「高知ファンクラブ」投稿者別パート2

「高知ファンクラブ」への投稿者ごとに集計した・・・パート2

根木勢介さん・・・坂本家の領地高・ランクは?

2012-12-29 | 根木勢介 さんの記事
坂本家の領地高・ランクは?
 
◎さて、坂本(龍馬)家の領地高について、以下調べたり、またYさんから教えて
いただきました。
Yさんからのメールは次の通りです。ありがとうございました。
 
高知と近郊の郷士石高 1・2番 ガイドブックのことだから、
岩崎さんに尋ねました。(手っとり早く。すみません)
編集の時からウン~と思っていたけど忘れていました。
 
平尾道雄著「土佐藩郷士記録」によると
1.新田町 田淵 市川万平(まんぺえ)258石2斗3升3合
          (日根野吉善の実家が窪川仁井田から移住した)
2・土佐山村 坂本寿之助  196石5斗3号
 だそうです。
 
■坂本家の領地高・ランクは?
◆高知観光ガイドブック1(土佐観光ガイドボランテイア協会):147pより
 
 龍馬の父の代である文政年間の領地高は、161石8斗4升で、領地は
高須・西野地・柴巻・西分・小浜・山田野地・福井・吉原・穴内・三谷・
久礼野の各地に散在している。これを一反一石として単純に計算すると
約16町歩の土地をもつ不在地主ということになる。
高知もしくはその近郊に居住した郷士82人の平均は50石程度で、坂本家は
上から3番目にあたる。(武市半平太51石8斗7合、岡田以蔵20石6斗4升
7合)。
      参考:平尾道雄篇「土佐藩郷士記録」より
 
このほかに”郷士御用人”として、藩からの役料三人扶持切米五石も受けて
いたので、龍馬は裕福な家庭の次男坊として育ったといえる。
(註、一人扶持は1日に付き米5合、年間1石8斗、三人扶持で5石4斗、
 合計10石4斗になる。)
 
※根木の注)
  ①斗(と)の単位:尺貫法で容積の単位、一升の十倍=約18リットル
       斗の意味=星の名:泰斗・北斗
       <俗>闘の略字・斗の漢音はトウ、「闘」とも書いた。
 
  ②石高:

 

 江戸時代は、石高制の社会とされている。大名・旗本など武士の領地の規模も、百姓の

 所持地の広狭や村の規模も、いずれも石高によって、表示された。

 石高とは田畑・屋敷地などの生産高(年貢高とする説もある)を、玄米の量で評したもの。

 通常、畑や屋敷地には米を作らないが、作ったと仮定してこれらの土地にも石高を設定した。

 石高は、豊臣秀吉をはじめ、幕府・大名らが行った土地の調査「検知」によって定められた。

 単位は、容積を示す石・斗(と)・升・合・勺・才で表示される。

 1石=10斗、1斗=10升、1合=10勺、1勺=10才となっている。

 1升瓶が約1.8リットル入りであることは、現在でも日本酒の量り方などで知られている。

 つまり、1石は180リットルとなり、米一石の重さ  は、約150キログラムである。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

江戸時代には、土地の面積を表す単位として町・反(段)・畝・歩が用いられた。

 1町=10反、1反=10畝、1畝=30歩となっている。1歩=1坪であり、これは

 1間(1.8メートル)四方の面積を示す。およそ畳2枚分である。

 1畝は、1アール(100平方メートル)、1反は、1000平方メートル、1町は

 1ヘクタール(100メートル四方)にほぼ相当。

 ごく大まかに言って、1反の土地からは、1石強の米がとれると考えれば、1町の

 土地からは、米10石強が収穫できたことになる。

  (百姓の力・・・江戸時代から見える日本:渡辺尚志著、柏書房 14~15p)

    

③領地高:

