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古き佳き青春の歌謡曲4:夢去りぬ

2009年08月09日 | 歌謡曲
 「夢いまだ醒めやらぬ、春のひと夜」というそれこそ夢のようなタンゴである。題名にもLove's goneと併記されているし、武骨な戦時歌謡や純日本調のメロデ-に馴れきった当時の人々には極めておしゃれな「外国曲」の味がしたことは間違いない。この曲の作曲家名を見るとReo Hatta「レオ ハッタ-」とある。やはり、「西洋の曲は一味違うなア!」と感心された方も多いのではないか。

 ところが実は、この曲は戦時中に曲に愛着をもつ服部が検閲官を欺こうと一計を案じて、外国人らしい名前を使ってレコ-ド化したものだった。当時はレコードが輸入盤なら検閲を潜られる制度だったのである。しばらくこの優美なタンゴは戦時体制下の日本の特に若い人々に愛好された。

 このように、「夢去りぬ」は昭和14年に発売されたときは、「Love‘s Gone」という題で、ハッター作曲、ヴィック・マックスウェル楽団演奏で発売された。当時ジャズ音楽は敵性音楽とみなされ、服部良一(1907-1993)が盟邦ドイツのタンゴと偽装して出したレコードだったのである。戦後の昭和23年に霧島昇が日本語歌詞のレコードを出したのであった。



 この「夢去りぬ」は、ジャズのフィーリングとテンポをもち、現代でも通じる素敵な曲で、私の大好きな曲のひとつである。霧島昇のもち歌であるが、私はボニー・ジャックスのカバー曲として歌ったCDを見つけ、この歌の良さを体感したのである。ジャズ調のせいかコーラスグループにもピッタリの曲である。

 
ヴィック・マックスウェル楽団演奏 邦題「Love‘s Gone」
ボニージャックス 私の一押しです




      夢去りぬ

  奥山 靉作詞 服部良一作曲 

    夢いまだ さめやらぬ
    春のひと夜
    君呼びて ほほえめば
    血汐おどる
    ああ 若き日の夢
    今君にぞ通う
    この青春のゆめ
    さめて散る花びら

    過ぎし夢は はかなく
    消えて悲し 今はただ
    君がやさし 面影
    むねにえがき 今日もまた
    ギターを弾きて 歌うは
    君の大好きな あの歌
    今はせつなくひびく 恋の思い出よ

   ※ああ 若き日の夢
    今君にぞ通う
    この青春のゆめ
    さめて散る花びら


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