Ⅲ-8 2009年04月19日 08時40分48秒 | 詩 僕はきみを愛しています 私は愛していません でも僕は君が好きです やっぱり私は、嫌いです なぜ、いつも返事がくるのだろう これも、ここでおしまい。
Ⅲ-7 2009年04月18日 08時29分56秒 | 詩 デパートは華々しいパレードで新装開店を告げる 老人と子供が 喜びに満ちた顔でその後を追った 30歳の子供と 30歳の老人が 40歳の子供と 40歳の老人が 50歳の子供と 50歳の老人が 大人はどこへ行ってしまったのだ デパートは華々しいパレードで新装開店を告げる 老人と子供が 痛々しい喜びに満ちた顔でその後を追うのだ
Ⅲ-6 2009年04月17日 21時58分03秒 | 詩 コンピュータはある日飽きられた 断片的な情報が津波となって 住宅団地の二階にいた ディスプレイの前の少年たちを飲みこんだ そして泡となって消えた
Ⅲ-5 2009年04月14日 15時18分51秒 | 詩 街中に古本屋が増えていく 作家は次々と休業していき 本屋はシャッターを閉め 物語は死んでしまった 橋の下に落ちていた物語を 子供が拾って 丘に埋めた やがてそこからは木が育ち 風が強い日には 新しい物語をささやく
Ⅲ-4 2009年04月14日 15時17分33秒 | 詩 不安の形をつかまえようと 少年時代の虫取籠を 買いに出かけた 虫売りの巣籠の中には 様々な感情が封じ込められていたが 「不安」は形もなく暗く 輝いている
Ⅲ-2 2009年04月12日 23時57分57秒 | 詩 なんのことはない、連作の詩の一部でした。 長い闇を通り抜けてきてみると そこは、また、闇だった あんなにも輝いて見えた ネオンも看板も コンビニエンスストアの灯さえも見えない また、あの時のように声が 聞こえるのだろうか 重く冷たくなった体を 温度の感じられない道におろす こんな闇の中でも 人の動く気配がする
Ⅲ-1 2009年04月11日 21時56分59秒 | 詩 なぜ、Ⅲ-1なのかは、そのうち分かると思います。 書くこともなくなってきたし 独り言とでも、思ってください。 まあ、昨日から今日にかけては生きていることがつらい2日間でした。 僕はなぜ ひとりで歩き出すことが 怖くなったのだろう 昔は どこまでも ひとりで、でかけることができたというのに 怖れることは 自分の中にしかないのだ さあ、もう一度 勇気を出して 歩き出そう あの街までは そんなに大層な 道のりでないことは もう知っているのだ