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不妊治療

2012-07-14 14:37:14 | 報道/ニュース


  7月12日 おはよう日本


  いま夫婦の6組に1組が不妊に悩んでいるといわれている。
  そうした夫婦の頼る不妊治療が体外受精である。
  しかし治療に伴うリスクについて事前にきちんと知らされず
  妊娠して初めて予期せぬ事態に直面するケースが出てきている。

  埼玉県に住む38歳の女性。
  長い間不妊に悩み
  半年前、不妊治療専門のクリニックで体外受精を受けた。
  女性は胚盤胞移植と呼ばれる方法で受精卵を体に戻した。
  胚盤胞は受精後細胞分裂が進み5日間ほど育てた受精卵。
  以前は2~3日で体にもどす方法が主流だったが
  胚盤胞にまで成長させてからもどすことで妊娠の確率が高まると勧められた。
  そして5ヶ月前に待望の妊娠が確認できた。
  
  女性
  「(クリニックからの)返事を心待ちにしていた。
   もうガッツポーズです。」

  妊娠から8週目
  女性は出産に備えて産科がある別の病院を受診した。
  そこで思いがけずリスクが高い妊娠だと告げられたのである。
  妊娠していたのは双子で
  ひとつの胎盤を二人が共有するタイプの双子だった。
  双方の血管が胎盤でつながっているため
  血流のバランスが崩れると片方の赤ちゃんに血液が行かなくなり
  危険な状態になることがある。
  最近の研究では胚盤胞移植ではこうした双子になる確立が高くなると指摘されていて
  自然妊娠の3倍にのぼるという報告もある。
  しかし女性は治療を受けたクリニックから
  こうしたリスクの説明を受けていなかったという。

  「どうしようという気持ちのほうが強かった。
   今でも本当にやっていけるのか不安はいっぱいある。」

  この病院では
  不妊治療に伴うリスクについて十分に説明を受けていなかったという患者が
  増えているという。

  埼玉医科大学総合医療センター 馬場一憲医師
  「問題が見つかってしまったときに
   “こんなはずではなかった”と言う人が多い。」

  これまでも高血圧や高齢のため早産などのリスクが高いにもかかわらず
  それを知らされずに妊娠した患者を多く診てきた。
  不妊治療を行なう際
  専門のクリニックが扱うのは妊娠の初期まで。
  その後のリスクの管理や出産は産科や高度な医療をほどこす周産期センターが担う。
  役割が分かれるなか不妊治療を行なう際に
  リスクへの意識が薄くなっているケースがあるのではないかとみている。

  埼玉医科大学総合医療センター 馬場一憲医師
  「不妊治療をする側は
   “妊娠すればよい”だけでなく
   妊娠したあとどういうリスクがあるか
   危険性があるか十分承知したうえで
   治療をする 
   あるいは治療しない選択もあっていい。」

  青森市にある不妊治療のクリニック
  ここでは治療に伴うリスクをきちんと説明し
  患者とともに納得できる治療法を決める方針を採っている。
  院長の藤井医師は以前勤めていた病院で
  不妊治療によるリスクの高い出産を多く見てきた。
  この日 面談したのは共に40代の夫婦。
  藤井医師はまず現在考えている治療法のリスクを説明した。
  「胎盤が1つで赤ちゃんが2人の特殊な双子が増えてくるのではと
   最近言われている。」
  複数の治療法について妊娠の可能性やリスクをじっくり考えてもらい
  そのうえで夫婦の選択を尊重することにしている。

  治療希望する女性
  「危険性などは初めて知った。
   わかったうえで心構えして(治療を)やれるのは良いかもしれない。」

  エフ・クリニック 藤井俊策医師
  「リスクある人に対して治療を行なってはいけないということは決してない。
   色々なリスクをきちんと把握してから治療し
   妊娠を進めていくのが基本だと思う。」

  子供を授かりたい夫婦が希望を託す不妊治療。
  患者と医療側が納得して出産を迎えられる取り組みが求められている。  
  


  

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