もう終わりかもしれませんね。

 もう想像を絶する天地動乱です。原発も何もあったものではありません。

 小松左京さんの『日本沈没』は単なるSF小説ではなく、小松さんが長年の研究により警鐘のため書かれたもののようです。なお『日本沈没』には第二部があることを最近知りました。ここに記述されていることはノンフィクションのようなリアリティーがあります。
「第一部から33年を経て発表された問題作
1973年に発表され大ベストセラーとなった小説『日本沈没』の33年ぶりに書き下ろされた続編。日本列島が海面下に没し、国土を失った日本人たちの25年後を描く。2006年、日本人はパプアニューギニアやカザフスタンなど世界各地に入植し、現地社会との摩擦を経験しながらも、着実にコミュニティをつくり上げていた。国土は持たなくとも日本国は存在しており、中田首相を中心とした政府は自国のアイデンティティを世界に示すため、ふたつのプロジェクトを密かに進行させていた。ひとつは日本列島が沈んだ地域に人口100万人規模の巨大な人工島を建設するメガフロート計画。もうひとつは日本人の技術を結集して挑む未来予測システム、地球シミュレーターだった。(引用終わり)」

 神は奢り高ぶった人間に「再起動」を命じられようとしているのでしょうか?

 
(参考)
「炭素 14 年代測定法において、炭素 14 濃度が時間的にどのように変動し、空間的にどのくらい均一であるかを知ることは炭素 14 年代測定法の基幹をなす情報である。過去の炭素 14 濃度の時間的空間的情報は、木材年輪などの中の炭素 14 測定値から得られ、年代測定を行う研究者のいわばバイブルとなっている。実際に、大気の炭素 14 濃度には時間的空間的な変動があり、それらは地球がおかれた宇宙線環境や気候変動を反映している。」
「過去 5 万年の中で、氷期を除く過去1万年の間氷期に限れば、大気炭素 14 濃度の変動は、地磁気の長期変動と太陽活動による宇宙線強度の変化によると考えられている。」
「いわゆる小氷期は 15 世紀から 18 世紀の大きな気温の落ち込みで観測される。また中世温暖期は、9 世紀から12 世紀の気温の高い領域に相当する。3 世紀から 6 世紀は冷涼であり、
考古学で言われる古墳冷涼期に対応し、3 世紀中ごろまでの弥生後期は温暖な時期であったことを示す。」
「太陽活動とともに気候に影響を及ぼすのが火山の巨大噴火の影響である。1991 年のピナツボ火山は世界の平均気温を 2,3 年にわたって0.3℃ほど低下させたといわれる。グリーンランド氷床コアで巨大噴火による硫酸塩の最も大きなシグナルとして記録されている 1259 年の噴火(メキシコ・El Chichon 火山か?)は、日本では鎌倉時代の「正嘉の飢饉」として知られる飢饉の原因となったと推定される。江戸の飢饉のうち、宝永の飢饉はインドネシア・Awu 火山(1641 年)、天明の飢饉は、同年の浅間またはアイスランド・ラキ火山(1783 年)、天保の飢饉はフィリッピン・Babuyan 火山(1831 年)と時を同じくしており、飢饉には太陽活動と同時に、巨大噴火の影響も色濃くみられる。巨大噴火による寒冷化は、それが太陽活動の停滞時に起こった場合には、歴史における飢饉の発生にかなりの頻度で寄与していると考えられる。(引用終わり)」

「…太陽活動が弱くなるとそのバリア機能は低下し,地球に飛来する宇宙線が増える.すると,大気中でたくさんの炭素 14 が作られ,その結果,光合成によって樹木が年輪に取り込む炭素 14 の量も増加する.逆に,太陽活動が活発になると年輪に取り込まれる炭素 14 の量は減少する.したがって,屋久杉などの樹齢の長い木や,地中に埋もれた大昔の木の年輪に含まれる炭素 14 の量を測定してその増減を調べると,過去の太陽活動の推移を知ることができる.(引用終わり)」

「 マントル内で上方へ向かう大きな物質移動は「プルーム (plume)」と呼ばれ,それが地球表層に到達すると,しばしば大規模なマグマ活動を起こす。その産物の大規模な例は「巨大火成岩区 (largeigneous province, LIP)」と 呼 ば れ,しばしば広大な洪水玄武岩の噴出を伴
う(Box 3を参照)。」
「…かつて筆者は,マントルの巨大プルームが地表に到達したときに異常に大規模なLIPマグマ活動が起こり,地球表層環境の激変と大量絶滅を導いたという因果関係を推定し,「核の冬」になぞらえて「プルームの冬」シナリオと呼んだ。これにGCRの効果による寒冷化を加えて,新たに “統合版「プルームの冬」”と呼ぶことにする。結局,宇宙からの寄与があったとはいえ,地球生物圏に対して大量絶滅に至る大被害のきっかけとなったのは,マントル
内の間欠的な大規模物質輸送(プルーム)であったと考えられる。それに誘導れた地球磁場強度の低下によってまず(地磁気誘導型)寒冷化が起こり(図5A),やや遅れて大規模LIP火山活動による火山誘導型寒冷化が加わった(図5B)。(引用終わり)」


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