ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

知らなかったもの

2019-03-25 14:47:16 | 日記
ソファに座り本を読んでいた時のことだった。

足を組んで座っていたのだが、本からふと目をあげると組んだ足の膝から白い煙が立ち上っているのが見えた。

まるでお線香の煙のように一筋の白い煙が膝から出ている。

それもかなりの量の煙がモクモクと出ていた。

「なんだーこれは?もしかして足が火事?」

訳の分からない現象を前にして、ただただボー然と見ていること5秒くらい。

突然、白い煙は消えて見えなくなってしまった。

何?何?今のは何?

頭の中は、はてなマークで一杯だった。

その当時、室内では煙の出ているものは何も無かった。

お線香も焚いていなかったし、お湯も沸かしていなかったし、熱い飲み物を飲んでいたわけでもない。

私も家族もタバコは吸わないし、家でひとり私はただ本を読んでいただけだった。

とにかく見回しても煙が出ているものは周囲には見当たらなかった。

おかしいなぁと思いながら、そういえば以前、自分の手の指先から同じような白い煙がシューっと勢いよく噴き出しているのを見たことがあるのを思い出した。

この白い煙は誰の指先からも出ている。

これは普段は見えないが、見ようと思って意識を集中すると見ることができるし、きっと見える人はたくさんいらっしゃるのではないかと思う。

一時期、自分の指先から渦を巻くように立ち上って行く煙が面白くて、時々見ては楽しんでいたが、そのようなことをしなくなってからもうずいぶん経つ。

多分、見過ぎて飽きたのだと思う。

見ようと思う気さえ起らなくなった。

しかしながら、自分の膝から同じような煙がモクモクと上がっているのは初めて見た。

それも意識を集中するようなこともせずに見えるのは初めてだった。

足のヒザは手の指先よりも大きいので、白い煙の量も立ち上る高さもずっと大きい。はっきりと煙だと分かる。

だから、けっして夢や幻ではない。

これは何なのだろう?よく「気」というのは聞くが、それなのだろうか?

今まで知らなかったものが自分から出ていることを知ってしまうというのは、たかが煙であってもちょっとした衝撃だった。

そういえば長男が1歳後半だった時のこと。

まだオムツをしていた長男のオムツが汚れたので、替えようとオムツを外したところ、長男はオムツが取れて解放感を感じたのか、お尻を出したまま逃げ出してしまった。

オムツを持って急いで長男を追いかけたら、長男は急に下を向いて立ち止まってしまった。

どうしたのかな?と思って見ていると、長男は下を向いたまま叫んだ。

「なんだーこれは?」

長男の視線の先には長男の股間があり、そこには小さな可愛らしい生殖器がついていた。

生れてからずっと大人にオムツを替えてもらっていたので、長男は自分の身体を見ることはなかった。

というか、まだ自分の身体という認識もなかったのかもしれない。

生れて初めて見る自分の生殖器に、長男はびっくりしたようだった。

そのあとも長男は「なんだ、なんだ?」と言いながら、いつまでも不思議そうに見ていたのを憶えている。

その時の長男も、今の私のように自分の身体から自分の知らなかったものが出ていることに衝撃を受けたのかもしれない。

ありゃりゃ・・・白い煙の話から長男の話にと話が逸れてしまった。

とにかく、このようなもの(白い煙)が身体から出ているということも、いずれは長男の股間に生殖器がついていたことと同じくらい当たり前の事として認識される時代がくるのかもしれない。

あれ以来、私のヒザやその他から白い煙がモクモクと出ていることを見ることはないけれど、なんだかとても面白い時代になってきたなぁと思う。

今まで見えなかったもの、認識されなかったものが次々に目の前に現れるようになる時代がもうすぐ来るのかもしれない・・・なんてね。








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