一燈照隅

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「週刊誌的天皇制」三島由紀夫

2005年11月26日 | Weblog
「週刊誌的天皇制」
「天皇と国民を現代感覚で結びつけようと言うことは小泉信三がやろうとして間違っちゃった。小泉信三は結局天皇制を民主化しようとしてやりすぎて週刊誌的天皇制にしちゃったわけですよ。そして結局国民と天皇との関係を論理的に作らなかった。というのは、ディグニティ(威厳)をなくすることによって国民とつなぐという考えが間違っているということを小泉さんは死ぬまで気がつかなかった。それでアメリカから変な女を呼んできて皇太子教育をさせたり・・・」

「小泉さんは、美智子さんのようなロマンティック・イメージで売り込めば人気がまた出るだろうというお考えだったようですが、あれは非常に禍根を残している。日本の天皇には、文化の全体を映す鏡としての大きな高いディグニティと誇りと崇高さが非常に失われてしまった。
…この点についても日本はまだまだ革新しなきゃならんことがある。天皇をただ政治概念としての天皇にもどして、戦前のように天皇制を利用した軍閥政治を復活するということじゃなしに、天皇を文化的概念の中心としてもう一度ディグニティを復活する方法はいろいろと考えられると私は思っている。一番具体的なことは宮内庁の役人の頭をかえることです。この役人たちは毎週週刊誌を見ちゃ、また美智子さまが載っていた、まだ国民は皇室を愛している、よかったと、胸をなでおろしている。これが宮内庁の役人です。」



皇太子妃殿下や敬宮内親王殿下に関する報道は野次馬的週刊誌報道です。皇太子妃殿下も皇室に入ったという自覚が足りないように思えます。

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