
友人の児玉一八さんが「活断層上の欠陥原子炉志賀原発」本を出版しました。
18日は、彼の出版記念をかねて、志賀原発問題の講演会が開かれ、出かけて
きました。
志賀原発1号機(1993年運転開始)2号機(2006年3月運転開始)は
運転開始以来、次々と事故をおこしてきた。最も重大な事故が1999年6月
の臨界事故でシビアアクシデント(苛酷事故)の手前まで進んだのに、なんと
北電は8年も隠しつづけ、発覚したのは2007年、2号機の運転開始以後で
した。
児玉さんは、30年にわたる住民運動の立場からの検証・分析から原発の危険
性と廃炉を指摘します。
①志賀原発は北陸地域の電力供給には不要である ②志賀1号機は、あの福島
原発と同じ構造で、構造的に欠陥もつ危険なタイプである ③原発周辺に活断層
の存在が指摘されており、大地震発生の可能性がある ④大事故が続発し、臨界
事故を隠す電力会社の隠ぺい体質 ⑤シビアアクシデントがおこったら、奥能登
の住民は避難できないことを 詳しく指摘しています。「一つの大事故の背景に
は、多くの小事故と中事故の積み重ねがある。未然に防ぐには、いかに小さな
事故でも見逃さないことが重要」彼がいつも言っていた大切さを改めてかみしめ
ました。

志賀原発近くは20mぐらいの標高が北に行くにつれ30-50mと高くなり、
富来川北部で急に20mと低くなる。この高低は富来川南岸断層が過去繰り返し
発生した地震による。立石雅昭さん(新潟大学名誉教授)は住民と科学者会議の
要請を受け、これまで何回もの断層の活動の調査に来られている。そして、
42mの牛下、さらに38mの巌門で海で堆積した砂の層が発見されたのである。
先生は「私たちの調査からも富来川沿いに逆断層を想定するのがもっとも合理的。
標高20m前後の段丘に立地する志賀原発、この地が12-13万年で20m隆起した
場であり、その隆起が地震性隆起に伴う可能性を否定できないなら、原発は廃炉
にすべきです」とパワーポイントつかっての解説です。

巌門の露頭で見つけられた段丘堆積物、かつては海のものが堆積したその構造が
いとも簡単に千里浜海岸で見れるのです。翌日朝、羽咋の行動の前に、観させて
もらいました。意外な発見にちょっとした感激。