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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

臥竜公園。須坂市動物園(カピバラ)、須坂市博物館(縄文土器)、餃子のウェイウェイ。枕状溶岩、柴宮・墨坂神社(妻女山里山通信)

2021-07-27 | 歴史・地理・雑学
 四連休の最終日は長男に誘われて須坂市の臥竜公園へ。休日なので小さな子連れの家族が大勢訪れていました。須坂市博物館がリニューアルしたのです。動物園では久しぶりにアマゾンやアンデスの動物にも出会えました。

 竜ヶ池の周りを歩いてまず動物園へ。弁天島にかかる弁天橋。この池は溜池です。高校入学の春に従兄弟と友人と三人で桜満開の臥竜公園に来ました。それ以来です。その時、ボートを私が全力で漕いでいるシーンが夜のニュースで流れました。

(左)D51形蒸気機関車。通称デコイチ。太平洋戦争中に大量生産されたこともあって、国鉄における所属総数は1,115両と最大。鉄の塊ですが、温かみがあります。(右)これに会いたくて来ました。カピバラ。和名はオニテンジクネズミ(鬼天竺鼠)。アマゾン川やラプラタ川流域のパンタナルに生息します。私のホームページの[CAPINO]は、このカピバラに由来しています。
[CAPINO] SAVE THE RAINFOREST 【カピーノ:ジャングルを守れ!】:カピバラが主人公の冒険アニメのスライドショー。ト書きはお父さんやお母さんが読んであげてください。

(左)トナカイ。角が凄いです。鼻先のコブはなんでしょう。(右)リャマ。アンデスでは、チチカカ湖の近くでこの群れを放牧する少女と出会いました。近づくすぎると唾液を吐きつけられます。リャマの毛皮の敷物を買ってきて息子達が小さな頃ゴロゴロしていました。

 コンゴウインコ (金剛鸚哥)の中のルリコンゴウインコ。アマゾンでは夕方群れがねぐらに帰る姿が見られます。日系人の農場にもペットして飼われていました。近づきすぎると鋭いくちばしで突かれます。この個体もそうだと思いますが毛引きで神経症になっていると思われる行動がありました。

(左)臥龍山百番観音。虫刺されがあるので夏は無理ですが、早春や紅葉の季節はいいでしょう。(右)臥竜公園といえば、この黒いおでん。見た目ほど塩っぱくありません。こんにゃく90円をいただきました。

(左)リニューアルした須坂市博物園へ。連休で動物園と共に無料でした。米子鉱山で産出された鷹ノ目硫黄。透明な黄色結晶の集合からなる純硫黄。(右)勾玉。翡翠や瑪瑙や水晶など。この小さな穴をどうやって開けたのでしょう。まあ鉄器はありましたが。

(左)古墳時代のある時期から馬具が出てきます。ツングース系の騎馬民族が移民して馬産を始めたからです。(右)帯留めに使われたという鎧塚2号墳から出土の獅噛文の金具。

 古墳時代後期の鉄刀。象嵌があったり刻印があったり。ピカピカなら相当凄いものだと思われます。この刀はたたら製鉄でできる玉鋼を使って作られたものだと思います。日本刀は、普通の製鉄で作られる鋼ではできません。玉鋼でないとだめなのです。たたら製鉄は中国から伝えられたものだと思いますが、現在世界でたたら製鉄で玉鋼を作っているのは、島根県奥出雲町にひとつある製鉄所だけです。現在日本中の刀工が作る日本刀は、すべてここの玉鋼を使っています。

(左)土師器や須恵器。青灰色のものが須恵器。(右)「挙手人面土器」片山遺跡出土の古墳時代前期の作。なんかその辺りの中学生が作って埋めたのかみたいな。ちょっと不気味で可怪しい土器。どういう意図で作ったのでしょう。

「微隆起線文土器出土」。なんと世界で最も古いかもといわれている縄文時代の土器なんです。縄文時代は1万年も続いたという人類の歴史でもほかでは観られない稀有な時代なのです。その文化は豊穣で知的レベルも高く、アンデスや他の文化の起点になったという歴史家もいます。

 昼は中国人のおばさまが一人できりもりしている「ウェイウェイ餃子」へ。焼き餃子定食と水餃子のハーフ。昨今の凄く趣向を凝らした日本の餃子ではなく、中国のお母さんが作る素朴で美味しい餃子です。癖になる味です。テイクアウトもあります。これははまりそう。

 長野県天然記念物の井上の枕状溶岩。2千万年前の溶岩が見られます。2千万年前、長野盆地は海だったのです。

(左)高山村歴史民俗資料館。(右)馬は家族同様大事にされたことが分かります。

 台所と居間。分かる限り名称を入れてみました。そう昔のことではありません。我が家も新築するする前は、幕末に祖先の名主が建てた大きなこんな家でした。柱や戸棚、引き戸が漆塗りで、今思うとかなり豪勢な造りでした。葡萄酒製造や養蚕などをやっていたので、今でも一部道具や器などが残っています。

(左)二階には蝶の展示が。これはアマゾンのモルフォ蝶など。アマゾンのジャングルでは普通にこの美しいブルーの蝶が舞っていました。(右)長野県の天然記念物の蝶。もちろん採取は禁止です。ミヤマモンキチョウは、二回撮影に行き、このブログにアップしています。

(左)最後は、柴宮・墨坂神社へ。先日祇園祭が行われました。403号を挟んで参道。車が見えるところが旧谷街道です。(右)神橋の奥に拝殿。

 拝殿。創祀年代は天武天皇白鳳二年という伝承。住古大和部族移住に際し大和国宇陀郡榛原より墨坂神を遷祀したものといわれています。須坂の地名は、墨坂神を祀る、墨坂の里からという説があります。合祀例の後に六社が境内にあります。

(左)拝殿の木彫。これは鷹に松でしょう。(右)唐獅子と貘。誰の作だろうと思いました。諏訪立川流にも似ていますがどこか違う。帰って調べてみると高井の里には亀原和太四郎一門という伽藍師達がいたことが分かりました。おそらくその一門の誰かの作でしょう。金網ではっきり見えないのが残念です。自転車で帰る息子を下ろして私は温泉へと向かいました。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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