有川浩の
原作も読んだのが昨年。すごくステキな物語で一気読みしてしまいました。キュンキュンしたり、心温まるほっこりする物語もそうですが、ピンポイントなツボがあって、お気に入りの本なのです。それが故に映画は期待と不安が入り混じっていました。ちなみに映画鑑賞前に急いで斜め読み再読しました。
【あらすじ】
阪急電車 片道15分の奇跡 - goo 映画より引用。
西宮北口間を約15分で走る、えんじ色の車体にレトロな内装の阪急今津線。その電車に、さまざまな“愛”に悩み、やりきれない気持ちを抱えながら、偶然乗り合わせただけの乗客たちがいた。後輩に婚約者を寝取られたOL。カレシのDVに悩む女子大生。息子夫婦との関係がぎくしゃくしている老婦人。セレブ気取りの奥様たちとの付き合いに疲弊する平凡な主婦。おしゃれな大学になかなか馴染めない地方出身の男女。年上の会社員と付き合いながら、憧れの大学を諦めきれない女子高生。電車内という限られた空間で、それぞれの人生がほんのちょっと重なり合い、影響し合い、そして離れていく…。
原作に出てきた図書館カップルが映画には出てこないということを知ったときは展開がどうなるのかとかなり不安になりましたが、映画には出てこなくても、良い意味で原作に出てきた図書館カップルの存在を忘れさせてくれる出来栄えでしたし、その代わりに原作にはないエピソード(時江が犬を飼うきっかけになったエピソード)もまた良い感じだったし、うるさいPTAオバサン達との絡みもちょっと違ったけれど、これはこれでよかったな~と思いました。
ちなみに時江が昔飼っていた犬の設定は甲斐犬から柴犬に変えられていたのが個人的にはちょっと不満でした。まあ、映画では柴あたりになるんだろうな~と少し予想はしていたのですがね。(知名度が低い犬種だし、撮影には適さないだろうし)でも、まあ・・・そういうことなら仕方ないかな・・・(笑)そして犬絡みといえば、原作では、時江の孫の一言にカチンときたオバサングループと時江の絡みにあの図書館カップルが加勢するというのもあったけれど、犬の匂いが~というのもちょっと入れてほしかったですが、やっぱり時江おばあちゃんはステキです。原作を読んだときも、すごくステキだと思いましたが(登場人物の中では一番好きかな)演じる宮本信子(知らないで見たら誰か分からなかったかも)が原作どおりのステキなおばあちゃんでした
ああいうおばあちゃんになりたいな~
時江といえば、婚約者と後輩の結婚式に白いドレスを着て討ち入りを果たした翔子、カレシのDVに苦しむ女子大生ミサ、この二人の辛い恋愛の結末に関わっていくのだけれど、その後の翔子とショーコのやりとり、ミサとイトーさんのやりとりを見ると、きっとこの二人は幸せになれるだろうと思うし、ちょっとした温かい一言がその人にとっては必要な一言だったりするんだろうなと・・・。
辛い恋愛以外も描かれる一方、軍オタ君とゴンちゃん、女子高生悦子と漢字が読めないアホ彼氏、この2組のカップル達が本当可愛くて
こちらは見ていて本当に応援したくなるし、こちらまでキュンとしてしまって、自分もハッピーになれそうな気がしました。(ちなみに勝地涼→軍オタ→なぜか真田広之を思い出した私はいけないでしょうか?!(笑)どうしてもあの映画を思い出すんだよね・・・)
討ち入りから半年後の翔子とショーコのやりとりは今の自分の心にもものすごく響いた気がする・・・美人じゃないのが残念ですけど(笑)自分の悩みも吹っ切れたというか・・そんな気分になりました。見終わった後は、原作同様にキュンキュン、ほっこりした気分で帰ることができました。そして、何か良いことが起きそうな気がする・・・その前に自分もがんばろう!と前向きになれました!
<おまけ>
近隣での上映がなかったため、今回は電車で1時間ほどかけての映画鑑賞。帰りの電車はもちろん阪急ではなくJRでしたが(笑)、電車に乗って余韻に浸ろうと思っていたけれど、目の前にはどう見ても頭がカ●ラのオジサン(笑)、そして隣にはルービックキューブに熱中しているオネーサンが。視界に入ってくるこの二人が気になってしまい、小一時間人間観察をしてしまったワタシです(笑)