「 ニャ。」
一昨日の朝、カーテンを開けた私は、発見しました。
ヨーちゃんが、夫のオートバイの上に乗って寝ています。
近頃、ヨーちゃんの憩いの場所であるオートバイの上は、縞田チャー坊や無法者:トラ吉に脅かされてきていました。
でもこの日は、チャー坊やトラ吉に阻まれることなく、ヨーちゃんが熟睡しています。
あぁ、可愛い♪
でも…。
ヨーちゃん、ごめんね…今日は オートバイに乗りたいの。
オートバイのカバーを外したいので、私はヨーちゃんに声を掛けました。
「 ヨーちゃん、ごめんね。降りてくれる?」
ヨーちゃんは、眠そうな目でチラッと私を見つめ、再びスヤスヤ…。
ううう…起こしたくないよぉう…でも、オートバイに乗りたいよぅ…。
「 ヨーちゃん、もうちょっとしたらお出掛けするから、その時に降りてくれる?」
チラッ…スヤスヤ…。
仕方がないので、そのままにして、先に出掛ける支度をしましょう。
回覧板を届けに行ったりして 時間を稼いで(?)、再びヨーちゃんの姿を確認すると…?
ムニッ
あぁ、可愛い♪
すっかり支度が整いました。
夫が ヨーちゃんを優しく撫でながら、声を掛けます。
「 ヨーちゃん、降りてくれる?」
チラッ………スヤスヤ…。
ヨーちゃんの大好きな夫のお願いですけれども、こればかりは きけない様です。
「 お願い、降りてぇ~。」
あぁ、可愛い♪
夫が、オートバイのカバーを 端からゆっくりと捲り始めました。
前後をこんなに捲っても、一向に降りてくれません。
「 ヨーちゃん、ごめんね。」
とうとう、夫が強硬手段に出ました。
ヨーちゃんを抱きかかえて、オートバイから降ろします。
黙って降ろされるヨーちゃん。
ヨーちゃんは、私の足元に寄って来て、スリスリ…。
「 ごめんね、ヨーちゃん。」
しばらく撫でながら謝りました。
ヨーちゃんはその後、お庭の南天の根元で丸くなって寝始めました。
普段はとっても聞き分けの良いヨーちゃんが、何故 この日に限ってなかなか言うことを聞いてくれなかったのでしょう…?
もしかしたら、「 自分がこうしてオートバイの上に乗ってるってことは、とっても寒いってことなんだから、出掛けるのなら ちゃんと暖かくして行かなきゃダメだよ。」 と忠告してくれていたのかも…。
ヨーちゃんの忠告に耳を傾けずに出掛けた夫と私は、寒さに震える破目になったのでした…。
…なんてね…。
あぁ、可愛い♪