椎茸のホダ木の点検ついでにウスバシロチョウの撮影に陣場平へ。シロチョウ科ではなくアゲハ科なので、ウスバアゲハの方が誤解がないかもしれません。アールヌーボーのステンドグラスのランプシェードの様な翅は僅かに透けています。北欧から中近東の山岳地帯、ヒマラヤ、中央アジア高原などに棲息する北方系の蝶で、氷河期の生き残りです。そのため古典的な蝶といえるわけです。どちらかと言うと飛び方はあまり上手とはいえず、樹冠からスーッと滑空してきてパタパタ舞う感じです。
タンポポで吸蜜中を撮影。透けた翅からタンポポの黄色が見えます。幼虫の食草は、ムラサキケマン、ヤマエンゴサクなど。近年ウスバシロチョウが増えているのですが、ムラサキケマン(毒草)が増えていることと関連があるのかもしれません。
その陣馬平。10頭ぐらい舞っていました。ここへ来なくても、妻女山の駐車場や長坂峠などでもたくさん舞っています。中は咲き始めたハルジオンで吸蜜するウスバシロチョウ。右は、獣糞を吸うコジャノメ。この時期は樹液も出ず、桑の実などもないため、獣糞を吸うのが見られます。
エノキの葉を食べるオオムラサキの6齢幼虫。盛んに食べては休んでいました。この時期は、食欲も旺盛で、一日に1ミリずつ大きくなります。可愛らしい顔ですが、鳥に食べられてしまうことも少なくないのです。その恨みを晴らすためではないでしょうが、羽化したオオムラサキは、よく鳥を追いかける追尾行動をします。ツバメなども猛スピードで追いかけます。
薄暗い林下に、絶滅危惧種のギンランが4株咲いていました。林道からも登山道からも離れているので、人知れず咲き消えて行きます。白い花は蕾ではなく、これでもせいいっぱい咲いている状態です。ギンランは、「菌根菌」という菌類と共生する特殊な生育形態をもっています。その中でもギンランは特に菌に対する依存度が強く、「外生菌根菌」は特殊な土壌にのみ生息するため、この花を採取して移植しても家で育てる事はほとんど不可能なのです。
中はホタルカズラ。中央の白い星形を螢の光にみたてたとか、螢のように夜になると光るからとかいわれますが、真偽のほどはわかりません。
右は咲き始めたヒレアザミ。古い時代の帰化植物で、高さは1m以上になります。これにもウスバシロチョウが吸蜜に訪れます。
ハルジオン(春紫苑)。うつむき加減の蕾が、開花するときには上を向きます。すっかり馴染みの花ですが、帰化植物で、要注意外来生物に指定されています。また、日本生態学会では本種を日本の侵略的外来種ワースト100に入れています。別名を貧乏草なんていう地方もあるようです。どこにでも生えますからね。ただ昆虫たちには人気で、ハナムグリやハナアブや色々な虫達が吸蜜に訪れる花です。
中はアマドコロの花。若芽は山菜。根茎は甘く、天ぷらにすると美味。根茎は玉竹という生薬で、滋養強壮の効果があり、私は淫羊淫羊霍(いんようかく)というイカリソウの根や、マタタビ、コフキサルノコシカケやマンネンタケ、カワラタケなどを入れて焼酎漬けにして、薬酒として愛飲しています。
右はニガナ。妻女山松代招魂社の境内にたくさん咲いています。茎や葉をかじると、名前の通りかなり苦味があります。
タンポポの綿毛。シナノタンポポかと思ったら、これは交雑種でした。中はスミレ。タチツボとかエイザンとか何もつかないスミレです。右は、ミツバツチグリ。今頃咲くバラ科の黄色い花は似たものが多く、きちんと同定しないとわけが分からなくなります。キジムシロ、ツルキンバイ、ヘビイチゴ、オヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴ等など。
