"ひとり遊び"の記録

山歩きやMac、そして最近ハマったカメラ(リコーGRD4&シグマDP3Merrill)と写真の”備忘録”として

「冬のデナリ」西前四郎 作

2015-09-04 11:11:02 | 

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”アメリカ合衆国がアラスカの「マッキンレー」を現地古来名称の「デナリ」に改めた” という報道が先日ありました。

数年前に清水谷高校の後輩が参加するジャズオーケストラのコンサートがあり、その時に英語の西前先生の著作「冬のデナリ」を知りました。
また、高校で英語教師を永く務められ自宅の屋根から落ちるという事故で亡くなったことも知りました。 

先生の授業を受ける機会はありませんでしたが、高槻の摂津峡へキャンプに連れて行ってもらった記憶があります。
そのおりに「いつかある日」という唄を教えてもらいました。その時には、先生がこの唄に関わっておられたとは知らずにいました

原詩:Roger Duplat、日本語詞:深田久弥、作曲:西前四郎

1 いつかある日 山で死んだら
  古い山の友よ 伝えてくれ

2 母親には 安らかだったと
  男らしく死んだと 父親には

3 伝えてくれ いとしい妻に
  俺が帰らなくても 生きて行けと

4 息子達に 俺の踏みあとが
  故郷(ふるさと)の岩山に 残っていると

5 友よ山に 小さなケルンを
  積んで墓にしてくれ ピッケル立てて

6 俺のケルン 美しいフェイスに
  朝の陽が輝く 広いテラス

7 友に贈る 俺のハンマー
  ピトンの歌声を 聞かせてくれ

今回この本を初めて読みました。 名著です!!

DP3M1480
薬師岳 

この本の後半に、主人公ジローが頂上踏破を目指した二人を悪天候のため救出にも行けず、第4・第3と2ヶ所のキャンプを整頓・清掃しながら第1キャンプまで下山する場面が出てきます。

以下は私の想像です。
この冬季デナリ峰踏破の2年前の1963年1月、北アルプスの薬師岳で愛知大学山岳部13名の集団遭難事故が起こりました。
登山計画の甘さや経験のなさなどともに、彼らが使った小屋の後始末の悪さなども批判の対象になったようです。
ジロー(西前先生)はこのことを知っておられたはずですので、下山してくる可能性のある二人のため、そして、この2年前のこともあったのだと私は想像します。

富山県・折立の登山口には山岳部の供養塔が、太郎平から薬師岳の途中には大きなケルンがあります。


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