198万PV達成!漫画史研究家・本間正幸監修【少年画報大全】(少年画報社・現在三刷)更新復活

【20世紀冒険活劇の少年世界】メトロポリス漫画総合研究所(since1997)から、昭和の映画、出版美術、音楽を!

【昭和時代の少年漫画の復活】

2012-05-30 23:15:49 | 2001年夏「少年画報大全」(少年画報社)監修者への道
時代が大きく変わる時がある。
2011年3月11日の東日本大震災と、福島の原発問題は、東北に住む人達が置かれている生活基盤を変えてしまっただけでなく、私達を取り巻く生活環境の見直しや、1945年8月15日の終戦以来となる日本人の価値観や考え方を大きく変えようとしている。
2011年7月には、テレビも地上波からデジタルへと変わり、平成の映画やドラマより、昭和時代の映画やドラマ、アニメをBSやスカパー放送で懐かしむ人々が随分と増えたような気がする。
今年に入り、昭和の時代に『少年画報』と『週刊少年キング』(共に発行元は少年画報社)に連載された藤子不二雄Aの漫画【怪物くん】が実写で映画化され、同じく『週刊少年キング』の看板作品として10年間連載された望月三起也の漫画【ワイルド7】も、実写で映画化。
西岸良平の漫画が原作となる映画【ALWAYS 三丁目の夕日】は、シリーズ三作目の舞台を昭和39年の東京オリンピックとして公開され、6月16日には梶原一騎原作、ながやす巧画で『週刊少年マガジン』(講談社)に連載された漫画【愛と誠】が、36年振りに再映画化され公開される。
平成の世となり24年、昭和時代の名作漫画が実写映画として軒並み復活するという現象は、漫画やアニメに対する日本人の価値観や考え方が変化してきていることを実感させてくれる出来事だ。
今まで地上波のテレビで、中々再放送されなかったテレビドラマや映画の幻の名作は、DVD化やオンデマンド放送として楽しむことが出来るようになり、昭和時代の名作漫画も、商業出版としての復刻と、電子書籍化、オンデマンド出版として続々と復活を遂げ、読者の選択肢を広げている。
昭和レトロブームとも言うべき現象は、何も日本ばかりに起こっているわけではないようで、今年のアメリカのアカデミー賞は無声映画時代を見直すように【アーティスト】と【ヒューゴの不思議な発明】どちらが多くのオスカーを獲得出来るかが話題となっていた。
百聞は一見にしかず。
かつて、日本一の月刊少年雑誌だった『少年画報』の版元である少年画報社では、2001年発売の【少年画報大全】発売開始以来、満を時しての発売となる「『少年画報』昭和35年正月号」を完全復刻し、部数限定で2010年11月末に販売を開始したところ、NHKや日本テレビなどの情報番組でも紹介され、書店店頭での販売分は全て終了し、現在残部僅少のため、少年画報社販売部直販のみの取扱いとなっている。
漫画やアニメ、特撮に映画など、【昭和時代】を振り返ることが、平成24年現在最新流行を読みとくキーワードになるようだ。(映画と漫画史研究家 本間正幸)

以上、[Free paper Dio(ディオ)vol.11]2012.4.15に発表させていただいた私のessayです。(笑)


Free paper Dioは、HP「三木露風文学館 URL:http://www3.nns.ne.jp/pri/kizansou」からお届けします。

Dioの会HP、ブログ(http://dio.justhpbs.jp)もご覧下さい。


かつて、プロの文筆業の活字原稿の発表媒体は、新聞、雑誌、書籍などに限られていました。

素人からプロの物書きに成るためには・・・、

新聞社や出版社主催の文学賞や新人賞を受賞する!(笑)

何て滅多に受賞出来る人はいないので、普通は地道に同人誌や自費出版で作品を発表し続けたり、フリーライターや名前の出ないゴーストライターとして裏方の活動を続け、いつの日にか晴れの舞台である大手出版社から、名前と原稿料の出る商業出版の著書を発売し、大手新聞や雑誌の書評欄などで取り上げてもらえることが出来たらいいな!

と、夢みるのではないでしょうか?


将棋の世界には、プロとなるための組織・新進棋士奨励会があり、アマとの実力の差が歴然としてましたが、音楽や役者、作家など素人とプロの実力の差を見極めるのが一般の人にはとても難しい世界があります。
作家など文筆業の場合、その文才を見極めてくれるのがプロの編集者の仕事になります。

文筆業になる場合、引用や、孫引きではない自分自身の言葉で責任を持って発言しなければ、プロとして通用しません。

また、発表する媒体の読者を想定し、より多くの共感を得られなければ、次の仕事の依頼は、やって来ません。

人気ブロガーさんが、商業出版で通用するか、否かは、お金を出してまで、その人の文章を読んでくれる人達がどれだけいるのかにかかってきます。

インディーズのバンドやアーティストが、メジャーデビューを果たした後、どれだけCDが売れたり、楽曲をダウンロードしてもらえるか?どうか?

俳優や役者さん達にしても、映画やテレビで活躍する以外に、舞台に出演した際、チケットが売れる役者さんかどうか?

みんな、プロとして続けていくには、大変な狭き門なのです。

現在、様々な業界のプロの人達が、素人に混ざってブログを更新しています。

面白いのは、プロの人達よりも、素人の人達の方がブロガーとして人気があったりする逆転現象が頻繁に起こり得るということです。(笑)

何故なら、忙しいプロの人達は、お金にならないブログで、本職並の仕事は発表しないため、毎日、たくさんのブログ記事を更新し、コメントなどで交流を続ける熱心な素人ブロガーさんが、人気ブロガーになってしまうことがあるのです。

けれども、人気ブロガーになったからといって、プロとして通用すると考えたら大間違い。

プロとアマとの差というものは、かつて芥川龍之介が【朱儒の言葉】の中で述べた天才の如きもの。

「天才とはわずかに我々と一歩を隔てたもののことである。
同時代は常にこの一歩の千里であることを理解しない。」

私は、中学から高校時代に芥川龍之介の作品世界に魅せられていたため、常にこの言葉を意識し肝に命じて過していた時期があります。(笑)


さて、私のブログは昭和時代の少年少女漫画史研究をメインに情報発信を始めました。

日々の地道な暮らしとは裏腹な、新聞社や美術館などでの華やかなイベントや企画展などへの私の参加体験報告も、記事にしてみました。
私がブログの読者さん達を通じて感じたこと、需要と供給のバランスを考えた時、漫画史とアニメ史を別物として捉える従来の先人の研究者達の考え方を改め、漫画を社会学における文化として捉えるならば、もはや昭和の少年少女漫画史研究の側面に、昭和のアニメーション史研究の側面も加えるべき時期が到来していることを肌で実感致しました。

これからは、現状に即したアニメーション史研究に関する情報発信もしてまいりますので、皆さんよろしくね!(笑)

昭和時代の少年少女漫画史研究家であり、昭和時代のアニメーション史研究家の社会学士


本間正幸
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