ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

歯をなくす

2018-03-12 17:06:32 | 日記
夜、歯を磨いていたら口の中に異物感がした。

吐き出してみると、なんと歯だった。
といっても、仮につけている義歯で、歯磨きをしていて取れてしまったようだ。

仮歯を付けているのは、現在、根の治療をしている歯で、この歯が炎症を起こしていることは、もう何年も前から分かっていたのだが、これまで行った歯医者さんでは「今、これを触ってしまうと、もしかしたら抜歯しなければならないことになるかもしれません。痛くないのなら、このままにしておいた方がいいです」と言われていた。

レントゲンで見ると、かなり広範囲で炎症を起こしていることが見て取れたのだが、痛くもかゆくもないので、歯医者さんの言う通りに治療をしていなかった。

ところが、今回行き始めた歯医者さんでは、この歯を治療してくれるとおっしゃった。

「このままにしておくと、いずれ抜かなければいけなくなりますから、今のうちに治しましょう」とのことだった。
今まで行った歯医者さんでは、これはもう完治不可能みたいな感じだったので、「えっ治るんですか?」と正直驚きだった。
治せるものなら治したい!

というわけで、長年放っておいた歯の治療が始まった。

まずは、薬を使って炎症を少しでも小さくする治療。(←現在、ここ)

炎症がすこし小さくなったら、今度は抜歯して、炎症部分をすっぽり切り取る手術をする。
そして、患部を切り取った後に、再び抜いた歯を元に戻すとのことだった。

「えっ!抜いた歯って、元に戻るんですか?」と驚いて聞いたら、「戻せます。今は機械も薬も進歩しているので、身体に負担をかけることなくできるんです」と歯医者さんはおっしゃった。

歯茎の外側から薬を入れる方法もあるそうだが、それだと出血が多くなり、炎症部分がきれいに治りきれず再発する可能性もあるそうだ。
しかし抜歯して中を切りとる方法だと、ほとんど再発することはないそうだ。

そのようなことで、治療中は仮歯をしていることになったのだが、今回はこれが取れてしまった。

明日になったら歯医者さんに行ってつけてもらおうと思い、取れた歯をティッシュペーパーに包み、カバンの中に入れた(ような気がした)

「ティッシュに包むと、ゴミと間違えて捨ててしまうんだよね。捨ててしまわないように、カバンに入れようっと・・・」と思ったことは憶えている。

言い訳じゃないが、いや、言い訳ですが、昨夜は肉体的にも精神的にも疲れていた。

このところ、ずっと忙しいのが続いていたのと、昨夜は歯を磨いた後にも家事が残っていて、心は今ここに集中せず、次にやることに飛んでいた。

そして翌日。
その日はゴミ収集の日で、家中のゴミを集めていた。

仮歯はカバンの中に入れたと思い込んでいるので、洗面台付近のゴミもきれいさっぱり捨てた。

「今日もいろいろとやることがある。忙しい、忙しい」と思いながらゴミをまとめて、ゴミ収集場へ持って行った。

さて、そろそろ歯医者さんへ行く時間だと思い、あらためてカバンの中を確認したら、入れたはずの歯がない。ないないない!!歯がない~!!

カバンをひっくり返して、中身を全部出して見てもない。

どこかに落ちているのではないかと、付近を探し回ってみたがやはりない。

そんな時、脳裏にひとつのシーンが浮かんだ。
朝、ゴミを集めている時に、丸めたテッシュペーパーをつまんでゴミ袋に捨てる自分の手だ。

忙しい、忙しいと思いながら、テッシュをつかんでいる私の手が見えた。

あれだ!あれが歯だったんだわ~。

大急ぎでゴミ集積場へ走って行ったが、すでにゴミは持って行かれたあとだった。

あ~ショック。。。

ガックリと肩を落として、歯医者さんへ電話をした。
「仮歯、失くしてしまいました」

「忙しいという字は心を亡くすと書く」とは、どこかで聞いたことがあるが、心ここにあらずで仕事をしていると、大切な歯も失くすという教訓ですね。

はぁ~やれやれ・・・






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