日々発見

日々新しい事に挑戦して・・・

2013年ヨーロッパへの旅 21

2013-12-26 12:47:06 | 2013年 ヨーロッパへの旅


 9月18日(水) (バルセロナ3日目)

しゃにむに知らない所を歩き回るより、
日本人ガイドのいる観光バスに乗るのが 効率良く、
且ついろいろなことを学べるので、私は彼等と離れて
「ミュー」というヨーロッパで最大のミキトラベルの
観光バスに乗り、午前中は市内観光、
2:30からはモンセラット修道院
という2つのコースに乗り継いだ。

ホテルコロン前の広場で集合。

観光バスは定員40名のところ39人乗車で、
もちろん日本人ばかり。
個人旅行者がこんなにたくさんいるのだと驚いた。

バスガイドのすばらしい説明でスペインの歴史や
ガウディの一生の話を聞きながら、
バルセロナを一望出来る公園で下車し一回り。
そしてグエル公園に向かった。

 ここはガウディのパトロンであったグエル伯爵とガウディが
自然との調和を目指し
総合芸術を作り上げようとした分譲住宅で、
1900年から1914年の間に建造されたのだが、
この頃バルセロナでは工業化が急速に進んでおり、
自然の中で暮らすという価値観は、
当時理解されなかった。

人々の住む場所から遠く離れ、まだ森が深く、
たくさんのイノシシなどがいたためでもあった。

広場、道路などのインフラが整備され、
60軒が計画されていたが、
買い手が付かず、結局売れたのは2軒で、
買い手はガウディ本人とグエル伯爵だけであったという。
グエル伯爵の没後、市の公園として寄付され、
現在に至っている。

まるで砂糖菓子のようなかわいい建物。
当初造られた建物は正規のタイルが使われていたが、
途中から経済的な理由でタイルが買えなくなった時に、
売り物にならない屑タイルを工場から無料でもらってきて、
それを砕いて使うようになったそうだ。
ガウディのリサイクルの発想のすばらしさに驚いた。

高いテラスの上にギリシャ劇場と言われる広場があり、
周囲に屑タイルで作られたイスが巡らされている。
彼はこのイスを作るために人間工学?を勉強し、
体への負担がなく、家族や友人達がお互いに顔を見ながら
座れるように工夫を施したのだそうだ。
確かにとても座り心地の良い物だった。

残念ながら、あまり見学時間がなく、後ろ髪引かれる思いで、
次のコース、サグラダファミリアに向かった。

今まで名前しか知らなかったガウディだが、この観光が終る頃には
尊敬と哀れみ、そして暖かな気持ちに満たされた。

(続く)

コメント (3)
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2013年ヨーロッパへの旅 20

2013-12-19 12:29:37 | 2013年 ヨーロッパへの旅


 9月17日(火) (バルセロナ2日目) 

若者二人は電車でバレンシアまで遠出。

私達は昼過ぎにマドリッドから飛んで来るアジさんを待って、
市内見物に出かけることにした。

2時過ぎ、ホテルに落ち着いたアジさんと夫は
ホテルのパソコンを借りて、サグラダ・ファミリアの入場券と
塔の3分の2ぐらいまで登ることが出来るチケットをネットで
申し込むことにしたが、その操作がスペイン語しかなく、
かなり苦戦、1時間以上もかかって、ようやく完了。
予約は6:30とのことだった。

3:30 有名なガウディの造った家を見に出かけた。

カサ・ミラ(1906~10)

実業家ベレ・ミラの依頼で高級アパートとして建設された物とか。
徹底的に直線を排除し、
ゆがんだ曲線を主張するこの建物のテーマは山。
屋上の煙突は山の尾根から突き出た峰々を
表現しているのだとか。

 

カサ・バトリョ(1904~06)

繊維業を営むパトリョ家の依頼を受けて、
1877年に建てられた五階建ての建物の増改築を、
ガウディがほぼ全面的に手がけた物で、テーマは海。

外壁に埋め込まれた色とりどりのガラスモザイクは、
海面に光が乱反射しているかのように輝いている。


特に増築された屋根裏階は「竜の背」と呼ばれ、
ひときわ奇抜な感じだった。



時間があまりなかったので、家の中の見学はしなかったが、
帰国後、学生の頃ヨーロッパの建築物を見て回り、
ガウディの作品に興味を持ったという我が家の長女に
「ええっ、どうして中を見なかったの。中がすばらしかったのに・・・」
と言われ、残念で仕方がなかった。
もう、次の機会はない・・・・ 

そして・・・・大きな目的、
サグラダ・ファミリア聖堂を目指した。

チケット売り場には大勢の人が並び、
1時間以上待たなければ入れないのに、
二人にインターネットと格闘してもらったお陰で、
私達はその印刷物を見せただけで
スイスイと入ることが出来、
しかも、鐘楼の途中までエレベーターで昇ることが出来た。

