ましこノート

参議院議員・増子輝彦が日々思うことを書きつらねています。(メールマガジンでも配信中)

昭和天皇の不快感

2006年07月21日 | ましこノート
元宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)のメモから
昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀について
強い不快感を示されていたことが明らかになった。
昭和天皇は「私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ」と
発言されたとのメモが残されいる。
天皇の戦争に対する思いは戦争を回避する事が出来なかった
責任と三百万人近い犠牲者を出した責任を強く感じ、
終戦直後マッカーサー元帥との会談で自らこの責任に触れらて
「ご自分より国民を救って欲しい」と訴え
マッカーサーの心を強く打った、とされている事からも
A級戦犯を戦没者と合祀することは許す事が
出来なかったのだろう。
靖国参拝を取りやめるのは当然の結果であろう。
今回のメモで明らかになった天皇の御心にはあらためて
尊敬の念を持つと同時に戦争に対する責任から平和への
強い想いが感じ取られる。
この御心をどのように理解し生かしていくのか
政治の責任は重大である。
「あの人がこの人が何を言うか自由だ
靖国参拝はそれぞれの心の問題だ」と言い切る小泉首相は
一体何様なのだろう?
自民党総裁選の争点の問題ではなく歴史観、
戦争観を国の指導者がどう持つかの問題であり
政治の原点である。
靖国参拝にだけ囚われず今回の天皇の御心から平和と戦争、
指導者と責任、を問い直し国民のための政治を確立して
いかなければならない、そのためにも
「智・仁・勇」を政治家は持たなければならない。