1988年に発売した複合機「NAV」は先進的な機能を備えていた。なんといっても、タッチパネルでメニューから機能を選ぶところはスマートフォンと同じであった。時代をあまりにも先取りしていたため、市場ではあまり受け入れられなかった。しかし、そのNAVIを見て、大いなるヒントを得た人物がいた。当時アップル社を退任して新たな会社であるネクスト社を立ち上げたスティーブ・ジョブス氏だった。後年のスマートフォンを設計したときの機能要件として、タッチパネルで簡単操作ができることが挙げられていた。既存の技術を組み合わせて、新たな商品を作り上げるスティーブ・ジョブズ氏の卓見に感心せざるを得ない。日ごろから、ぼやっとせず、常に新しい商品を発想する姿勢が大切なのだろうう。