展望台に戻ると、四阿で絵を描いている人がいました。展望台に登ると栃木からわざわざ来たという男性が。斎場山まで登ってきたそうです。川中島合戦の名所についてお話しました。直射日光が真夏の様に暑い日でした。
帰りに畑に寄るとアマポーラ(ひなげし・ポピー・コクリコ・虞美人草)が満開です。スナップエンドウが、今年は殆ど凍みなかったため、大量になり始めました。色々種を蒔いたのですが雨が降らない。お湿りが欲しいところです。アマポーラの向こうに咲いている白い花は、カモミールです。昔は苦手だったのですが、数年前に突然好きになり、植えました。煮だして冷蔵庫で冷やして暑い日に飲むと最高です。これの焼酎割りもいけます。
アマポーラというと私はアグネス・チャンの歌ではなく、ナナ・ムスクーリのこの美しい歌を思い出します。
金曜から土曜にかけての雨は、本当に恵みの雨でした。スナップエンドウがバケツいっぱい採れました。月火も降る様なので、これで蒔いた野菜の種も発芽するでしょう。やれやれです。台風一過や雨上がり、強風の後に来ることが多いので、今回も二階にカメラをセットして、ノスリが、お隣と向こう隣の畑に来ないかなと、一階で仕事をしながらたまに窓から空を見上げているのですが、なかなか現れません。山で獲物が充分に捕れる時には、里には降りてこないのでしょう。
下の写真は、以前、妻女山で偶然に出会って撮影したものです。サクラがバックは面白いのですが、慌ててしまってもうひとついいカットが撮れませんでした。その上、私とカメラに気づくとすぐに飛び立ってしまいました。
ノスリは、トビ(トンビ)よりずんぐりしていて、胸の模様が独特で美しい鳥です。尾羽根の先がトビは真っ直ぐで、ノスリは丸いのも特徴です。鳴き声は「ピーエー」ですが、繁殖期以外はあまり鳴かないようです。翼開長は120~140cmで、トビよりは小さめですが、それでも鷹の仲間なので迫力があります。どちらかというと秋冬に里に下りてくる様ですが、開けた畑地ならともかく、こんな住宅地に来るのは珍しいのではないでしょうか。換金作物を作る畑地は、農薬や除草剤を使うので、獲物が少ないのでしょう。家庭菜園ではあまり使わないですからね。なかなか珍しい生態ですから撮影したいのですが・・。
タンポポで吸蜜中を撮影。透けた翅からタンポポの黄色が見えます。幼虫の食草は、ムラサキケマン、ヤマエンゴサクなど。近年ウスバシロチョウが増えているのですが、ムラサキケマン(毒草)が増えていることと関連があるのかもしれません。
その陣馬平。10頭ぐらい舞っていました。ここへ来なくても、妻女山の駐車場や長坂峠などでもたくさん舞っています。中は咲き始めたハルジオンで吸蜜するウスバシロチョウ。右は、獣糞を吸うコジャノメ。この時期は樹液も出ず、桑の実などもないため、獣糞を吸うのが見られます。
エノキの葉を食べるオオムラサキの6齢幼虫。盛んに食べては休んでいました。この時期は、食欲も旺盛で、一日に1ミリずつ大きくなります。可愛らしい顔ですが、鳥に食べられてしまうことも少なくないのです。その恨みを晴らすためではないでしょうが、羽化したオオムラサキは、よく鳥を追いかける追尾行動をします。ツバメなども猛スピードで追いかけます。
薄暗い林下に、絶滅危惧種のギンランが4株咲いていました。林道からも登山道からも離れているので、人知れず咲き消えて行きます。白い花は蕾ではなく、これでもせいいっぱい咲いている状態です。ギンランは、「菌根菌」という菌類と共生する特殊な生育形態をもっています。その中でもギンランは特に菌に対する依存度が強く、「外生菌根菌」は特殊な土壌にのみ生息するため、この花を採取して移植しても家で育てる事はほとんど不可能なのです。
中はホタルカズラ。中央の白い星形を螢の光にみたてたとか、螢のように夜になると光るからとかいわれますが、真偽のほどはわかりません。
