徒然なるままに・・アメリカ、そして日本

二度のアメリカ生活。
ボストン・オハイオ州・フィラデルフィア郊外に住み、
2010年夏、日本に帰国しました。

Shareの時間

2005年07月21日 | アメリカ学校/教育事情
アメリカの学校では”Share”の時間と言うのがある。Shareとは、辞書には「1)<…を>分ける, 分配する, 分け合う  2) <ものを>共有する; <費用・責任などを>分担する; <意見・苦楽などを>共にする」とあるが、どうやら自分のお気に入りの物、自分の特技などをクラスメートに紹介する時間らしい。「Show and Tell」と呼ぶ所もあるとか。
先生によって頻度は違うが、一度クラスメートが何かを紹介すると、「私も!私も!」と子供達の方がエスカレートしていくように思える。

初めて”Share”を知った時、日本人である私は、「自慢じゃん?」と思ってしまった。人と違う事を嫌う日本人は、学校でも持ち物などは皆同じ物をそろえて、制服を着てと、人と違う事は許されないような気がする。まして、クラス全員の前で自分の自慢の物を見せびらかすなんて・・と思った。
でも、アメリカの子供達はとても素直で、他の子供がShareした物を素直に受け止め、「すごい!」とまさしく、”共感”してくれる。
以前も書いたかもしれないが、日本人が選んで住む場所は、地域ごとに生活水準にばらつきのあるアメリカの中でも、生活水準・教育水準共に高い所が多い。だからこそ、Shareの時間が設けられるのかもしれない。

上の二人も前回の駐在の時、小学生だった頃には、色々な物を持っていった。
バービー人形のコレクション、日本から送ってもらったおもちゃ、ゲーム、etc
小さなガラスの人形を持って行って壊れてしまったなんてアクシデントもあったが、それはそれを予測しても自分で持って行きたくて持って行った物だからしょうがない。自己責任とでも言うのだろうか。
長男は、クラスでバイオリンを演奏した事もあった。その後、彼のクラスでは次々といろんな楽器が演奏されたらしい。
ふだんおちゃらけている彼がバイオリンを持った瞬間、真剣な表情になったので、当時のESLの先生は大爆笑したとか・・。
また、長女のクラスではクラスメートがペット(ウサギだったかフェレットだったか定かではない)を持って行って、それがカゴから逃げて追いかけたとも聞いた。もちろん、その後我が長女も当時私たちが勝っていた、チンチラを持って行った。散歩と称してクラスルームで放し飼いにしたらしい。
時には、自分で折った折り紙とか、「そんな物を持って行くのか・・?」と大人が思うような物も持って行ったが、それでも喜んで皆の前で発表する事が大事らしい。もちろん、何を持って行っても褒め上手のアメリカ人のクラスメートや先生は「That’s nice!」を連発してくれたらしい。

さすがに現在高校生となる彼等にShareの時間はない。今度は末っ子の出番だ。
特に今回のESLのサマープログラムでは毎日Shareの時間が有った。彼女が持って行ったもの・・ドクターグリップのシャーペン、ボケモンのぬいぐるみ、ゲーム、バイオリン演奏。
何を持って行こうか考えるのがとても楽しそうだった。毎晩いそいそとかばんに入れていた。さすがに毎日となると最後の方はネタも付きかけていたが、それでも考えるのは楽しそうだった。

まさしく、アメリカと日本の文化の違いがここにも現れているような気がする。
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