あの景色をまだ覚えている。

2006-11-15 23:28:21 | 日記・エッセイ・コラム

揺れた。

…気がしたけど自信がもてなかった。(いえ、ダジャレではなく。)
以前から、地震かと思ったら、めまいなのか動悸なのかわからないけど揺れてるのは自分だけ、という事が頻繁にあるので。
特に、会社で仕事してる時。「ん、地震?」と思い周りを見回すと、みんな黙々と仕事をしている。ブラインドや観葉植物を見てもさっぱり揺れてない、なんて事がよくあるんです。

会社からの帰りかけに「?」と思い立ち止まったら、確かに揺れてるんだけど、微妙に風もあるし、揺れてるのが自分なのか地面なのかわからない。
またかぁ、と思い、気にせずバスに乗りました。

今日は諸事情あってバス通勤。ワンステップバス、運転手の真後ろの席。降りるバス停まであと2つ、というところで、なにやら聞こえてきました。

「運行中の乗務員の皆さん、大変お疲れ様です。ただいま津波警報が出ましたのでお知らせします。XX時XX分、千島沖で発生した地震により、北海道と東北の沿岸部に津波警報が…津波の到達予想時刻はXX時XX分…」
お。バスの無線だ。へぇぇ。渋滞情報や事故情報だけじゃないのね。そしてやっぱり揺れてたのは地面のほうだったんだ、アレ。

たいした揺れではなかったなぁと思いつつ、家に帰ってからテレビをつけましたが、宮城県のほうは震度も出てないようですね。
反面、北海道の東部沿岸では次々に避難勧告や避難指示が出てるようです。稚内オホーツク側、白糠、猿払、標津、紋別、釧路、厚岸、浜頓別、佐呂間、斜里、湧別などなど。
…今年車で走り回ったあたりがほとんどです。(興部(おこっぺ)以外はちゃんと読めました…まだ簡単な方か。)
通りかかったあの町。あのあたりの集落もかなぁ。あの辺からずーっと、こっちのあの辺までだなぁ。
ニュースをみていたら、北海道北部の、長い長い海岸線の風景が、鮮やかによみがえってきました。
そりゃ忘れられない旅だったけど、ささいな風景がありありと思い出されるのにちょっと感動。

見ている限り、数十センチ程度の津波の情報だけですが、避難勧告が出ている世帯は結構ですね。住民の方はさぞかし大変でしょう。避難先はちゃんと暖かいんだろうか。
ありゃ、釜石やら大船渡やら、太平洋沿岸は静岡のほうまで出てるんだ。対象地域では、今夜は警戒が続くんでしょうね。

NHKのニュースで、択捉島の住民に電話で状況を聞いていましたが、会話はロシア語でした。(「ぱじゃーるすた」とかちゃんと聞き取れたし。)

アナウンサーと津波についての解説者が、説明しづらい津波のメカニズムについて、「それはこういう事ですか?」「いえ、そうではないんです」とか判りづらい会話をしてますが、つまるところ「数十センチの津波だと思って安心してると、後から来る津波のほうが高かったりして危険だから気をつけろ」って事を言いたいんですよね。
聞いてるほうは推して量るのも大変です。

たいしたこと無ければいいなぁ。
今夜は、あのすばらしい風景を思い出しつつ、被害が無いことを祈りしつつ寝ることにします。