まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本 2月

2021-02-15 12:14:37 | 文庫のページ
①『せとうちたいこさん ふじさんのぼりタイ」 長野ヒデ子 童心社 2020.10
 1冊目の『せとうちたいこさん デパートいきタイ』が出版されたのは1995年です。昨年、25周年を記念して出版されたのがシリーズ5冊目の『せとうちたいこさん ふじさんのぼりタイ』です。好奇心いっぱいのパワフルなタイのおかあさん「せとうちたいこ」さんが、今回は富士山と友だちになるお話です。富士山と一緒に遊んだり、頂上でご来光を拝んだり、富士山と仲良くなります。
 富士山の表情がなんともすてきです。赤富士も見事です。こんな楽しい富士山が描けるのはきっと長野さんだからですね。愉快です。たいこさんからもいっぱい元気がもらえます。ぜひシリーズ1冊目から楽しんでください。
②『くもとり山の イノシシびょういん』 かこさとし/かこさとし・なかじまかめい 福音館書店 2021.1
 くもとり山に大きな杉の木があります。その横に立つイノシシ病院が舞台のお話です。
 タヌキのポンちゃんやヤギのおばあさんなど、いろいろな生き物が病院にやってきます。イノシシ先生は患者の話を丁寧に聞いて、見事、痛いところを見つけて治す、すてきなお医者さんです。イノシシ先生と生き物たちの7つのお話。さし絵を見ているとイノシシ先生が加古さんと重なって見えてきます。
 この7つのお話は、雑誌「母の友」に2011年11月号から2019年7月号に掲載されたお話です。雑誌掲載の時には加古さんの挿絵が2つ入っていただけでしたが、単行本では中島加名さん(加古さんの孫)のさし絵も加わり、登場する生き物たちの住んでいる山の地図も加わって、しかもすべてカラーになり、楽しい装丁の本になっています。
 一人読みの始まった子どもたちにもおすすめの1冊です。
③『けものたちのないしょ話 中国民話選』 君島久子編訳 岩波少年文庫 2020
 1950年12月に創刊された岩波少年文庫は2020年に70周年を迎えました。それを記念して、『真夜中のパーティー』(フィリパ・ピアス)、『お話を運んだ馬』(アイザック・B・シンガー)、『空とぶベッドと魔法のほうき』(メアリー・ノートン)、『農場に暮らして』(アリソン・アトリー)、『けものたちのないしょ話』の5冊が限定復刊されました。『けものたちのないしょ話』の初版は2001年です。
 中国の広大な土地に住むさまざまな民族に伝わる昔話、27話が収めてあります。中国の広さを改めて感じます。どのお話も面白く、特に日本の昔話や中央アジアやペローやグリムの昔話と似たような話も多く選んであり、興味深い昔話集です。ひとつひとつのお話についての丁寧な解説も読みごたえがあります。
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