月下美人
みずかみかずよ
いまか
いまかとまちながら
しろい大きなつぼみを
みつめる夜
月下美人は
羽根をたたんだ白い鳥
― 以下略 -
(『いのち』みずかみかずよ 石風社)
月下美人の花を見たことがありますか。6月下旬から9月にかけて咲く夏の花です。
夜に花を咲かせます。そして朝にはしぼんでしまう一夜だけの花です。今までにも真夜中に開花して、誰にも見られずに花が終わってしまうこともありました。今年は鉢植えの月下美人が同時に7つもつぼみがつき、日に日に大きく育ちました。昨夜18時ごろから開き始め、ゆっくりと時間をかけながら10時ごろにすっかり開きました。
大輪のまっ白な花は甘い香りを放ち、ため息が出るほど高貴で美しいです。みずかみさんはそんな月下美人を「羽根をたたんだ白い鳥」にたとえ、次の連では「ふかくおりたたんだ羽根は/風のなかでひらかれる/吸った呼吸(いき)を/はくように/しずかに/しずかに/ひらかれる」と歌います。花が開いていく様子は確かに鳥が翼を広げ、飛び立つような感じがあります。
みずかみさんの詩は花を開きやがて閉じて朝をむかえるまでを美しく詠んでいますので、どうぞ詩集『いのち』を開いてよんでみてください。
文集「なかま」40号 やっと完成しました!
40周年記念の講演会の記録も入り、186ページの分厚い文集になりました。「このほんおもしろかったよ!」のコーナーに書いてくれたお友だちは、文庫に来た時どうぞもらってください。お家の人や、大人の方で読んでくださる方は差し上げますので、申し出てください。
何度も校正したのですが、誤字脱字のほか、いろいろな間違いがあります。お許しください。
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