まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本 4月

2023-04-11 10:58:12 | 文庫のページ
①『おうさまがかえってくる100びょうまえ!』 柏原佳世子 えほんの杜 2018.7
 王さまが出かけたことをいいことに王さまの部屋で遊び始めた家来たちのお話です。ところが王さまが思ったより早く戻ってきたから大変です。王さまが部屋に戻るまでの100秒間で部屋を元通りにできるかどうか、あわてて片付ける様子が絵と数字だけで語られていきます。一緒に1、2、3と唱えて応援したくなるくらい、家来たちの必死の100秒間を楽しむことができます。果たして家来たちは片付けることができたかどうかは、最初と最後の見返しの王さまの部屋を比べてみて下さい。細部まで丁寧に描かれた王さまの部屋の絵が楽しめます。
②『はるのにわで』 澤口たまみ/米林宏昌 福音館書店2022.3
 草花や小さな生き物たちが命を輝かせ始める春の庭の様子を美しく描いた絵本です。
朝露の落ちた庭でのすてきな時間が流れます。男の子と子犬が一瞬、登場し、池のアメンボを驚かせますが、あとは美しく咲き乱れる草花とまるはなバチやアマガエル、こもりぐもなど小さな生き物たちの世界です。カマキリの子どもたちの感動的な誕生の場面にも出会えます。春の光の中で咲くシャクヤクにも感動できます。たくさんの命が輝く春のエネルギーに満ちた絵本です。
③『ねえきいてみて! みんな、それぞれちがうから』 ソニア・ソトマイヨール/ラファエル・ロペス すぎもとえみ訳 汐文社2021.8
 主人公はソニア。これからみんなで庭を作ろうとしています。いろんな植物がそれぞれ一緒に育つ庭のすてきさ、不思議さはそのまま人間の子どもにも当てはまります。この地球上にはいろんな子がいます。みんなと違っていて、もし不思議に思ったら声をかけて聞いてみて!とソニアは言います。
 ソニアは7歳の時に小児糖尿病と診断された女の子。この本を書いたソニア・マイヨールです。喘息の子、車i椅子の子、盲導犬と一緒の子、手話で話す子、ディスレクシアの子、自閉症の子、きつ音の子、トゥレット症候群の子、ADHDの子、ナッツアレルギーの子、ダウン症の子が登場し、一緒に庭を作る話です。
 色さまざまな花や鳥たちに囲まれる子どもたちの表情に希望を感じます。お互いを知ること、共に生きるためにどうすればいいのか、ヒントをもらえる絵本です。
④『長い冬』(1940)⑤『大草原の小さな町』(1941)⑥『この楽しき日々』(1943)⑦『初めの四年間』(1971)⑧『わが家への道』(1962) ローラ・インガルス・ワイルダー/ガース・ウイリアムズ 谷口由美子訳 岩波少年文庫 2000.6~2000.11
 岩波少年文庫で出ているローラの物語5冊です。文庫には鈴木哲子訳のものがあるのですが、谷口由美子の新薬が2000年に出版されました。
 『長い冬』は7か月も続く零下40度の厳しい冬を生きるローラたちの物語です。アルマンゾが友人と雪の中、命がけで小麦を探しに行く場面は感動的です。
 『大草原の小さな町』ではアルマンゾが急速にローラに接近し、「家までお送りしていいですか」という彼の紳士的な姿に感動します。まだ16歳になっていないローラが教員資格試験に合格したいきさつも知ることができます。
 『この楽しき日々』はローラの青春の物語。もうすぐ16歳のローラが初めて教師になるところから物語は始まります。馬車のドライブを楽しむアルマンゾとローラ。ついに二人は結婚します。
 そんな二人の結婚生活を描いたのが『はじめの四年間』です。ローラの娘ローズが亡くなった後に出版されました。『わが家への道』はローラたちが結婚して9年後、ミズーリ州へ向かう44日間の650マイルの旅の日記です。ローラの死後、娘のローズが出版しました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大人のコーヒーサロンとレン... | トップ | 寄贈本 4月 »

コメントを投稿

文庫のページ」カテゴリの最新記事