演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

今年の批評のスタイルは

2013年02月06日 23時18分21秒 | 観劇の感想

いいところを褒めるのが苦手です。
「役者は年をとるにつれて相手に対して優しくなり、逆にスタッフは年をとるにつれて厳しくなる」とどこかに書いてありましたが
スタッフに優先されるのは「感情」ではなくて「技術」なんで、これは当たり前だと思います。

ただ、「ほめてほめて」というのが最近の風潮なんで
「褒めて伸ばす」というのもありなんでしょうけど。

さて、困ったものです。
私はスタッフ出身なので、普通の役者出身の方のようなお芝居の見方をしません。
どうしてもスタッフの目で見るのです。

だから、役者ってのはうまくても下手でもそんなに問題にならないというか、きっちりできていればいいわけで
逆に目立たないからいいって場合もあるわけです。
そんななかで、目立つやつに「うまい」というのは簡単なんだけど、普段「色をつけないように努力している」立場としては
それが、正しい道だと思われても困るわけです。
プロになるのでなければいいのだけど、「うまい」といわれると錯覚する人も結構いるわけで、簡単にプロを目指したりします。
そういう人が、次の誰かにめぐり合ったときにその相手に合わせて変れないと、簡単に挫折してしまいます。

つまり、いま「うまい」とか「面白い」というのは(高校生としては、とか大学生としては)というカッコつきなんですね。
(もちろん例外もあって、高校生時代からずっと面白い人もいます)
ただ、そういう人は優秀な指導者や支えてくれる相手に早くからめぐり合っているのだと思います。

毎年こんなに卒業生がいるのに、衰退する一方の地方劇団の現状とかを考えるヒントは
このあたりにあるのかもしれません。

去年某高校を公の場で批評をすることになって
「観客動員」とか「制作」「メイク」「照明」について技術的な批評と説明をしたら
かなり戸惑っていたようすでした。

さて、困った。





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