ヴェルソワ便り

スイスはジュネーヴのはずれヴェルソワ発、みんみん一家のつづる手紙。

ヴァン・ジョンヌにひたった夜

2010-04-08 00:11:19 | 日記
3月最後の週末に雪のジュラ山脈越えで向かったのは、ジュラ・ワインの町アルボワ。


これはまだ国境を越える前の山道、スイス・ヴォー州。

ブルゴーニュでいうとボーヌのようなアルボワの町は、狂犬病ワクチンも開発した有名なフランスの細菌学者パストゥールが少年時代を過ごした場所なので、こんな銅像が町の中心にデーンと。


パストゥールはその研究が、ワイン醸造に大きな影響を与えた人でもあります。


銅像近くには運河が流れていて、清々しい。

温かみのある町並みは、雨上がりの冷えた体にもぬくもりを与えてくれる気がします。


そして軒並み、試飲可能の看板を掲げるワイン屋が連なる。






ここジュラは古い世代の石灰岩が露出している地層(ジュラ紀の語源)。そんな土から生まれたワインが、アンモナイト(?かな?)の化石の上に陳列されていて。

いい感じ~♪


一軒で試飲と購入をしてから、今回の旅の(私の)目的、ブレス鶏のワイン煮込みの夕食へ。BIOのお野菜を使うお店を予約しておきました。

アミューズ・ブーシェに始まり、夫はフォワグラのヴァンジョンヌ漬け、私はゴボウやトピナンブール等を使った根菜のクリームスープと続き、熱々のココットに入って真打ち登場。


銘々のお皿に取り分けたところ。

ただのコック・オ・ヴァンではありません、コック・オ・ヴァン・ジョンヌ。かなりヴァンジョンヌの香りが生きています。ブレス鶏、春が旬のモリーユ茸をヴァン・ジョンヌで煮込んだというご当地もの揃い踏みの一品。旨くないはずがないないでしょう!フフフ。

実は今回、各皿ごとにヴァンジョンヌが付くというオプションを選択しました。

ズラッと並んだグラス。

最初のジュラワイン(ステファン・ティソ)以外はヴァンジョンヌばかりが5種類。量は少しずつだけど普通のワインよりも強いし独特の香りがある上、コックオヴァンもかなり薫り高かったから、さすがの私もフラフラしてきました@o@。
それでも4番目に出たのが1976年のものと聞いたら残せませんよ。頑張ったです。とはいえ思いがけず、全体的にどれも繊細な印象でした。

さてアヴァンデセールに続いて、これでもか!とヴァンジョンヌのクレームブリュレ。

ウマイ!ウマ過ぎる!!・・・でももう限界を超えている・・・完食ならず。悔しい!!次回はこれだけを食べに来てもいいくらい。

最後はコーヒーと共に四種の焼き菓子も供されて、終了。どれもおいしいから食べすぎた。久々に死にそうなほど満腹デス。

もう体の隅々までヴァン・ジョンヌ!?滲みわたってるよ絶対。今私を茹でたらヴァンジョンヌ蒸しなんじゃないかというくらい、幸せなヴァンジョンヌ漬けの夜でした。


おまけ。

ちょうどこの日、遅めのカーニバルの行列を町の中心でやっていたのですが、なんとワインの樽で作ったおみこしが!


思いがけず日仏交流♪