ましこノート

参議院議員・増子輝彦が日々思うことを書きつらねています。(メールマガジンでも配信中)

責任

2005年11月01日 | ましこノート
責任二題。その一、小泉首相が内閣改造を行った。
先の衆議院総選挙大勝利を受けて小泉首相最後の内閣改造と思われる。
今までのサプライズ人事は無く「実務型内閣」で「改革継続内閣」と
自画自賛しているが任期一年を切った小泉首相が新しい内閣で責任を
全うすることは難しいだろう。完全に守りに入った内閣である。

改革々と様々な課題に取り組んだ事は一定の評価をするが問題は全て
中途半端でありその成果はずっと先になる。結果が悪ければ誰が責任を
取るのだろう?

その二、郡山市が失敗した大学誘致に対して、報道によれば原郡山市長は
「市民にも責任」と定例記者会見で述べた。誘致失敗により約二億円の
損失が生じたが「市政の執行は連帯責任、(穴埋めの責任があるのは)
執行権者(市)でもあり、議会でもあり、市民でもある。」
「執行権者(市)に負託しているのは市民。市民もそういう意味での
連帯的なものがある。」(毎日新聞福島版)と語ったそうだ。

元々問題のある大学であり進出を申し入れた各自治体に全て断られたにも
関わらず、郡山市が突然誘致に積極的に動き理事長の脱税、大学の粉飾決算、
大学認可申請不正等が明らかになっても、市長も議会も誘致を断念せず
反対意見を無視し、郡山市11億円、学校用地30年無償貸与、福島県4億円の
財政支援をそれぞれの議会は議決した。

郡山市は過去二度大学誘致に失敗した教訓を活かせず拙速に誘致を決め
刑事事件になることが明らかになっても断念しなかった市長や議会の責任が
市民との連帯責任と言われたら市政の失敗は全て市民の連帯責任となるの
だろうか?摩訶不思議な責任論である。
これらの責任に国民・市民はどんな考えを持ち行動を起こすのだろう。