ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

召される

2014-11-11 08:55:35 | 猫病気
朝の初めから夕方のような、一日中薄暗い鉛色の曇りの日だった。

みじめは朝7時には元気に見え、いったん病院に行けそうにも見えた。
しかし7時10分のオムツ交換では(カイロもあったし酸素テントは25度前後は保たれているが)体が冷たくなってきた。
脱水も酷く眼が落ちくぼみ、眼球に膜もはり、目薬をして顔を拭いてあげると非常に喜んだ。
7時40分、あまりの脱水ぶりに40㏄最後の輸液を入れる。
猫は元気になって動き出し、9時7分、私が鳥の水などを換えに少し席を外している時に、
ビニールテントの外に下半身を突出し、上半身はテントの中にいた。
呼吸苦もなかったが、幸いそのスタイルで酸素は吸えていた。
床に接していた体はすっかリ冷え切っていた。
10時頃輸液瘤ともいえない程の少ししかしていない注射をした部分から、リンゲルが漏れている事に気づく。
最期に近づいているのだが、猫は反応がしっかりしており力強く何度も寝返りを打つ。
私はそのたびにかけた上掛けなどが猫に絡まないように見守る。
呼吸苦もなく、伸びたり、丸くなったりリラックスした体制であり救われる。
手足が冷たい。
3時、突然ゴロゴロと喉を震わせて、隣についている私のほうに反応する。
4時40分、気持ちよさそうに寝ている。
丸くなって猫自ら、かけてやった上掛けの下に、布団にもぐる健康な猫のようにもぐった。
「短いようで、長い闘いになるのか?」と覚悟した夕方6時、猫の喧嘩のようなギャッという声がどこかでかすかに聞こえたような気がした。
狭い部屋の入口では、猫嫌いのみーみーぼー♀が、もじゃ公♀に「こっちにくんな」をやっておりその声かもしれないけど、
私はみじめが吐いた音かもしれないと、今でもわからないけどそう思う。
おとなしく寝ているみじめは、その気持ちよさそうなスタイルのまま水分を吐いて、静かに下顎呼吸を始めていた。
私は酸素室に体を突っ込み、みじめに枕を当て、酸素マスクをあてがい、酸素濃度も上げたが、

とてもとても静かに、ゆっくり大きく呼吸をしながら、その20分後にみじめは旅立っていった。

あまりに静かすぎて、(聴診器を取りに行って当てたが)どこからがこちら側で、どこからが向こう側に行ったのかわからないくらい静かな死だった…。最高の親孝行をしてくれたのだった。
みじめ、ありがとう、大好きだよ。




11月11日午後6時20分永眠。
コメント (2)
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