小島教育研究所

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日本全国、小中高大のパソコン教室のほぼ100%にはエアコンが整備されています。そうなった背景は?

2013-07-03 | 告知です。

 以前、筆者はコンピュータの学校導入のサポートを行う時期があった。あるとき、(正確には昭和63年)ある市が1教室分(50台のPC)導入を検討していた。そこで仕様書を作成して提出することになった。システムとしては、先生機から生徒機への教材配布、画面転送、解答分析が可能なものだった。イーサーネットを使用した当時としては先端をゆくものと自負していた。競合他社もなくほぼ独占市場であった。その導入に当たって、パソコン教室にエアコンを標準装備とした、仕様書、提案書を作成していた。ところがご多分にもれず、教育委員会からは予算がないので、エアコンは削れとの指示がでてきた。そこで思い出したのが、S県N市における前年度の教職員対象のパソコン研修会であった。N市では予算の関係でエアコンは見送り。そうした環境下で夏休み中に研修会をパソコン導入校にて実施した。当時のCRTが当然のパソコン教室は、パソコン本体ばかりでなく周辺機器の発熱量は相当なものであった。真冬にパソコン教室内の機器の電源をすべていれると、暖房なしでも小1時間で室内温度は15度を超えた。実習がはじめると、参加された教育委員会、校長、教頭、教務主任、導入検討委員の先生方はみな汗だくで実習をうけてみえた。翌年、パソコン教室には1年遅れでエアコンが導入された。そうした前例を思い出し、「真夏の灼熱パソコン研修会」を計画し、ご提案さしあげた。メーカーにお願いして、導入予定校にパソコン40台を準備。本社文教部隊の美人インストラクターの協力を得て、研修会に臨んだ。予定通り気温はぐんぐん上がり、摂氏40度を軽く超えた。滝のような汗を流し、教えるほうも、習うほう、ももうぐったり。後日、提出した仕様書から空調費用を削ったものをお出しすると、「市役所の財政との話し合いはついた。来年度以降、パソコン教室にはエアコンは標準に配備します。」

 このとき以降、全国的に「パソコン教室にはエアコンは標準」が定着したようです。

現在では、ノートパソコン、あと2,3年ではタブレットになるかも知れません。しかし、相変わらずCPUの温度は高温になり易く、ハードな使用をすると、とたんに温度が上がります。ここしばらく、「パソコン教室にはエアコンを!」は定番でしょう。

「真夏の灼熱パソコン研修会」があって、全国通津浦々の学校で、パソコン教室にはエアコンが当たり前に入っているのです。真相は以上です。凄い話でしょ?

 


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