サグラダ・ファミリアという名は「聖家族」を意味し、
ヨハネ、マリア、キリストのことだそうだ。

サン・ホセ 帰依者教会の本堂として1882年に着工。
翌年、初代建築家ビリャールからガウディーに引き継がれ、
後年キリスト教徒として生きた彼が後半生の全てを費やした。
志半ばで電車に引かれて亡くなり、
その後、内戦などによってかなり損傷を受けていたが、
日本人彫刻家の外尾悦郎氏によって修復され、
今も工事は続いており、
完成すると合計18本の塔が出来るとのこと。

昔は後100年はかかるだろうと言われていたが、
最近、観光客が増えたことで着々と資金も集まり、
2026年頃完成するだろうと言われている。
私も生きているかな・・・

 

らせん状の狭い階段を登り、窓から下界を見ると街並みも美しい。

 

 

狭い階段で中国人と思われる女性が
二人で写真を撮り合っていたので、
二人で一緒に撮って上げましょうかと声を掛けると、
一瞬、ためらった後、快諾。

あちこちで中国人らしき人達に会うのだが、
私達が日本人だと分るのか
ツンと横を向かれることがほとんどだったので、
私はとてもうれしかった。
日本語も勉強をしているらしく、
片言の英語と日本語で十分に話が通じ、
とても楽しいひとときだった。

別れた後、しばらくしてまたすれ違った時
「お久しぶりです!」と声を掛けられ、
大笑いをしてしまったが、とってもかわいくて、
我が家の近所に住んでいるお嬢さん達のような気持ちがした。

帰国後、夫が写真を送って、そのお返事をいただき、
彼等はイギリスに語学留学をしている最中だったことを知った。

今、日本と中国は・・・・というよりも、
世界中で中国の動向が注目をされているが、
より多くの個々人が世界を見ることで、少しでも「調和と成熟」が
必要なことに気付いてほしいと思った。(生意気な私・・・)

サグラダ・ファミリアは本当にすばらしく三人とも大感激だった。

この後、昨日行ったランブラス通りの市場を
どうしてもアジさんに見せてあげたくて、
どうぞまだ開いていますように、
と思いながら地下鉄で戻ったら、
あちこち閉まりかけてはいたが、
夜だというのに賑やかで、また、大興奮!

こんな大きな肉、誰が買うのだろう・・・・

 

アジさん 台湾からの観光客と意気投合!

昨日昼食を取ったレストランの外テーブルは
そろそろ終りかけていたので、
表通りから入ってみると、
同じ店なのに雰囲気が全く違っていてステキだった。

わ~~~~、おいしい!
生まれて初めて飲んだシャングリア、
ワインに果物を漬け込んだ物らしいが、
アルコール分が薄く感じて、甘くおいしかった。

しかし、元々お酒の飲めない私は、ホンの少しだったのに、
この後気分が悪くなってしまった・・・・・

でも、たくさんのおいしい物をお腹に入れて、帰る頃には元気溌剌。
夫から何度も聞いていた「シャングリア」、初経験に大満足!
今日もすばらしい一日だった。

 

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2013年 ヨーロッパへの旅 19

2013-12-11 08:51:58 | 2013年 ヨーロッパへの旅

 

 9月16日(月) (マドリッドからバルセロナへ) 

朝9:50の飛行機でバルセロナへ。
正一郎君だけは2時間後の飛行機で
モスクワ経由で帰国の途へ。
4年生の彼は来春から社会人。
しばらく長期の休暇は取れないだろう。
学生生活最後のヨーロッパ旅行を楽しんだ様子だった。

アジさんはもう1日マドリッドに残り、
市内とトレドの観光に出かける予定。

マドリッドから1時間、バルセロナへ到着。
地下鉄6つ目のサンツ駅に出た。
サンツ駅はスペイン各地からの高速列車や特急列車、
また、近郊線の全路線が停車するターミナル駅で、
駅も駅前広場も大きくてきれいだった。

駅から歩いて6~7分、ホテル H10 ITACAに投宿。

早速町に出た。

ランブラス通りにあるサン・ジョセップ市場は
バルセロナ最大の市場で、大勢の人で賑わっていた。

「ランブラ」とは水の流れを意味するアラビア語の
「ラムラ」に由来し、その名の通り、昔ここには小川が流れ、
バルセロナの街の西の境界線だったとか。






わあ~~~、見る物、見る物、食べたい!飲みたい!

パプリカ、ナス、ピーマン、大きさに驚いた。
日本で見る物の2~3倍はある・・・
買って帰っても、その場で食べても構わない。

あちこち歩き回っていたら、
洋介君と諒くんはすでに市場に隣接するレストランで
食事を頼んでおり、そこへ合流。

マドリッドではホテルの朝食以外、
どういう訳かおいしい物に巡り会えず、
とても悲しかったが、ここの海の幸はとてもおいしく満足した。
残念ながら、食べるのに夢中で写真を撮り忘れてしまった。

おいしい食事の後、ラン・ブラス通りの南端、
コロンブスの塔まで歩いた。
1888年のバルセロナ万博の際に、
カタルーニャとアメリカの交易を記念して建てられたものだ。

