まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

レンゲの会 そして お知らせ

2018-10-27 15:12:17 | 文庫のページ
レンゲの会
         月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
10月29日(月)10:00~13:00
『金色の流れの中で』(中村真里子)と『大久野島からのバトン』(今関信子) 新日本出版社を取りあげます。


次回は11月26日(月)10:00です。
 『精霊の守り人』(上橋菜穂子)偕成社を取りあげます。 
   「守り人」シリーズは全10巻あります。時間がある方は他の巻もお読みください。

お知らせ
石井桃子さんドキュメンタリー映画上映会
   子どもに本を  -石井桃子の挑戦 Ⅲ かつら文庫

日時 11月23日(金)13:30~15:30(12:30 開場)
会場 せんだいメディアテーク7階 スタジオシアター
上映協力金 一般1000円
主催 子ども読書コミュニティプロジェクトみやぎ
    **申し込みの必要はありません。ご覧になりたい方は当日直接会場にお越しください。
 ――かつら文庫は石井桃子さんが1958年3月1日に荻窪の自宅の一室に開いた文庫です。石井さんは1907年3月10日にお生まれですので、文庫を開いたのは51歳の誕生日の直前です。1965年に出版された『子どもの図書館』(岩波書店)は文庫の最初の7年間の活動をまとめたものです。
 この本を読んで文庫を始めた人、児童図書館員になった人は全国にはたくさんいます。私もこの本を読んだのはきっかけで文庫を始めました。1998年3月、かつら文庫の40周年には初期会員と同窓会が開かれています。2008年3月には、東京子ども図書館が「かつら文庫の50年」記念行事を開催しました。今年はかつら文庫ができて60年になります。東京子ども図書館の分室として現在も活動が続いています。
 石井さんは2008年4月2日、お亡くなりになりました。享年101歳。――
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寄贈本・新しく買った本 10月

2018-10-27 12:33:43 | 文庫のページ
寄贈本
角田市にお住いの堀米薫さんからいただきました。ありがとうございます。
『ゆうなとスティービー』 堀米薫/丸山ゆき ポプラ社 2018
 2018.10

 ゆうなの家は牛を飼っている農家です。ゆうなが幼稚園の年長の時、生まれた子牛は目が見えませんでした。スティービーと名づけられ、ゆうなも哺乳瓶でミルクを飲ませたり、いろいろ世話をします。そんなゆうなとスティービーの3年間の物語です。
 家畜はペットではないので、スティービーは3年後、出荷されることになります。スティービーとの別れを3年生のゆうなはしっかり受け止めます。命について、多くのことを考えさせてくれるすてきな絵本です。牛を飼い育てる家族の様子を丁寧に描いている丸山さんの絵も暖かく素晴らしいです。牛を飼っている堀米さんのお家で実際にあったこと(盲目の牛)をもとにできたお話です。

新しく買った本
①『空の絵本』 長田弘/荒井良二 講談社 2011
 雨があがった後の空の変化を、時間を追って美しく描いた絵本です。雨が降り出し、雷鳴もとどろき、森も山も灰色に塗りつぶされ、激しくなっていく雨を「だんだん だんだんだん だだだ だーん だだだだだ だーん」と畳みかけるような表現で語る長田弘さんの言葉が印象的です。
 やがて雨は次第に弱くなり、空も木々も色を取り戻していきます。長田さんの言葉と荒井さんの絵が美しく響き合って、雨上がりの午後から夜まで、変化していく空の様子に自然のダイナミックな営みを感じることのできるすてきな絵本です。
②『おほしさまのちいさなおうち』 渡辺鉄太/加藤チャコ 瑞雲舎 2018
 「とびらも まどもない、なかに おほしさまの すんでいる ちいさな あかいおうち」を探しに行く男の子の話。これは秋になると、アメリカやイギリス、オーストラリアなど英語圏の国々で、図書館や幼稚園などで、よく語られるお話だそうです。これをもとに、オーストラリアのメルボルンに住む渡辺鉄太さんご夫婦が絵本にしました。
 男の子は出会った人たちに次々に聞いていくのですが、なかなか分かりません。最後に風に聞くと、風はいいところに連れて行ってくれます。さて、このなぞなぞの答えはわかりますか。ヒントは秋の食べ物です。
 登場人物の表情も豊かで、暖かみのある絵です。バックの白が印象に残ります。
③『おかあさんのいのり』 武鹿悦子/江頭路子 岩崎書店 2015
 生まれてきた赤ちゃんに母は語りかけます。小さな手、小さな足を見つめながら、たくましい若者になるまで、私が守ってあげると。でもその手がどうか銃を握りませんようにと。
 すべてのものを破壊する戦争を憎み、平和の大切さを願う母の思いが静かに語られます。家族と共に過ごす幸せな時間を世界中の子どもたちから奪わないでと、強く強く願うのです。生まれてきた赤ちゃんの未来を思い、戦争のない平和な世の中であるように願う母の思いが力強く心に迫ります。
④『憲法くん』 松元ヒロ/武田美穂 講談社 2016
 この絵本は、政治風刺やパントマイムのソロライブで日本中を飛び回っている、お笑い芸人の松元ヒロさんが20年間、演じ続けている、ひとり芝居「憲法くん」を、舞台で見た絵本作家の武田美穂さんが共感し、絵を描いてできあがった絵本です。
 「こんにちは、憲法くんです。姓は『日本国』名は『憲法』、『日本国憲法』です。少しとっつきにくい名前ですね。だから、ともだちみたいに『憲法くん』とよんでください。」で始まります。日本国憲法を人間に見立てて、憲法の大切さが語られていきます。日本国憲法の誕生とそこに込められた理念、この70年間の憲法と私たちの生活、更に「私がリストラされるかもしれないというのは本当ですか」と、改憲の問題についても語っていきます。日本国憲法について考える一つのきっかけになる絵本です。10代の若い人たちにもぜひ読んでほしいです。。
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