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ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

東京マラソンを走る男の意気地

2013-02-23 16:09:53 | El mundo de futbol
意気地とは何かをやり遂げようとする気力のことだ。「意気地なし」とはそんながんばりがないやつのことを指す。まあ、ぼくもよく言われたもんだ。

今日は昼ごろに電話があった。東京マラソンを走る京都在住の友人だ。週末はいつも仕事で東京に来ているので、今回も仕事を済ませて明日走るという。「泊まるところは?」ってきいたら、日本橋の方のビジネスホテルをとったという。当選通知があってすぐに新宿のホテルをチェックしたらしいが、すでにリーゾナブルなところはみんな埋まっていたという。

声が暗かったので話していて少しこちらが戸惑っていたら、「仕事が最近大変なことになっていて、マラソンに集中できていないんだ。それに膝に痛みがあって…」という。トップアスリートもそうだけど、中高年の市民ランナーも生活のあれこれや、孤独な調整のなかで多くが心身の痛みとかを抱えて本番を迎えることになる。ぼくもこの数年、まともな状況で走れたことがない。ただ、マラソンはあくまで個人のイシューなのであれもこれもそれも、すべて背負いこみながら走るしかない。

ただ、そういったことは、誰かに聴いてもらってどうかなるものでもないし、個人的な問題を人に話すこと自体を批判的に受け取る人も少なくないけど、誰かに聴いてもらうことだけで救われるときがあるのは否定できない。このブログは基本的に弱音の「ゴミ箱」だと居直っているので言っちゃうけど、仕事とか趣味とか家庭とか、人に愚痴ったり言い訳したりすることが憚れる問題が大人の世界には多いなか、聴いてもらえるだけで気持的に救われたり、話すことで自分の中に何か洞察があったりすることはよくあるので、弱音ばかり吐く人もどうかとは思うけど、最後の最後まで自分の中にみんな仕舞い込んでしまうのはあまり賢明ではないんじゃないかと、ぼくは感じている。

「明日は頑張るしかない」
「まあ…、頑張ってね」

うまい言葉は出てこなかったけど、明日は走っている5時間とか6時間の間にいろんなことを考えるんだろうと思う。レースの経過はネットで見守りたい。

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