
私は、三中の生徒に話すときには、できるだけ話したことを短い言葉にまとめるようにします。
あれこれと話して、最後に短い言葉を添え、締めくくるやり方。
最初に言いたいことを短い言葉で伝え、あとでその説明をするやり方。
このどちらかを使うかは、ケースバイケースですが、話のどこかに、その話の内容をまとめるフレーズを入れます。
そうすると、生徒の心に、話が届き、印象づきます。
たとえば、「過去に点数はつけなくていい」は、不登校の生徒に伝えた言葉です。
卒業前に、高校進学が決まっていて、高校生になってから登校できるだろうかと、不安な生徒にこの言葉を伝えました。
これから先のことだけを考えたらいいんだよ。
こういう意味です。
朝礼では、「努力は必ず報われる」に対して、「そう、思う人?」と、尋ねました。
全校生徒の約1割くらいしか手が上がりませんでした。
予想通りでした。
しかし、私はある実例を挙げて、そこから教訓を導き出し、最後には、生徒の価値感をひっくり返す言葉を用意していました。
「たしかに努力しても報われないかもしれない。しかし、成功した人は必ず努力をしている」
生徒の考えに、いったん同調しておき、最後にひっくり返す。
こういう話し方は、生徒な心をグッとつかむようです。
結果的に、印象に残る話になるようです。
また、生徒に短い言葉だけを伝え、その意味を考えさせる場合もあります。
恋愛している生徒に、こんな言葉を言ったことがあります。
「恋はときめくもの。愛は貫くもの」
これを聞いた生徒は、自分の相手に対する気持ちは、恋だろうか、それとも愛だろうか、と考えるでしょう。
言葉は、人を変えるチカラをもつ。これが私の持論です。