隣は何を聴く人ぞ・・・ 村上春樹氏の5枚 ①
村上春樹氏の選ぶシューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 作品54のアルバムより
BLUTUSの特集記事の中に、アルバム評が載っていて
おびただしい数のアルバムをお持ちでなおかつ複数回聴いてらっしゃるという
リスナーの鏡みたいな方だと思う。作家さんの文体も含まれるけど、
アルバム評がまたリスナーチックで好感が持てる。
村上氏の評はBLUTUSでご一読ください。
ヴィルヘルム・バックハウス
ケンプのライバル。3大ベートーヴェン弾きの一人。後は、ケンプとシュナ-べル。
その方のシューマン。1969年没。クラシックを聴き始めたころはもう故人だった。
紹介本には大家ということで紹介されてたし、音源も当時は多かったと思う。
詩情ありながらもそれに傾くことなく、バランスはいいのではないかと思う。
ヴァントの指揮も情に流れることなく、抑えもあり、ウィーンフィルも上質。
クールなロマンティシズムというか、ちょっと大人っぽい若者らしくないかも
しれないけれど、それもシューマン。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ギュンター・ヴァント(指揮)
録音1960年
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ウィルヘルム・ケンプ
60歳の頃の演奏。自然体というか、作為的なところのない演奏。
昔、ケンプはバッハ演奏を聴いていた。ベートーヴェンとか有名なのだけれど
そちらはさっぱり聴いてない。シューマンの原盤はデッカなのだけれど、
ドイツグラモフォンの協奏曲集のセットに収録されてたりする。
モノラル期の演奏だけれど、デッカの収録にしてはパサついておらず
村上さんも書いていたが、ピアノの音がいいと思う。
こういう演奏は好きだ。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
ロンドン交響楽団
ヨーゼフ・クリップス(指揮)
録音:1953年モノラル(セッション) DECCA音源
1953年3月26,27日 ロンドン、キングズウェイホール
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ディヌ・リパッティ
この人のBOXセットを持っていた。CDだったけど、
音源は限られているので、残ってる音源は聴いておけ
という感じだった。JAZZでいえば、パーカーの音源の様に
あるものは聴いて置くことみたいな感じだ。
ピアノを弾くために、音楽の神様に魅入られたようなところがある。
それでもファンは付いていくというようなところか。
ベルリン・フィルに行く前のカラヤンって、好きだったりする。
どこをと言われてもうまく説明できないのだけれど、いいなぁと
思わせるところがある演奏家。指揮者だと思う。後年のレガート
過ぎないところがいいのかもしれない。ここでも、木管歌わせている
けど、ほどほどの感触が心地よい。村上さんのリパッティに対する
コメントもブンガク的。モノラル時代の録音だけど、リイッシュー時の
扱いがいいのか、全体的に音がよかった。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
フィルハーモニア管弦楽団
ディヌ・リパッティ
ヘルベルト・フォン・カラヤン (指揮)
録音: 9-10 April 1948, London, UK
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
スヴャトスラフ・リヒテル
大家の演奏はどことなくやはり説得力がある。
シューマンの若いころの力強さみたいなものも
感じられて、演奏者のエネルギーが迸っている
感じがする。スタッカートぽい音のつながりを
表に出しているようなところがあって、それが
スピード感を生んでいるのかもしれない。
フレーズの歌わせ方とか独特な質感がある。
でも、ロシアンピアにズムのリヒテルは、
あまり聴いたことなかったなぁ。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
スヴャトスラフ・リヒテル
ヴィトルド・ロヴィツキ (指揮)
録音: 1959, Studio Recording
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ラスト1枚 ルドルフ・ゼルキンのものは音源が見当たらなかったので聴けませんでした。
音源はNMLです。
村上春樹氏の選ぶシューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 作品54のアルバムより
BLUTUSの特集記事の中に、アルバム評が載っていて
おびただしい数のアルバムをお持ちでなおかつ複数回聴いてらっしゃるという
リスナーの鏡みたいな方だと思う。作家さんの文体も含まれるけど、
アルバム評がまたリスナーチックで好感が持てる。
村上氏の評はBLUTUSでご一読ください。
ヴィルヘルム・バックハウス
ケンプのライバル。3大ベートーヴェン弾きの一人。後は、ケンプとシュナ-べル。
その方のシューマン。1969年没。クラシックを聴き始めたころはもう故人だった。
紹介本には大家ということで紹介されてたし、音源も当時は多かったと思う。
詩情ありながらもそれに傾くことなく、バランスはいいのではないかと思う。
ヴァントの指揮も情に流れることなく、抑えもあり、ウィーンフィルも上質。
クールなロマンティシズムというか、ちょっと大人っぽい若者らしくないかも
しれないけれど、それもシューマン。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ギュンター・ヴァント(指揮)
録音1960年
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ウィルヘルム・ケンプ
60歳の頃の演奏。自然体というか、作為的なところのない演奏。
昔、ケンプはバッハ演奏を聴いていた。ベートーヴェンとか有名なのだけれど
そちらはさっぱり聴いてない。シューマンの原盤はデッカなのだけれど、
ドイツグラモフォンの協奏曲集のセットに収録されてたりする。
モノラル期の演奏だけれど、デッカの収録にしてはパサついておらず
村上さんも書いていたが、ピアノの音がいいと思う。
こういう演奏は好きだ。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
ロンドン交響楽団
ヨーゼフ・クリップス(指揮)
録音:1953年モノラル(セッション) DECCA音源
1953年3月26,27日 ロンドン、キングズウェイホール
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ディヌ・リパッティ
この人のBOXセットを持っていた。CDだったけど、
音源は限られているので、残ってる音源は聴いておけ
という感じだった。JAZZでいえば、パーカーの音源の様に
あるものは聴いて置くことみたいな感じだ。
ピアノを弾くために、音楽の神様に魅入られたようなところがある。
それでもファンは付いていくというようなところか。
ベルリン・フィルに行く前のカラヤンって、好きだったりする。
どこをと言われてもうまく説明できないのだけれど、いいなぁと
思わせるところがある演奏家。指揮者だと思う。後年のレガート
過ぎないところがいいのかもしれない。ここでも、木管歌わせている
けど、ほどほどの感触が心地よい。村上さんのリパッティに対する
コメントもブンガク的。モノラル時代の録音だけど、リイッシュー時の
扱いがいいのか、全体的に音がよかった。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
フィルハーモニア管弦楽団
ディヌ・リパッティ
ヘルベルト・フォン・カラヤン (指揮)
録音: 9-10 April 1948, London, UK
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
スヴャトスラフ・リヒテル
大家の演奏はどことなくやはり説得力がある。
シューマンの若いころの力強さみたいなものも
感じられて、演奏者のエネルギーが迸っている
感じがする。スタッカートぽい音のつながりを
表に出しているようなところがあって、それが
スピード感を生んでいるのかもしれない。
フレーズの歌わせ方とか独特な質感がある。
でも、ロシアンピアにズムのリヒテルは、
あまり聴いたことなかったなぁ。
・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
スヴャトスラフ・リヒテル
ヴィトルド・ロヴィツキ (指揮)
録音: 1959, Studio Recording
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ラスト1枚 ルドルフ・ゼルキンのものは音源が見当たらなかったので聴けませんでした。
音源はNMLです。