そして、この道の中間点にミロの書いたモザイク絵があった。
私はわざわざ中心に立って、
ふ~~~ん、これがミロの絵なのか、と思ったが、
特に感慨はなかった。

 


通りにはたくさんの大道芸人がおり、
趣向を凝らしているが、銅像の真似ではつまらない。
でも、長時間じっと動かず立っているのは
苦痛だろうと気の毒に思った。


塔に着くと、待ち合わせ人か、疲れた人か、
たくさんの人達が台座の上に座っていた。
その中に彼等も・・・

塔の上にある展望台には登らず、そのまま海へ出た。

ここから観光船に乗って1時間半の周遊。
特に説明もなく、見る物もなく、ほとんど昼寝をしていたら、
若いかわいい女性カメラマンが来て我々の写真を撮り、
下船前に売りに来た。
7ユーロ・・・
今時、誰でもカメラや携帯電話を持っているので、
その写真を買う人は滅多にいない。
買ってあげたら、という夫の言葉で手を出した。

タクシーでホテルに戻り
近くでレストランを探したが、何もなく、
サンツ駅まで行くと、構内にマクドナルドが一軒。
ここで夕食・・・・
夫は最後まで抵抗し、さらに歩き回って探していたが、
結局徒労に終った。

私は「マックのチーズバーガー」初体験に大満足!
若者達によると、日本とはかなりメニューが違うそうだ。

 

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2013年 ヨーロッパへの旅 18

2013-12-07 00:47:01 | 2013年 ヨーロッパへの旅


9月15日(日) (マドリッド5日目) 

昨夜、11時過ぎ卒業生のアジさんが到着。

昨年もヘルシンキ、オスロー、ストックホルム、一緒に旅をした。
今回もとても忙しい中、何が何でも・・・・と飛んでいらした。
彼にとって3回目のEU旅行。

今日はヨーロッパの三大自転車レースの日、
町の中心街は全て通行止めなので、
バスに乗って、セゴビアまで
約1時間の小旅行へ出かけることにした。

セゴビアはマドリッドから北西へ95km、
標高1002mの高地に位置する城塞都市で、
ローマ水道橋と古城「アルカサル」は見逃せない。
 

バスセンターには長蛇の列が出来ていた。

スペインの国土は日本の1,4倍、人口は4500万人と聞いた。
昨日 、今日と、バスに乗ってこのことを実感した。
とにかく、住宅のない、広大な土地が続き、
日本とは全く違う景色だった。

バスを降りてしばらく歩き、
ローマ水道橋が見えた時には感嘆の声が上がった。

 15km以上離れたアセベダ川の水を町まで引くため、
紀元1世紀前後に建造された物で、全長728m、
最も高い所は約29mに達し、
アーチの数は計166個、驚くことに石と石の間には
一切の接着剤を使用していないということだった。

1884年まで、水は上部を通って、供給されていたが、
1928年からは同じ場所に水道管が設置され、
間接的ではあるが、今もその役目を果たしている。

母国イタリアから遠く離れたこの地に、
ローマ人が築いた巨大な水道橋が、
今なお残っていて人々の生活を支えている。
また、ここでも
「全ての道はローマに通ずる」という言葉を実感した。


次に「アルカサル」に向かった。

「アルカサル」とはスペイン語で王宮、王城を意味し、
元は宮殿、城砦(じょうさい)、
要塞を意味するアラビア語からきているという。

ディズニー映画「白雪姫」のモデルになったというエレガントな古城で、
ローマ時代の要塞があった場所に、13世紀初め 城が築かれ、
以降数世紀に渡り、歴代の王たちによって増改築がされたという。

ああ、確かに「白雪姫」で見たお城に似ている・・・

アルカサルの上から見る町は小さく美しく、
まるでこびとたちが住んでいるような・・・ 

1862年の火災で城の大部分が焼け落ちたが、その後再建され、
城内に美しい調度品、武器、絵画などが保存されていた。

 

アルカサルから町に戻ると、おもしろい標識を見つけた。
日本語が書いてある。
それだけ日本人の観光客が多いのだろう。

ヨーロッパに来ていつも思うことだが、
 世界史をもっと勉強していたら、
きっと感激の度合いも、合点の度合いも違っていただろう・・・
とは思うものの、なかなか勉強することは難しい。

そして、いよいよマドリッド最後の夜。

バスの待ち時間に、駅で簡単な食事を取り、
一人、マドリッドの町中に残って観光をしていた洋介さんと
王宮の側で待ち合わせ、全員揃って「フラメンコ」の見物に・・・・。

 

 

 


 

初めて見たフラメンコ、興奮で大喝采!

毎日の訓練がどんなに大変なことか、
彼等の動き、筋肉を見ただけで想像が付く。
どの世界でも一流になるのは至難の業だろう。

独特な節回しの歌、手拍子、ギター、
彫りの深い美しい顔、情熱的な眼差し
笑顔に魅了された75分間であった。
飲物付きで、一人約5000円。

明日はバルセロナに飛ぶ・・・・

 

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