まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本 8月

2014-08-24 14:54:58 | 文庫のページ
①『はしれディーゼルきかんしゃ デーデ』 すとうあさえ/鈴木まもる 童心社
 東日本大震災の時に活躍したディーゼル機関車の話です。震災後、以前磐越西線を走っていたデーデは、仲間のディーゼル機関車と、新潟から福島県の郡山まで、燃料タンク10両をはこびます。タンクローリー30台分です。電気が復活するまで毎日運び続けたディーゼル機関車と人々の物語です。雪降る真夜中、燃料タンクを引っ張って走るデーデの姿を、鈴木まもるさんが感動的に描いています。
②『ほしをもったひめ』セルビアのむかしばなし 八百板洋子/小沢さかえ 福音館書店
 美しいカリーナ姫と貧しい仕立てやの若者の物語。姫がどこに星を持っているか、あてたものには姫と国の半分を譲るという王さまの言葉に、王子や若者が挑戦しますが、誰もあてることができません。ある日、やってきた仕立てやの若者は姫のためにすてきな花嫁衣装を作るのですが、その時姫の持っている星を見つけてしまいます。
 どのページも絵がとても美しいです。特に仕立て屋の作った花嫁衣装の美しいこと!
③『犬になった王子』チベットの民話 君島久子/後藤仁 岩波書店
 何千年も昔、食べ物と言えばヤクや羊の肉しかなかったチベットのプラ国に、穀物の種を持ち帰ったアチョ王子の物語です。タネを探して困難な旅をつづけ、蛇王に犬の姿に変えられてしまうアチョ王子ですが、ゴマンという娘の愛によって人間の姿に戻ることができます。
 ロール地方からプラ国までの広い土地で大麦が取れるようになったという、穀物の起源を語る壮大な物語です。1964年出版の『白いりゅう 黒いりゅう』(岩波書店)に入っているお話ですが、後藤仁さんの素晴らしい絵で絵本になりました。君島さんの訳も新しくなりました。
④『小さな南の島のくらしたくさんにふしぎ8月号 崎山克彦/西村繁男 福音館書店
 周りをサンゴ礁に囲まれたフィリピンの小さな島、カオハガン島の話。島民はわずか300人。島の美しさに魅了された著者の崎山さんは、56歳のときからこの島に住み、20数年になります。豊かな自然の中で自給自足と物々交換で生活する人々の、豊かでゆっくりと流れていく時間が心に残ります。
⑤『おはようスーちゃん』 ジョーン・G・ロビンソン作絵 中川李枝子訳 アリス館
 両親の温かいまなざしの中で、元気にのびのびと暮らすスーちゃんの物語。小さなスーちゃんをきちんと対等に扱う大人たちもとても魅力的です。9つのお話が入っています。どのお話もユーモアにあふれ、温かく、生きる喜びにあふれています。挿絵も作者自身が描いています。低学年の人におすすめです。映画化されて話題になっている『思い出のマーニー』もこの作者の作品です。
⑥『テディ・ロビンソンのたんじょうび』
⑦『ゆうかんなテディ・ロビンソン』
⑧『テディ・ロビンソンとサンタクロース』
 ジョーン・G・ロビンソン作絵 小宮由訳 岩波書店
 テディ・ロビンソンはデボラのぬいぐるみのくまです。人形ですから、自分で動くことはできません。でもデボラとはおしゃべりができます。どんなに不運な目にあっても落胆せず、デボラを信じ、ポジティブに考えるテディ・ロビンソンの楽しいお話です。この3冊と比べると装丁が地味ですが、30年以上前に福音館書店からもテディ・ロビンソンの物語が2冊、出版になっています。こちらもおすすめです。
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