高校数学の参考書についての私見を述べます。
数研出版の高校数学参考書の中で今回「基礎からの数学・ワイド版シリーズ」を取り上げます。
ここ1,2年に出版された参考書であり、日常の学習から入試まで対応可能な参考書である。近年、レベルを上げつつあるセンター試験(数学)にも十分対応している。形式は各ページ見開きで、上段に例題を1題、下段に練習問題を1題と数研出版の「1対1シリーズ」を踏襲している。また赤色ページにトピック記が記載されている。(応用面で利用頻度の高い項目が選ばれている。)
既存の「基礎からの数学」(青チャート)と比較すると、総問題数が減っていること。章末問題のA、B問題がかなり精選されており、学習者の過重な負担が軽減されていることが特徴的である。
より自習書の役割が高くなったシリーズであり、実力を無理なく伸長させる価値ある参考書と言える。
当然、このシリーズを併用しながら、次のステップを目指すわけだが、それはやはり「1対1対応シリーズ」(東京出版)が現時点では最良の選択ではなかろうか。