新しい中国の菓子ではありません。麻花児(マーファール)を作るつもりが、どこでどう間違ったか、こんな菓子になってしまいました。名付けて熊糞菓子。見てくれはともかく、味は素朴で美味でした。
■材料
中力粉・・・・・・・・・2カップ
卵・・・・・・・・・・・1個
黒砂糖・・・・・・・・・大さじ4
塩・・・・・・・・・・・小さじ1
ベーキングパウダー・・・小さじ1/2
ゴマ油・・・・・・・・・大さじ1
黒ゴマ・・・・・・・・・大さじ2
水・・・・・・・・・・・60cc
揚げ油・・・・・・・・・適量
■固い本格的な麻花児
中力粉・・・・・・・・・2カップ
砂糖・・・・・・・・・・大さじ4
塩・・・・・・・・・・・小さじ1
ゴマ油・・・・・・・・・大さじ1
水・・・・・・・・・・・60~80cc
揚げ油・・・・・・・・・適量
■作り方
材料を混ぜてよく練る。
3センチの棒状にして1センチ厚に切り、ドーナッツ形に伸ばしてねじる。
二つに折って自然に巻き付く方向にねじる。(麻の糸をねじって束ねた状態に似ている。)
きつね色になるまでこんがりと揚げる。
日本には、7~9世紀の奈良時代、遣唐使によってもたらされた唐菓子が起源という説と、1600年前後に南蛮渡来の菓子として中国から長崎に伝えられたという説がありますが、定かではありません。信州では、重曹を入れた菓子が昔からあり、亡き祖母が私が幼少の頃によく作ってくれました。黒糖を入れたものと重ね合わせて渦巻きにして揚げたり、動物の形にくり抜いて揚げたりしたものです。
本来の麻花児は、膨張剤は入れないもので、保存がききます。小麦粉と砂糖とゴマ油だけかな。横浜中華街では、長崎の蘇州林の麻花児が、あちこちの店で売られていて、買い求めましたが、かなり固いものです。添加物もないので子供達のおやつになりました。また、昔の中国映画で、貧しい農家の嫁が足でたねを踏んで大量の麻花児を作り、街へ持っていって必死に売る映画を見たことがあります。カラーテレビを買うのが目的でした。ゴマ油でテラテラと光る麻花児のたねと嫁の白い足が妙に目に焼き付いています。あれは強力粉でしたかね。
プロレタリア文学の代表的な作家で、官憲に逮捕され虐殺された小林 多喜二のの『蟹工船』が、若い人の間でブームだそうです。人間が人間として扱われない愛無き時代に、こうなったのは自分のせいだと思いこまずに社会が悪いと一致団結して若者が立ち上がればいいのですが、アダルトチルドレンばかりの彼らになにができるのか。疑問ではありますが、希望は捨てないでいたいものです。たぶん世界恐慌は、また来るのでしょう。世界システムのドラスティックな改変と覇権を狙う人達が確実にいるのですから。そんな時代に備えて、おやつぐらいは自分で作れるようにしておきましょう。
★新信州郷土料理は、MORI MORI RECIPE(モリモリ レシピ)をご覧ください。山菜・キノコ料理、内臓料理、ブラジル料理、エスニック、中華の込み入った料理などの「男の料理レシピ集」です。特に本格的なアンチョビーの作り方を載せているのは、当サイトだけだと思います。手作りオイルサーディン、手作りベーコンもお薦めです。