右は咲き始めたヒレアザミ。古い時代の帰化植物で、高さは1m以上になります。これにもウスバシロチョウが吸蜜に訪れます。
ハルジオン(春紫苑)。うつむき加減の蕾が、開花するときには上を向きます。すっかり馴染みの花ですが、帰化植物で、要注意外来生物に指定されています。また、日本生態学会では本種を日本の侵略的外来種ワースト100に入れています。別名を貧乏草なんていう地方もあるようです。どこにでも生えますからね。ただ昆虫たちには人気で、ハナムグリやハナアブや色々な虫達が吸蜜に訪れる花です。
中はアマドコロの花。若芽は山菜。根茎は甘く、天ぷらにすると美味。根茎は玉竹という生薬で、滋養強壮の効果があり、私は淫羊淫羊霍(いんようかく)というイカリソウの根や、マタタビ、コフキサルノコシカケやマンネンタケ、カワラタケなどを入れて焼酎漬けにして、薬酒として愛飲しています。
右はニガナ。妻女山松代招魂社の境内にたくさん咲いています。茎や葉をかじると、名前の通りかなり苦味があります。
タンポポの綿毛。シナノタンポポかと思ったら、これは交雑種でした。中はスミレ。タチツボとかエイザンとか何もつかないスミレです。右は、ミツバツチグリ。今頃咲くバラ科の黄色い花は似たものが多く、きちんと同定しないとわけが分からなくなります。キジムシロ、ツルキンバイ、ヘビイチゴ、オヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴ等など。
展望台に戻ると、四阿で絵を描いている人がいました。展望台に登ると栃木からわざわざ来たという男性が。斎場山まで登ってきたそうです。川中島合戦の名所についてお話しました。直射日光が真夏の様に暑い日でした。
帰りに畑に寄るとアマポーラ(ひなげし・ポピー・コクリコ・虞美人草)が満開です。スナップエンドウが、今年は殆ど凍みなかったため、大量になり始めました。色々種を蒔いたのですが雨が降らない。お湿りが欲しいところです。アマポーラの向こうに咲いている白い花は、カモミールです。昔は苦手だったのですが、数年前に突然好きになり、植えました。煮だして冷蔵庫で冷やして暑い日に飲むと最高です。これの焼酎割りもいけます。
アマポーラというと私はアグネス・チャンの歌ではなく、ナナ・ムスクーリのこの美しい歌を思い出します。
金曜から土曜にかけての雨は、本当に恵みの雨でした。スナップエンドウがバケツいっぱい採れました。月火も降る様なので、これで蒔いた野菜の種も発芽するでしょう。やれやれです。台風一過や雨上がり、強風の後に来ることが多いので、今回も二階にカメラをセットして、ノスリが、お隣と向こう隣の畑に来ないかなと、一階で仕事をしながらたまに窓から空を見上げているのですが、なかなか現れません。山で獲物が充分に捕れる時には、里には降りてこないのでしょう。
下の写真は、以前、妻女山で偶然に出会って撮影したものです。サクラがバックは面白いのですが、慌ててしまってもうひとついいカットが撮れませんでした。その上、私とカメラに気づくとすぐに飛び立ってしまいました。
ノスリは、トビ(トンビ)よりずんぐりしていて、胸の模様が独特で美しい鳥です。尾羽根の先がトビは真っ直ぐで、ノスリは丸いのも特徴です。鳴き声は「ピーエー」ですが、繁殖期以外はあまり鳴かないようです。翼開長は120~140cmで、トビよりは小さめですが、それでも鷹の仲間なので迫力があります。どちらかというと秋冬に里に下りてくる様ですが、開けた畑地ならともかく、こんな住宅地に来るのは珍しいのではないでしょうか。換金作物を作る畑地は、農薬や除草剤を使うので、獲物が少ないのでしょう。家庭菜園ではあまり使わないですからね。なかなか珍しい生態ですから撮影したいのですが・・。