 郷士の開墾した土地で30石(3町)から250石(25町)まで所有することを

 認められていた。郷士は、自己の領地の貢租徴収権を持っており、貢租=物成の基準は、

 「本田の六公四民に基きてその六歩を正租とし、以て分限を定む(土佐新田田法概略)と

 せられ、これが制度であった。

 郷士の物成―「神文米」、「神文平等」、「神文物成」という一の決定法は開発、または

 譲り受けた時点とか、藩によって指定された時点での五か年または、3か年の平均物成高を

 もってし、これを郷士の「分限」とした。

 藩は、この「分限」に対して、役銀、出米等を課すのみであった。

 また、領知に対して、郷士は、一般に貢租徴収権以外に百姓株を持っており「自ら耕作する

 ときは、其の収穫を悉く皆自ら取り、またこれを他人へ宛て地にするときは右六分の正租と

 なすべき分の他に二歩の加地子を取る所謂八歩取の名義ある即ち之なり」といわれるように、

 小作に出す場合は、貢租(神文米)+加地子を得ていた。

 両者をあわせて物成米といわれるので、「神文物成」との区別に注意する必要がある。

 郷士と領地百姓(小作人)の関係は、一般の地主小作関係と変わらないものの如くである。

 郷士の領地高は安永7年(1778年)の『郷士分限帳』、文化年間の『郷士名簿録』等に

 よって知られる。

 (高知県歴史事典 780p) 

 

◆土佐藩郷士記録(平尾道雄篇・県立図書館で借りられます)より:

■郷士の領地高のランキング(幡多郡は、資料が散逸しているようです。)

・土佐郡・ランキング

 258.233石 :市川万平  (旅宿)新町・田渕 (1位)

 ②226.360石 :森繁三郎   森(土居)

 ③197.198石 :森網次郎   森(土居)

 196.503石 :坂本寿之助  土佐山(桑尾)

 189.374石 :岡田十左衛門 小高坂      (2位)

 ⑥161.840石 :坂本常八郎(八平)本丁     (3位)

 

・安芸郡・ランキング

 ①199.490石 :鈴木所左衛門 川北

 ②188.714石 :福留武之助  加領郷

 ③168.267石 :村田善之進  田野

 ④100.534石 :檜垣辰助   羽根

 

・香美郡・ランキング

 ①310.916石 :村上八五郎  野市

 ②293.712石 :徳弘愛右衛門 野市

 ③233.899石 :笹岡浅右衛門 韮生郷(久保)

 

・長岡郡・ランキング

 ①363.438石 :欠(となっています。名前部分が欠落した?)

 ②262.390石 :山下常之丞  本山郷(下関)

 ③249.828石 :細木六左衛門 後免

 ④218.400石 :豊永常五郎  豊永(大瀧)

 

・高岡郡・ランキング

 ①277.097石 :市川友次郎  仁井田(柳瀬)

 ②252.705石 :片岡九郎作    半山(姫ノ井)

 ③175.385石 :今橋丹左衛門 津野山(ユスハラ)

 

・幡多郡・ランキング

 <資料なし>

 

 

★根木のコメント:またまた、疑問(なやみ)が出て来ました。

 

・Yさんからいただいたのと少し違ったランキング内容になりました。

 「森」は、現在の土佐町ですので、除外するとして、

 坂本寿之助(土佐山)を入れなかったら、坂本家は、ガイドブックの通り、

 3位です。

・1位の市川さんですが、”(旅宿)”とは、何でしょう?

 別邸(別荘)のようなものを「新町」か、田渕、どちらかに持っていたので

 しょうか?

・Yさんのメールでは、「新田町」でしたが、私のノートへの転記誤りかも

 知れません。

・ガイドブック=「文政年間」、高知県歴史事典=「文化年間」、原書=扉・

 文政、中は、文化年間。

・領地高の上限は、「250石」でなかったの? 村上八五郎:310石?

 

  ⇒次々となやましい疑問。夜も眠れなくなりそうです。 

根木勢介  携帯:090-2825-2069

 

 

根木勢介 さんの記事

連載記事集1

投稿者別の記事1

投稿者別の記事2

情報てんこもり  サイトマップ   「高知ファンクラブ1」(新設) 「高知ファンクラブ」  データーベース「高知ファンクラブ2

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